まーさ
というのは勘違いです。もちろん、妊娠中は”無理”に体を動かすのはダメです。とくに安定期前は、心身ともに穏やかに過ごした方が良いですね。
ただ、妊娠期間は10ヶ月あります。この期間中に体を動かさないと産後におしり周り、腰回り、背中、下半身が恐ろしいことに……(-_-)
単純に体重が増えるだけならいいんですが(良くない)、脂肪の付け過ぎは妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、腰痛・肩こり、微弱陣痛など出産の弊害にもなります。
そんなデメリットを避けるには、生活習慣を整え、バランスの良い食事と十分な睡眠、そして適度な運動が大切なんです。
では妊婦はいつから運動すればいいんでしょうか。おすすめの運動やNGな運動はあるんでしょうか。わたしが妊娠中にしていた運動を交えてお話しますね。
目次
妊娠中におすすめの運動の種類
まーさ
ウォーキング
妊娠中の基本的な運動はウォーキングがベストです。ただし早歩きじゃなく、普通に歩く速度を意識して自宅から10-20分圏内を歩きます。
時期に決まりはないですが、夏場の暑い日中や天気が悪い日は避けましょう。
マタニティヨガ
マタニティヨガは体幹を鍛えてインナーマッスルをつけるだけじゃなく、呼吸法を覚えることで心身のリラックスと柔軟な体をつくる効果があります。
わたしは近くの教室に通ってましたが、最近は格安のオンラインヨガを自宅でできるのでかなり便利です。
マタニティスイミング
マタニティスイミングは、仰向けに浮いたり、歩いたり、呼吸法を覚えるなど色々できます。もちろん泳げなくても問題ないですし、本格的に泳いでもOKです。
水の中は浮力があるので体重を気にせず運動できますし、マタニティスイミングを提供しているジムなら温水プールが多く体が冷えることもないです。
マタニティビクス
マタニティビクスはエクササイズだけじゃなく、ストレッチやリラクゼーションで出産に必要な基礎体力が向上します。
妊婦用のプログラムがあるジムを選んでください。詳細はマタニティフィットネス協会のサイトを確認してください。
妊娠中にしてはいけない運動の種類
まーさ
妊娠中はNGの運動もあります。以下の運動は、軽くでもしないでください。
勢いよくひねる運動
勢いよく腰をひねる運動は、子宮に負担がかかります。卓球やテニスなど、反射的にひねる動作が入る運動は避けてください。
飛ぶ運動
ジャンプして着地すると、体重の6倍の衝撃が足にかかります。もちろん子宮にも衝撃があります。また、スライドが大きいジョギングも足が地面から浮くので避けてください。
一般的な球技
バレーボール、バスケットボール、フットサルなど競う球技は突発的な動きがありますし、つい熱くなるので避けた方が良いですね。
サイクリング
本格的な自転車だけじゃなく、ママチャリの運転も避けた方が無難です。とくに妊娠後期はおなかが大きくなってバランスが取りづらいため、転倒の危険性があります。
重い物を持ち上げる運動
重い物を持ち上げると腹筋に力が入り、膣圧がかかって早産の原因になる場合があります。2-3人目の妊娠だと日常的に抱っこはすると思いますが、無理はしないでください。
妊婦が運動をするメリット
まーさ
むくみを解消できる
妊娠中は体がむくんで手足の冷え、しびれ、倦怠感があるだけじゃなく、睡眠障害や難産になる可能性があります。詳しくは以下を参考にしてください。
体重管理ができる
妊婦の体重が増えすぎると妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、難産などのデメリットがあります。体重管理の重要性は以下を参考にしてください。
体力・筋力が維持できる
出産は長丁場になる可能性があります。分娩が終わるまで3日かかる人もいます。安産のためにも、分娩に必要な体力や筋力は維持しなければいけません。
また運動で股関節の可動域を上げると骨盤が開き、スムーズな分娩につながります。
ホルモンバランスが改善する
妊娠初期から中期にかけて子宮や胎盤の形成、胎児の成長などで体が急激に変化し、女性ホルモンの分泌量が増えます。
女性ホルモンが増えると頭痛、胃痛、味覚変化、嗅覚変化、肌荒れ、イライラ、眠気などの妊娠初期症状が起こります。
そこで軽い運動をするとセロトニンが分泌されて、ストレス解消、リフレッシュ作用で気持ちが落ち着き快眠にもつながります。
