うちの場合は、5歳の息子に夜驚症と思える症状が何日か立て続けに起こりました。
夜12時ごろにいきなり「わーー&’%$#)&$HW”#%&”&#」と泣き叫びながら起きて、訳のわからないことを話しながら部屋をぐるぐる回っています。
わたしが「どうしたの?何か怖いことがあったの?ママいるから大丈夫だよ。」と言っても、まったく落ち着きません。
隣の部屋で寝ていた夫もすぐ飛んできました。息子は4-5分泣き叫んでから落ち着き、スッと寝てしまいました。次の日息子はこのことを覚えてませんでした。
寝ている子供が突然起きて大きな声を出したら、こっちも焦ります。しかも夜驚症は生後18カ月で36.9%、生後30カ月で19.7%に起きる症状なので、他人事じゃありません。
【精神科医が解説】夜驚症(睡眠時驚愕症)の症状・診断・治療 | こころみ医学
子供が夜驚症かなと思ったら、また夜驚症が起きても焦らないようにこの記事で夜驚症のことを知っておきましょう。
夜驚症とは突然目を覚ます睡眠障害
まーさ
子供は夜中に突然目が覚めて泣くことがありますが、何か不安があったり、怖い夢を見たなどの理由で目が覚めるので自分が泣いてることを自覚しています。
ところが夜驚症を起こした子供は、自分が泣いたり、叫んでることを自覚してません。声をかけても反応せず、数分泣き叫んで落ち着くと何事もなかったように寝てしまいます。
夜驚症の症状
夜驚症の症状は、睡眠中に突然目が覚めパニックを起こしてしまうのですが、具体的な症状・特徴には以下のものがあります。
- 入眠後2-3時間以内に起こることが多い
- 強い恐怖の表情や動作を示している
- 汗をかき呼吸や脈が荒い
- よくわからないことを言ったり叫んだりする
- 部屋の中を走り回ることもある
- 家族が起こしても反応が遅い
- 次の日子ども本人に聞いても覚えていない
夜驚症の原因
夜驚症の原因は、子供の睡眠中枢が大人に比べて未成熟なためだと言われています。
人間は脳が覚醒して身体が眠っている「レム睡眠」、身体が覚醒して脳が眠っている「ノンレム睡眠」を繰り返します。夜驚症は睡眠前半のノンレム睡眠時によく起こります。
子供の睡眠時間は大人に比べて全体的に眠りが浅く、ノンレム睡眠の周期も大人の90分周期に比べて以下のように短くなってます。
元々子供は大人ほど脳の眠りが深いノンレム睡眠にならないんですが、ノンレム睡眠の最中に脳が興奮状態になると、目覚める過程がうまくいかずに夜驚症が起こります。
夜驚症の子供は激しい叫び声や泣き声を上げたり、パニックを起こして興奮と不安で錯乱します。ノンレム睡眠からいきなり覚醒したので、声をかけても脳が処理できません。
第17回「子供の夜間のパニック」 – 医療法人仁祐会 小鳥居諫早病院
息子の夜驚症の症状と対処法
まーさ
夜驚症の対策
当時は、泣きながら起きて大声を出す症状が何度かあっただけだったので、わたしもそれほど気にせず「怖い夢でも見たのかな?」程度にしか考えてませんでした。
ただ後から調べると夜驚症が続く子は心にストレスを抱えている可能性があるそうです。
たとえば友達とケンカしたことを気にしていたり、夜のトイレを怖がっている子にムリヤリ1人で行かせたり、怖いテレビや怖い話が忘れられなかったり……。
このようにストレスの原因がはっきりすれば、対策はできます。とにかく思い当たる内容を子供と話し、安心させ、寝る前にストレスをなくすことが夜驚症対策になります。
息子の夜驚症の対処
ところが子供のストレスにまったく気が付かないことがあります。
息子は夜トイレに行くことを怖がります。初めはついて行きましたが、「お兄ちゃんなんだから1人で行きなさい。」と促すと、そのうち1人で行くようになりました。
それから、しばらくして息子に夜驚症が起こりました。そして、おねしょも再発するようになりました。当時は夜驚症は頭にありませんでしたが、
まーさ
と思い、息子と話をしてわかったことは
- 実は今もトイレに1人で行くことが怖い
- 妹が1人で行くこともあるからそれが気になる
- お兄ちゃんだからがんばらないといけない
ということでした。息子は「お兄ちゃんだから」にプレッシャーを感じていたようです。
そこで夫と相談してしぱらく息子のトイレについていく、「お兄ちゃんだから」は言わない、娘のトイレにもついていく対処をしました。
すると再発していたおねしょもなくなり、それ以降夜驚症のような症状も出ていません。
子供の見えないストレスをどう解消するか
まーさ
夜驚症が起こる原因は「起きているときのストレスを睡眠時に感じる」からですが、子供のストレスには「見えるストレス」と「見えないストレス」があります。
とくに素直な子、親の言うことを聞く子、親に心配をさせない子、妹や弟がいる子はプレッシャーで見えないストレスを抱えているかもしれません。
もしかしたら子供も自分が我慢していると気付いてないかもしれません。この見えないストレスをどう解消するかが夜驚症を解決する鍵になりそうですね。
夜驚症が起こりやすい3歳から7歳は集団生活を経験して多くの情報を吸収し、急激に自我の形成や他者との関係を構築する時期です。
そのため脳の成長過程で情報を処理できずにパニックを起こすこともあるそうです。この場合、自然に夜驚症がなくなることを見守るしかありません。
ちなみに、Wikipediaには夜驚症の原因が以下のように記されてました。
睡眠中枢が未成熟なために起こる症状であると考えられている。
発達に伴って、自然に良くなっていくものであり、多くの場合、特別な治療は不要である。夜驚は、深い眠りでこわい夢を見て、部分的覚醒状態 (半分だけ目が覚めた状態 )になるために起こる。夜驚は育て方というより、生まれつきの脳の素質によって起こる。育て方が悪かったからではない。
どちらにしても夜驚症に有効な治療法はなく、実際に子供に夜驚症が起こっている状況では「ママここにいるよ!」と声掛けして、安心させるくらいしかできません。
大人も夜驚症を起こすことがある
子供の夜驚症は成長過程で起こる睡眠障害の1つなので成長すると自然に消えるものですし、それほど心配することはなさそうです。
ところがパニックを起こしてるのでけっこう大きな声なんです。子供の夜驚症自体は仕方ないと割り切れますが、どうしても近所迷惑になります……。
そのため夜驚症が頻繁に起きる場合はかかりつけ医に相談して、睡眠の専門医を紹介してもらうなどの対応をしても良いかもしれません。
これは子供のためというより、わたしたち家族が安心感を得るためですね。大切なことだと思います。
調べていてわかったんですが、大人にも夜驚症があるそうです。大人の夜驚症は子供より怖い内容でした……。興味がある人は以下を読んでみてください。