まーさ
こんな風にふと心配になることってありますよね。子供と愛着関係が築けている親は、子供との愛情が実感できると思います。
ただ愛情は人によって感じ方が違います。そのため自分では子供に愛情を与えているつもりでも、子供が愛情を感じないと意味がありません。
たとえばドラマなどでよくある例としては、「子供が欲しいと思うものは全て買い与えてきたのに!」という親の一方的な愛情表現です。
子供はお金の価値で愛情を測るわけじゃありません。そのため子供が欲しい物を買い与えても、子供は親の愛情を感じないという例です。
中学生くらいになると親に対して自己表現ができますが、幼児や小学生にはできません。そのため愛情不足によるストレスが、子供の異質な行動や症状に現れることがあります。
今回はわたしの保育士の体験から、子供が親に対して抱く愛情不足を表す行動・サインについてお話します。
目次
子供が発信する愛情不足のサイン
子供は親の愛情が不足していて、精神的に不安定な状態だと、自分でストレスを処理できません。そのため、ストレスや精神不安がサインになって現れることがあります。
1.指しゃぶり
赤ちゃんのころはおなかが空いた、寂しい、眠たいなどの欲求を表す行動として指しゃぶりをしますが、手足が器用になり、自己表現できるようになる3歳には自然に消えます。
ところが3歳を過ぎても指しゃぶりが治らない場合は、不安やストレスを感じている場合があります。
2.歯ぎしり
もし昼間に子供の愛情不足のサインが見られなかったとしても、夜寝ているときに不安やストレスが歯ぎしり(ブラキシズム)として現れる場合があります。
子供は噛み合わせの調整や生え変わりのむず痒さで歯ぎしりをしますが、それらの時期に合わない歯ぎしりは注意が必要です。
3.性器いじり
男の子でも女の子でも小さいころに性器いじりはしますが、愛情不足によるストレスが原因で触る場合もあります。
ママが子供の気持ちを理解せずに、「いつもちんちんばっかり触るな!」と怒ると子供はママに拒絶されたと感じて傷ついてしまいます。
4.機能性難聴(心因性難聴)
聴覚機能に異常がないにもかかわらず突然耳が聞こえなくなった場合は、心因性難聴を疑います。
心因性難聴は女児や小学生に多く見られるストレス性の難聴で、愛情不足のサインとして発症する場合があります。
5.おねしょ・夜尿症
1度おねしょを卒業しても、愛情不足によるストレスでおねしょが復活することもあります。きつく叱った子供が、次の日におねしょをした経験はないですか?
子供は大好きなママに強く叱られることで、「嫌われたくない。」という気持ちがストレスになり、おねしょをしてしまいます。
6.寝ぼけ・夜驚症
夜驚症とは、夜中に目が覚めて大声で泣き叫ぶなどパニックを起こすことです。
夜驚症の原因は、子供の眠りが浅いときに脳が日中に感じたストレスをトレースして、ノンレム睡眠からいきなり覚醒することで起こります。
7.怒りっぽい・ワガママ
子供は小さいころに親とスキンシップを繰り返すことで、愛情ホルモンのオキシトシンが分泌されやすくなります。
オキシトシンは心を落ち着ける効果がありますが、スキンシップが少ない子供はオキシトシンが分泌されにくくなり、怒りっぽくなったり、ワガママを自制できなくなります。
8.嘘をつく
ママが働いて子供も毎日保育園や幼稚園に通っていると、親子が会える時間が減ります。
たとえば病気でママといっしょにいられることを知ると、寂しくなったときに「なんかおなか痛い。」「風邪引いたかも。」と嘘をつくようになる場合があります。
9.物を隠す・壊す
子供がママに寂しさを伝えても、「仕方ない。」「わがまま言わないで。」など取り合ってくれない場合は、ママの気を惹くためにわざと物を隠したり、壊すことがあります。
とくにママのスマホ、財布、カバンなど仕事に行くときに必要な物を隠したり、ママのコップやお皿などお気に入りの物を壊すことが多くなります。