便秘が改善する
適度な運動で便通が良くなります。妊娠前、妊娠中、出産後は排便傾向が変わりやすいため、運動をする癖をつけておきましょう。
腰痛が解消する
腰痛は妊娠初期と妊娠後期によく起こります。どちらも適度な運動で血行を改善し、筋肉を維持することで腰回りを支えやすくなって痛みが和らぎます。
産後に体型が戻りやすい
産後に太る原因は、開いた骨盤周辺に脂肪がつくからです。骨盤が開いた状態でダイエットをしても脂肪は落ちません。
産後太りを防ぐにはまず骨盤を閉じる運動をする必要があるため、妊娠中も骨盤周辺の筋肉が落ちない適度な運動の継続が必要です。
妊娠中に行う運動の5つの安全基準
まーさ
妊娠中の適度な運動は良いことですが、安全第一です。「妊婦スポーツの安全管理基準」には、妊婦の運動の安全基準が決められています。噛み砕いて紹介します。
母体の健康
- 妊婦が健康で早産や流産の恐れがないと認められていること
- 単胎妊娠で胎児の発育に異常が認められないこと
- 原則として妊娠12週以降であること
- 妊婦健診などで十分に医師の診断が行なわれていること
妊婦の運動は、健康で切迫流産の危険性がない状態・時期に行います。ただし自分では判断できないので、まず医師の許可が必要です。
もちろんこの時期に無理に運動始める必要はなく、より安全に運動したい場合は妊娠中期以降(妊娠16週~)を目安にしましょう。
運動をする環境
- 真夏などの炎天下に屋外で運動をしないこと
- 平坦でなだらかな場所で運動を行うこと
夏に外で運動したり、急勾配で運動すると体に負担がかかります。炎天下が何℃と決まってませんが、ひとまず夏日(25℃以上)に日差しを浴びながらの運動は避けましょう。
運動の種類や強度
- 長く続けられる有酸素運動が望ましい
- どのような運動でも運動強度を抑えて行う必要がある
- 競技性・瞬発性・接触性の高い運動、転倒の危険がある運動、腹部に圧迫が加わる運動は避ける
- 妊娠16週以降は、仰臥位での運動は避ける
- 心拍数で150bpm以下、自覚的運動強度としては「ややきつい」以下が望ましい。
運動は有酸素運動がメインです。また妊娠16週以降の仰臥位(仰向け)は、骨盤に負担がかかるので運動としては非推奨です。逆子体操は医師の指導のもと行ってください。
妊婦の心拍数は平均80-90bpmほど、心拍数150bpmは軽いジョギングですね。5-6km/時のウォーキングを継続すると120-130bpmほどです。
医師の診断
妊婦の運動は妊婦用の教室に通うか、個人的に運動するかに分かれます。どちらの場合も運動の前後に心拍数や体温を測り、異常がないか確認しましょう。
- 妊婦スポーツ教室を実施する場合のチェック事項
医療施設が併設されているか
運動開始前後に血圧、心拍数、体温測定などの実施があるか - 個人でスポーツを行う場合
医師に運動の許可をもらっているか
運動前後に心拍数・体温などを測定できるか
運動の時間
- 午前10時から午後2時の間が望ましい(子宮収縮が起きにくい時間帯)
- 週2-3回で、1回の運動時間は60分以内とする<
妊娠中の運動は痩せるための運動じゃないので、軽い散歩から始めて4-5km/時のウォーキングを20-30分など続ければ問題ないです。
外で行う運動は日差しが強い日中は避けましょう。夏の朝は早いほど涼しいですし、夕方でも良いですね。ただし夜は防犯の観点から避けてください。
妊婦が運動するときの4つのポイント
妊婦の運動は体重コントロールや健康管理に役立つだけじゃなく、スムーズで安全な出産を行う準備になり、産後の産褥期を短くする効果もあります。
妊婦の健康と安全な出産の確率を上げるには、妊娠中の適切な運動は欠かせないものです。とくに30代後半~40代で出産したい人は、運動の大切さを理解してください。
もちろん個人差で運動の量は変わりますし、動きやすい時期も変わります。そのため、以下に十分注意して適切な運動に取り組みましょう。
- 最初に医師の指示を仰いだうえで運動を始める
- 医師から安静の指示を受けた期間は運動を行わない
- おなかの張りや痛みがある場合は運動を行わない
- 決して無理をしたり、やりすぎない
妊娠生活は長いようで短いです。あっという間に終わってしまうので、後悔しないようにストレスのない出産に向けて、がんばってください。