「休みの日のお昼寝って必要ですか?うちの子なかなか寝ないんですけど。」
子供の年齢にもよりますが、休日も保育園のお昼寝時間に合わせると生活リズムが作りやすいです。保育園のお昼寝時間は園によりますが、1つの目安は以下の通りです。
- 0-1歳児|12時30分-15時
- 2-3歳児|13時-15時
- 3-5歳児|13時-14時30分
これはあくまでも設定されている時間帯で、寝付きが悪い子もいれば、時間より早く起きる子、お昼寝しない子もいます。3歳からお昼寝時間がない保育園もあります。
また「お昼寝すると夜眠れないから、1時間で起こして欲しい。」「寝かせないで欲しい。」というママもいます。わたしも3歳以上なら、子供の意思に反して無理にお昼寝させる必要はないと思います。
保育園と違って幼稚園はそもそもお昼寝時間を設けてないことが多く、子供が帰ってくると14-16時くらいなので、それ以降はもうお昼寝させるわけにはいきません。
ただし0-2歳のお昼寝は必要です。お昼寝する子としない子には明らかに違いが出ます。
今回は0-2歳までの子供にお昼寝時間が必要な理由と3歳以降のお昼寝をどう考えれば良いかをお話します。
目次
赤ちゃんにお昼寝の概念はない
産まれたばかりの赤ちゃんは、1日16時間以上寝ています。個人差はありますが2-4時間ごとに起きて授乳したり、おむつを変えて少ししたらまた眠るという生活です。
生後3ヶ月前後までの赤ちゃんは視力が弱く、光も強く感じられないので昼夜の区別が付きません。
そのため大人の感覚だとお昼寝ですが、赤ちゃんにとっては1日の中の睡眠の1つということになります。
離乳食が始まってからは体力が付き、身体機能も向上してくるので、昼間の活動時間が徐々に増えて夜の長い睡眠がメインになっていきます。
そのためお昼寝は夜の睡眠の補助的な役割になっていくんですが、補助だからといって疎かにしてはいけません。
子供の成長に合わせた夜の睡眠時間、お昼寝時間の目安は以下を参考にしてください。
0-2歳の子供にお昼寝が必要な7つの理由
まーさ
2歳までの子供にお昼寝が必要な理由とは何でしょうか。
体力を回復するため
0-2歳の乳幼児がお昼寝をする大切な理由は、体力を回復することです。小さな子供にとって1日はとても長く、夜の睡眠だけで昼の長い時間を過ごすことはできないからです。
病気を予防するため
お昼寝をして体力を回復させることで体内の免疫細胞が活性化し、病気予防になります。
ストレスを解消するため
子供はお昼寝で脳がリラックスした状態になります。そのためイライラすることや嫌なことがあっても、一度眠ることでストレスを解消する効果があります。
夜に落ち着いて眠るため
子供は感情をコントロールできないので、お昼寝しないと夜に興奮して寝付きが悪くなることがあります。お昼寝をして感情をリセットすることが、夜の良い眠りに繋がります。
生活のリズムを作るため
毎日決まった時間にお昼寝をすることで夜の就寝時間をコントロールし、生活のリズムを作ることができるようになります。
集中力を維持するため
子供は起きている時間にたくさんのことを学びます。ただ肉体的・精神的な疲れがあると、学びは継続できません。集中力維持のためにもお昼寝が必要です。
記憶力を高めるため
眠ると脳の情報が整理されて短期記憶が海馬に定着します。たとえば子供が午前中に外で遊んで虫の名前を覚たら、お昼寝で情報が整理されて記憶が維持されます。
ただしこれは短期記憶の話で、長期記憶を司る大脳皮質が働くのは早くても2歳からです。
子供のお昼寝とメラトニン・セロトニン
まーさ
「幼児期にお昼寝すると成長ホルモンのメラトニンが分泌され、細胞の修復や筋肉・骨格形成を促してくれる」という話を聞いたことがあるママもいると思います。
ただ現在は諸説あるので、お昼寝が必要な理由に含めませんでした。メラトニンは夜の睡眠で分泌され、お昼寝で余分に分泌されるわけじゃないんです。詳しくは以下を参考にしてください。
お昼寝と関係するホルモンは、メラトニンよりも「セロトニン」です。セロトニンはお昼ごはんを食べて少しすると分泌され、睡眠を促す効果があります。
お昼寝は体力を回復し、ストレスを解消し、集中力や記憶力を高めるので、午前中にたくさん遊んで、ご飯を食べ、お昼寝することで健康な生活リズムが作られます。
ちなみにメラトニンは昼間に太陽の光を浴びることで、夜の睡眠時に分泌されます。
メラトニンは身体の発育や脳の成長を助ける大切な成長ホルモンの1つです。お昼寝も大切ですが、夜の睡眠をしっかり取ることが本質だということを忘れないようにしましょう。
メラトニンは以下のグラフの通り幼児期に大量に分泌されるので、夜の睡眠がどれだけ大切なのかわかると思います。
3歳以降のお昼寝時間は?
まーさ
平成21年度に厚生労働省で改定された「保育所保育指針解説書」では、今まで必須だった午睡(お昼寝)について以下のように記述されています。
午睡は、子供の年齢や発達過程、家庭での生活や保育時間などを考慮して、必要に応じて取れるようにしていきます。子供の家庭での就寝時間に配慮し、午睡の時間や時間帯を工夫し、柔軟に対応します。
つまり3歳以降の子供にはお昼寝が必要な子もいれば、必要ではない子もいるので、それぞれ個別の対応をするようにとのことです。
息子は3歳半ごろまで1時間のお昼寝が必要でした。これは無理にお昼寝していたわけじゃなく、毎日13-14時ごろには眠くなり、1時間寝る(1時間で起こす)というものでした。
娘は3歳になったころには、お昼寝しなくなってました。ただし遊び疲れたときは気付いたら寝落ちしていたことがあったので、必要に応じてお昼寝していたと解釈しています。
わたしが勤める保育園では、5-6歳でも2時間近くお昼寝する子も何人かいます。その子たちは夜もしっかり眠ってるそうなので、必要なお昼寝をしていることになります。
お昼寝は子供に合わせて行う
3歳以降のお昼寝は個人差があるので、あまりマジメに考えすぎる必要はありません。
「お昼寝って必要ですか?うちの子なかなか寝ないんですけど。」という冒頭の質問にわたしなりの回答をすると以下のようになります。
まーさ
もし2歳以下の子であれば、
まーさ
もちろん保育園に預けていれば、年齢に合わせて必要なお昼寝時間をとります。
本当はお昼寝が必要な子にもかかわらず、親の都合でお昼寝を無理やりさせないことは可能な限り避けた方が良いですね。
また適切なお昼寝時間確保のためには、夜の就寝時間の調整が必要です。
仕事などの都合で夜遅くなることはある程度仕方ないですが、子供の就寝時間がバラバラになることもなるべく避けましょう。詳しくは以下を参考にしてください。
お昼寝は夜の睡眠のためのつなぎの睡眠です。年齢によって大切な役割もあるため、子供の様子を見ながらママが生活リズムを作ってあげられるようにしてください。