10.やたらと甘える
子供がやたら甘えてきたときは、愛情不足かもしれません。とくに2人目ができて構えなくなったり、「お兄ちゃんなんだから」という言葉を使いすぎると甘えが強くなります。
子供は甘えることで親の愛情を確認しますが、突き放すとストレス行動が現れる恐れがあります。ママは子供が愛情不足にならないよう、甘えに応えてあげましょう。
11.ママを避ける、拒絶する
ママが子供に愛情を注いでいない場合、子供はママを安全基地と認識できないため、愛着関係が不安定な回避型の傾向としてママを避けたり拒絶する場合があります。
12.他人に甘える
ママやパパに甘えられない子は身近にいる他の大人に対して甘えたり、愛情不足のサインを出す場合があります。
13.外部に助けを求める
自分の親から愛情をもらえない場合、子供は外部に甘え以外の助けを求める行動を取る場合があります。
14.自分を傷つける
わざと転んで擦りむいたり、木の棒で腕を叩いて作った傷を親や保育士に見せてくる子がいます。もちろん子供は心配してもらい、気を惹く目的で自傷行為を繰り返します。
15.自分で何でもしようとする
子供が自分で何でもできるようにする教育方針は良いことだと思いますが、親がすべきスキンシップが取れていない分は他で愛情表現をしなければいけません。
表面的にはしっかりした子でも感情がコントロールできなくなったり、自傷したり、他の子をいじめるなどは、子供が自分のためじゃなく親のためにそうしているからです。
16.感情表現がなくなる
子供は面白かったことやイライラしたことなど、何でもママやパパに共有したがります。子供の「ねーママー」は1日何十回も聞きますよね。
親が子供の声に耳を傾けず親の愛情を感じられない子は、感情表現が乏しくなる傾向があります。そのような子は、もちろんコミュニケーション能力も成長しません。
子供への愛情は質か?量か?
愛情不足のサインは、子供のストレスが行動に現れるものです。そのため紹介したものだけじゃなく、他にもいろんな行動が考えられます。
お友達に暴力を振るったり、保育士や大人に攻撃的になったり、万引きしたり……など、やってはいけないと認識しながら繰り返す子も少なくないんです。
もちろん、愛情不足のサインを出す子供には親の愛情が必要ですが、時間がない中で「愛情は質なのか、量なのか」という疑問を持つ人もいるでしょう。
とくに子供との接触時間が少ない共働き夫婦やシングルマザー、シングルファザー(シングルファーザー)にとっては、気になる疑問だと思います。
愛着関係の話で触れましたが、たとえ親でなくても愛着関係は築けますし、母親がずっといっしょにいなければ子供が精神的に育たないわけでもありません。
「じゃあ、愛情は量より質なの?」と思うかもしれませんが、親が注いだ愛情に子供が満足するかはその子にしかわからないため、愛情の質を定義することは難しいでしょう。
子供に対する愛情って一体何?
愛情は子供を甘やかすことではありませんし、厳しく育てることでもありません。
子供の今や将来を想うからこそ出る言葉や行動を子供がどう受け取るかによります。つまり愛情は親の考え方で変わりますし、子供の受け取り方でも変わるものなんです。
まーさ
もちろんわたしも愛情の基準は提示できませんが、一つ言えるのは子供は一方的にパパやママが大好きで満足してるわけじゃありません。
子供が「ママ大好き!」と言ったら、愛情表現であり愛情確認でもあります。そのため、ママは子供の愛情確認に応えてあげなければいけません。
子供が親の愛情を感じるには、親が真剣に子供に向き合っているかどうかが大切です。
時間がなくても、ママやパパが正面から子供と向き合う時間を少しでも作れば、子供もきっと親の愛情を感じることができ愛情不足のサインもなくなっていくはずです。
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