まーさ
子供のころ、足が速い男の子はモテましたね。またドッジボールが上手い子やサッカーが上手い子は何事にも積極的で、クラスや友達の中心になってましたよね。
ある程度スポーツが得意なことは子供のコミュニティ形成で有利な面があるので、幼児期のスポーツを重視する親は少なくないです。
子供のころに運動が得意でなかった親は、大人になった今が充実していても、「わたしは運動神経悪かったから。」と子供にスポーツをやらせるようです。
- 何歳から運動をさせたら、スポーツが得意な子になるのかな。
- 子供の運動神経を良くするには具体的にどうすればいいの?
- どんなスポーツをさせたらいいのかな。
子供の運動神経を良くするには、子供が発達する年齢を押さえる必要があります。大切なのは、「ゴールデンエイジ理論」と「スキャモンの発育曲線」を知ることです。
子供の運動神経を効率良く鍛えたい人は、この記事を最後まで読んでください。
目次
ゴールデンエイジ理論とスキャモンの発育曲線
まーさ
ゴールデンエイジ理論とは
子供の運動神経を良くするには、子供の成長に合わせて運動すると効果的です。その考え方が「ゴールデンエイジ理論」です。
ゴールデンエイジ理論とは3-8歳をプレゴールデンエイジ、9-12歳をゴールデンエイジ、13-15歳をポストゴールデンエイジとして、効果的な運動を年齢で体系化した理論です。
ゴールデンエイジ理論は1990年代に提唱されて以降、スポーツ科学の世界で研究され続けています。書籍もたくさん出版されています。詳しくは対象の書籍を読んで下さい。
スキャモンの発育曲線とは
ゴールデンエイジ理論を裏付けるのが、アメリカの人類学者スキャモン(R.E. Scammon)が提唱した「スキャモンの発育曲線」です。
スキャモンの発育曲線とは、20歳になるまでの身体の機能や臓器の発達、発育量をグラフ化したものです。1つずつ簡単に見ていきます。
神経型
神経型は脳や脊髄、視覚など神経系の発育で、5歳までに成人の80%、6-8歳ごろまでに90%が完成します。
リンパ型
リンパ型は免疫力に関係する扁桃やリンパ系組織の発育で、5-6歳までに成人の70%、6-12歳に成人の180%まで急激に伸び、12歳をピークに成人まで減少していきます。
一般系型
一般型は筋肉や骨格、循環器、消化器、腎臓、動脈、静脈、血液などの発育で、2-3歳から14歳まで緩やかに、14-16歳で成人の80%まで伸び、成人までまた緩やかに伸びます。
生殖型
生殖型は性器や精巣、卵巣などの生殖器の発育で、13-15歳から成人にかけて急速に発達していきます。
ゴールデンエイジ理論とスキャモンの発育曲線の考え方
まーさ
ゴールデンエイジ理論とスキャモンの発育曲線を読み解くことで、子供の年齢に合わせた効果的な運動方法がわかります。
プレゴールデンエイジ|3-8歳ごろ
プレゴールデンエイジの3-8歳ごろは神経系が急激に発達し、ほぼ完成する期間です。
プレゴールデンエイジの初期(3-5歳)は身体能力、運動能力の差はありません。まず体を使いこなす運動神経を高めて自信をつけることで、次のステップを踏みやすくなります。
そのため特定のスポーツをするより、たくさんの遊びや運動を通して走る、投げる、跳ぶなど基本的な体の使い方を学ぶことが大切です。
ゴールデンエイジ|9-12歳ごろ
ゴールデンエイジの9-12歳ごろは運動神経だけじゃなく、身体能力・運動能力を含めたスポーツの技術力を高める有効な時期です。
