- 赤ちゃん言葉が治らない
- 発音できない音がある
- 滑舌が悪い
- しゃべると鼻に息が抜ける
など子供の言葉の遅れを感じたら「
5-6歳でも舌っ足らずだったり、発音がおかしかったり、言葉の言い間違えが直らないときは個人差にしろ言葉に遅れがあると言えます。
多少のどもりや発音の違和感があっても家庭での日常会話に支障はありませんが、学校ではからかい半分でいじめの原因になったり、英語など新しい言語学習のハードルになる可能性があります。
また構音障害を放置することで、他の運動機能や発達に影響を及ぼす可能性もあります。
そこで今回は、よくある構音障害の原因と構音障害の対策についてお話します。
目次
構音障害ってどういう症状?
まーさ
構音障害とは口や喉の筋肉がうまく動かないため、正しく発声や発ができない症状です。構音障害が言葉の遅れにつながり、会話などコミュニケーション不足の原因になります。
ただ構音障害=重大な障害というわけではなく、かんたんな手術やトレーニングで治るものも多いです。
構音障害は、原因によって「器質性構音障害」「運動障害性構音障害」「機能性構音障害」の3つに分かれます。
言語機能と構音障害 – 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020
器質性構音障害とは
運動障害性構音障害とは
発声をコントロールする脳神経や発音を促す筋肉の硬直によって思い通りに舌・顎・唇などを動かせないため、上手に声を出せない・発音できない場合があります。
機能性構音障害とは
機能性構音障害は、個人差による言語発達の遅れや発音に対する誤った習慣によって上手に声を出せない・発音ができない場合があります。
いろんな構音障害の原因と対策は?
では構音障害の原因とはどのようなものでしょうか。対処法と合わせてご紹介します。
舌小帯強直症
舌を上げたときに、舌先がハート形だと治療が必要です。舌小帯強直症は小児歯科などで伸展術処置が受けられます。乳幼児医療の対象になるので医師に相談してください。
口唇口蓋裂
口唇裂とは唇の一部が裂けて変形している状態、口蓋裂とはに口蓋(口腔と鼻腔を分離している口腔上壁)の一部が裂けて口から鼻が変形している状態のことです。
口周りの先天性形態異常は言葉に影響を与えるだけじゃなく、うまく哺乳できない可能性があるので口唇口蓋形成術で形を整える必要があります。
口唇裂口蓋裂などの先天異常|口腔外科相談室|日本口腔外科学会
鼻咽腔閉鎖機能不全
たとえば「ば」という音は、
鼻咽腔閉鎖機能不全の治療は、構音の補助装具+言語療法で改善しない場合は手術が必要です。また術後もトレーニングや筋肉を付ける言語療法が必要です。
日本形成外科学会|鼻咽腔閉鎖機能不全
幼児性難聴
子供は周りの人が話す音で言葉を覚えるので、難聴があると言葉の発達に影響が出ます。とくに中度以上の難聴は補聴器で聴能訓練しないと耳の聞こえが悪くなります。
片耳の難聴なら言葉の発達に影響が出ることは少ないですが、正式な検査をしないと難聴に気付かないこともあります。現在は新生児期スクリーニングという聴力検査が一般的に行われています。
歯並びによる舌癖
舌癖があるとその影響で舌の位置が普段より低い場所に定着して、その結果歯並びが悪くなり正しい発音ができなくなります。
子供のしゃべり方や舌の使い方が不自然だと感じたら、小児歯科などで診てもらいましょう。小児歯科などで舌癖を治すトレーニングを行えます。
また子供の歯並びが悪いと感じたら、歯の矯正など早めに対策しましょう。虫歯や歯周病が増える、発音が悪くなる、口臭の原因、顎関節症、顔の変形などの影響があります。
構音障害のトレーニングってどういうもの?
まーさ
子供の構音障害の原因を取り除いたら、次は正しく言葉を話すトレーニングをします。言葉を話すトレーニングを「言語療法」と言い、治療は主に言語聴覚士が行います。
言語療法は、構音障害の原因によって発音を補う装置が必要です。
言語機能と構音障害 – 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020
ブローイング訓練
言葉を話す際に空気が鼻に抜けてしまう場合は、ブローイング訓練で口から息を出す練習をします。
練習はおもちゃの風車を回したり、ろうそくの火を吹き消したり、ペットボトルに入った水をストローで吹くなどです。以下は日本訪問歯科協会のブローイング訓練の動画です。
口腔筋機能療法
話す時に舌が前に出る舌癖や指しゃぶり、頬杖、口呼吸の習慣が付いている場合は、口腔筋機能療法で舌の筋肉・舌の運動・舌の位置の矯正・口唇の運動の訓練を行います。
訓練は舌を尖らせたままスポット(普段舌がある上顎)を触るスポットポジション、口を開けてスポットに舌全体を吸い付けて打ち下ろすホッピング、上顎の犬歯の後にストローを咥えて舌の力でストローを押し上げるボスチャーなどがあります。
構音訓練法
言葉の発音に誤りがある場合は音を聞かせて正しく真似させる聴覚刺激法、誤った言葉を修正して正常な言葉に近づける漸次接近法などで正しく発音できるようにします。
一音が正しく発音できたら単語単位で正しく発語できるように練習し、徐々に長文の発声、会話の発声ができるように訓練を行ないます。
子供の発音・発声が正しいか観察
子供の言葉や発音の発達に影響を及ぼす病気や障害は多いですが、発達障害でなければ正しい治療と訓練で正しい言葉の使い方に修正することは可能です。
まずは普段の子供の言葉遣いを注意深く観察してください。3-4歳で発音が悪い、滑舌が悪い、ろれつが回らない、どもりが多くても、すぐに構音障害と決めつけないでください。
子供の発音や滑舌に問題がある場合、構音障害以外の原因もあります。ママは1つ1つの原因をつぶしながら、子供の言葉が発達しているかどうかを確認しましょう。
子供の言語機能は1日2日で発達するものじゃないので、焦らないことが大切です。子供の言葉の間違いを正すときも、子供の心を傷つけないように優しく教えましょう。
何度も発音や言葉を正して、それでも子供の言葉の様子がおかしいと感じたら医師に相談してください。
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