まーさ
「いないいないばあ」ってわかりますよね?ワンワン、うーたんじゃないです。
赤ちゃんの目の前で両手で顔を「いないいない~」と隠して、「ばぁ!」で両手を広げて赤ちゃんに顔を見せることです(言うまでもない(^_^;)
赤ちゃんに「いないいないばあ」すると最初は反応がないんですが、徐々に驚いた顔をするようになり、成長するに連れて笑ったり、泣き止んだりします。
「いないいないばあ」って不思議ですよね。赤ちゃんはこんな単純な動作で「キャッキャ」笑ったり、ツボにはまってゲラゲラ笑い転げます。泣いていても泣き止みます。
- 赤ちゃんっていつから「いないいないばあ」がわかるの?
- なんで赤ちゃんは「いないいないばあ」であんなに笑うのかな?
- うちの子「いないいないばあ」で笑わないんだけど……。
赤ちゃんが「いないいないばあ」で反応するのは、とてもすごい成長の証なんです。赤ちゃんを「いないいないばあ」で笑わせたいママはこの記事を最後まで読んでください。
赤ちゃんが「いないいないばあ」で驚いたり、笑ったりする理由が理解できると、きっと感動するはずです。
目次
いつから「いないいないばあ」を理解できる?
まーさ
個人差はありますが、「いないいないばあ」は生後5-6ヶ月から理解できます。
スイスの心理学者ジャン・ピアジェは、「いないいないばあ」と子供の発達の関係を以下のように解釈しています。
ピアジェによれば、生後7-9ヶ月程度に達した乳児は、物の永続性(object permanence)を理解し始める。これは、物を見ることができなくても、物が存在し続けていることを理解する能力を獲得したことを意味する。例えば、ブランケットの下に子供のお気に入りのおもちゃを隠した場合、子供は物理的におもちゃを見ることができなくとも、ブランケットの下を探そうとするようになる。この能力を獲得すると、乳児は養育者といないいないばぁ(Peekaboo)を楽しむことができるようになる。
簡単に言うと、「いないいない~」で目の前からママの存在が消えてしまい、「ばぁ!」で突然現れたママにびっくりするというものです。
そして「いないいないばあ」を繰り返すことで、ママの存在が消えたんじゃなく見えなくなっただけということを赤ちゃんが少しずつ理解できるようになります。
「いないいないばあ」と認知機能の発達の関係
まーさ
赤ちゃんは、「いないいないばあ」で喜ぶまでに以下の認知機能の発達があります。
自分の存在を理解する
赤ちゃんは母乳を飲んで満足したり、おしっこをして不快感を感じたり、指しゃぶりやハンドリガードをすることで認知機能が発達し、自分の存在を認識できるようになります。
他人の存在を理解する
自分の存在を理解することと同様、母乳を飲ませてくれたり、おむつを替えてくれたり、安心感を与える存在を理解できるようになります。その存在は「ママ」ですね。
人がいなくなることを認識する
赤ちゃんは顔を見て存在を認識します。とくに生後3-4ヶ月で目・鼻・口、生後5-6ヶ月には人の白目と黒目のコントラストで顔を認識できるようになります。
そのためママが「いないいない~」と言って手で顔を覆うと、ママがいなくなったように感じます。
顔が見えて人が現れたと認識する
いなくなったママが、「ばぁ!」の掛け声で突然現れるのでびっくりします。
「いないいないばあ」で何が起こるか予測する
「いないいないばあ」を繰り返すことで、「いないいない~」でいなくなった人が「ばぁ!」で突然現れることを覚えます。
自分の予想通りのことが起き興奮する
「いないいない~」「ばぁ!」の流れで、いなくなったママが予想通り現れるため嬉しくなって笑うというのが一連の「いないいないばあ」の流れです。
このように「いないいないばあ」の流れを理解すると、赤ちゃんの認知機能の成長がよくわかりますね。
赤ちゃんはいないいないばあで成長する
まーさ
「いないいないばあ」を何度も繰り返すと、赤ちゃんは物(人)がいきなり消えるんじゃなく、実は存在していると考えられるようになります。
ジャン・ピアジェは隠した物が存在することを「物の永続性」と呼び、物の永続性を認識した赤ちゃんは、目の前からなくなった物を探せるようになります。
つまり「目の前にあるから存在している」という認識だけじゃなく、視界から外れたママを探したり、物の影に隠れたおもちゃを探すことができるようになるんです。
大人の言葉に置き換えると、「あれ?ここにあったはずなのに……。」「さっきまでここにいたのに……。」と赤ちゃんが考えられるようになるということです。
ちなみに「物の永続性の認識+運動機能の発達(ハイハイなど)=後追い」になります。
いないいないばあで笑わない赤ちゃん
まーさ
赤ちゃんの「いないいないばあ」の反応は、生後5ヶ月前後~生後9-10ヶ月が目安です。ところが、1歳近くでも「いないいないばあ」に反応を示さない赤ちゃんもいます。
- 赤ちゃんの性格や個性
- 赤ちゃんの発達の遅滞
- 自閉症などの発達障害
もっとも多いのは赤ちゃんの性格や個性です。「いないいないばあ」をしても「(・ ε ・)ふーん、それで?」という赤ちゃんもいます。
また機能によって平均より遅れる子が10%ほどいます。そのため、たまたま認知機能の発達が遅れている可能性があります。
もちろん自閉症など発達障害の可能性もあります。かなり軽度な発達障害を含めると100-200人に1人、自閉症で1000人に1-2人ほどです。
ただし医師に相談しても「様子を見てください。」と言われると思います。この時期に発達障害だと言い切れるほどわかりやすい子は少ないようです。
そのため「いないいないばあ」のリアクションが薄くても呼びかけに反応する、目で後追いするなら過度な心配はやめておきましょう。
上手ないないいないばあのやり方
まーさ
「いないいないばあの反応が薄い……。」とちょっと心配なママは、わかりやすい「いないいないばあ」をしてみてください。
「いないいない~」と「ばぁ!」の間をあける
「いないいないばあ」で赤ちゃんが笑うのは、目の前の人がいなくなったけど「ばぁ!」で出てくる!と赤ちゃんが予想するためです。
ただ「いないいない~」と「ばぁ!」の間がないと、赤ちゃんが予想できなくてよくわからない行動に感じるかもしれません。
目はしっかりと手で隠す
赤ちゃんは人の顔の中で”目”の存在を重視しています。
そのためママが反応を見たくて「いないいない~」で指の間から見ていると、目が見えた赤ちゃんはママが消えたように感じないかもしれません。
「いないいないばあ」は奥が深いですね。これだけ赤ちゃんの成長が感じられると、「もっとやって~。」という顔で見られてもお付き合いするしかないですよね(^_^;)
こういうことを意識すると、もっと子供の成長が楽しめると思いますよ。