この時期は、動作の習得に対する準備態勢(レディネス)も整い、さらに「可塑性」と呼ばれる脳・神経系の柔らかい性質も残しているという非常に得意な時期として位置づけられています。 一生に一度だけ訪れる「即座の習得」を備えた動作習得にとって、もっとも有利なこの時期は、「ゴールデンエイジ」と呼ばれ、世界中どこでも非常に重要視され、サッカーに(他のスポーツでもいっしょです)必要なあらゆるスキル(注:単なる技術とは異なる)獲得の最適な時期として位置づけられています。しかし、この「即座の習得」は、それ以前の段階でさまざまな運動を経験し、神経回路を形成している場合にしか現れません。だからこそ、プレゴールデンエイジも重要となるのです。
選手の発育・発達段階に合わせた指導(2)|特定非営利活動法人(NPO法人)スポーツクラブ アミザージ
ゴールデンエイジをゴールデンにするには、プレゴールデンエイジで親が子供の運動意欲を高めて、自発的に運動に取り組む姿勢を作ることが大切です。
ポストゴールデンエイジ|13-15歳ごろ
ポストゴールデンエイジの13-15歳ごろは生殖型が急激に発達し、ホルモンの影響で骨格が大きくなることから、身長や体重が急激に増えて大人の体に近づく時期です。
そのため基礎的な筋力や心肺機能を高めつつ、体のコントロールとのバランスを取りながら全体的な運動能力を上げていく時期です(高負荷の筋トレには賛否がある)。
子供の運動神経を良くする方法
まーさ
そうですね。プレゴールデンエイジにどのように運動と向き合うかは、子供の運動神経の発達に大きく影響します。
親が体を使って積極的に遊ぶ
子供の性格にもよりますが、とくに2-3歳は親が子供と体を使った遊びをしないと、運動に対する子供の積極的な姿勢は引き出しづらくなります。
ボールを投げたり、蹴ったり、アスレチックで遊んだり、追いかけっこしたりなどの運動が、そのまま幼稚園・保育園での友達との運動体験に繋がります。
スポーツに挑戦する環境を整える
ケイコとマナブの調査では、年少・年中・年長児の習い事の41.1%は水泳教室、26.2%は体操教室、6.1%はサッカーなど多くがスポーツを経験しています。
スポーツの種類で体の使い方は違うので、3-5歳でいくつかのスポーツに挑戦すると体の使い方を覚え、運動神経の向上に役立ちます。
良い習い事、良いコーチを選ぶ
一流スポーツ選手の中には、2-3歳から親の意向で特定のスポーツをする人もいます。もちろんスパルタをすれば一流スポーツ選手になるわけじゃありません。
スパルタじゃなくても、良い習い事を選ぶとコミュニティの中で切磋琢磨できますし、そこに良いコーチがいれば子供に合わせた練習方法や競わせ方で導いてくれます。
ただ、やる気がなく嫌々スポーツをしても運動神経は良くなりません。鬼ごっこでも真剣に逃げるからこそ走り方を覚えて、工夫して、速く走れるようになるんです。
子供に習わせる具体的な習い事は
まずは、ゴールデンエイジ理論に必要な要素とそれぞれの年齢を覚えておきましょう。
- プレゴールデンエイジ|3-8歳
- ゴールデンエイジ|9-12歳
- ポストゴールデンエイジ|13-15歳
ゴールデンエイジ理論を活かすために、わたしがおすすめするスポーツは「スイミング」「体操教室」「サッカー」です。できれば、3-4歳で始めると良いと思います。
もちろん習い事にはお金がかかるので、無理にやらせる必要はありません。
大切なことは子供が一流スポーツ選手になることじゃなく、運動を通して子供に自信を持たせ、コミュニティ形成に有利な面を作ることです。その結果、自分の意志でプロを目指す子もいるでしょう。
習い事はわたしたち親が子供と触れ合って体の動かし方を教え、コミュニケーションをとりながら、子供に運動の楽しさを実感させてからでも良いと思います。
本好き、漫画好きはキンドルアンリミテッドがおすすめです。月額980円で10万冊以上のマンガ、本、雑誌が読み放題です。
今だけ30日間無料体験できるので、まずは試して気に入ったら続ければ良いと思います。