わたしは1人目の息子を32歳で出産し、2人目の娘を35歳で出産しました。
2人目の出産が35歳というのは30年ほど前(1991年まで)は高齢出産と言われてましたが、今では経産婦が35歳なのは珍しくありません。
むしろ現在の高齢出産と言われる35歳の初産婦ママも周りにチラホラいます。2人目や3人目が40歳というママもたまにいます。
もちろん高齢出産という定義があるので、年齢が高くなると妊娠・出産リスクが高まることは間違いありません。ハイリスク妊娠、ハイリスク妊婦は年齢も関係します。
そのためメディアでは「◯◯さんが45歳で出産!感動の物語!」のように取り上げますが、そういう番組を見て感動しつつも「やっぱり高齢出産は大変なのかな……。」と心配する女性がいても不思議ではありません。
では本当のところ、今の女性の平均出産年齢は何歳くらいなのでしょうか。また第1子だけでなく、2人目や3人目は何歳で生んでいるのでしょうか。
今回は初産・2人目・3人目の平均出産年齢、女性は何歳まで赤ちゃんを出産できるのかについてお話します。
第1子、第2子、第3子の平均出産年齢
まーさ
厚生労働省の人口動態統計をまとめた内閣府のグラフを見ると、第1子、第2子、第3子の平均出産年齢が分かります。
2015年の平均出産年齢は第1子30.7歳、第2子32.5歳、第3子33.5歳で、母親の平均出産年齢は上がり続けています。
そして平均出産年齢が上がっていることは、晩婚化に比例してることもわかります。その他にもこのグラフから面白いことがわかりますね。少し深掘りしてみましょう。
平均初婚年齢・出産年齢からわかること
結婚から出産までの経過年月
2015年は女性の初婚年齢が29.4歳、第1子出産年齢が30.7歳なので結婚から出産まで1.3年、1975年は女性の初婚年齢が24.7歳、第1子出産年齢が25.7歳で経過年月は1.0年です。
まーさ
その通り、できちゃった結婚(授かり婚)は少しずつ増えてます。
ところが昔より今の方が結婚から出産までが長いということは、できちゃった婚以外の夫婦は結婚から出産までがそれ以上に伸びているということです。
これは「結婚したら出産するもの」という概念が以前より薄れたからかもしれません。
第1子、第2子、第3子の年齢差
初めての妊娠生活・出産を経験すると、「2人目はしばらくいいや……。」と思ったりしますが、赤ちゃんの可愛さを知るとすぐ弟妹が欲しくなりますね。そのときに、
まーさ
と考えたことがあるはずです。何歳差が良いかは別途考えるとして、実際の第1子と第2子、第2子と第3子の平均年齢差がグラフに示されています。
- 2015年
第1子と第2子の年齢差=32.5歳-30.7歳=1.8歳(1歳10ヶ月ごろ)
第2子と第3子の年齢差=33.5歳-32.5歳=1歳 - 1975年
第1子と第2子の年齢差=28.0歳-25.7歳=2.3歳(2歳4ヶ月ごろ)
第2子と第3子の年齢差=30.3歳-28.0歳=2.3歳(2歳4ヶ月ごろ)
第1子と第2子の年齢差は、第2子と第3子の年齢差より短いことがわかります。しかも第2子と第3子の年齢差が1歳なので、年子の可能性が高いということですね。
また昔よりも今の方が、兄弟姉妹の年齢差が縮まってることもわかります。
高齢出産を意識する女性が増えたかも
グラフを見る限り、以前より出産年齢を意識する女性が増えているかもしれません。
というのも第1子、第2子、第3子の年齢差が段々縮まっている事実と、1975年から2015年にかけて第1子、第2子、第3子の出産年齢の上げ幅が縮まっているからです。
- 第1子|30.7歳÷25.7歳×100%=119.5%
- 第2子|32.5歳÷28.0歳×100%=116.1%
- 第3子|33.5歳÷30.3歳×100%=110.6%
このことから女性の間では「2人目、3人目を出産するなら早めにしないと……。」という意識が働いているのだと思います。
高齢出産の定義を改めて見直そう
まーさ
ここで改めて高齢出産の定義を認識しておきましょう。
日本産科婦人科学会ではWHOなど諸外国にならって、1993年に35歳以上の初産婦を
また日本産婦人科医会のサイトには、35歳頃から女性が妊娠しにくくなる理由や流産率が上がることが記載されています。
女性の妊娠しやすさは、おおよそ32歳位までは緩徐に下降するが、卵子数の減少と同じくして37歳を過ぎると急激に下降していく5)。さらに卵子の質の低下(染色体数の異常)については35歳頃より数の異常な染色体の割合が上昇する。
2005年より日本産科婦人科学会が生殖補助医療に関するデータを毎年更新しているが8)、母体年齢におる出産率は35歳頃より減少傾向を示し、39歳頃を境に急激に出産率が低下して流産率が上回るようになっている。母体年齢を強調したデータであるが、2002年 Rochebrochard Eらによるヨーロッパのデータでは、母体の年齢が35歳以上になると流産リスクが2.8倍に上がる。さらにカップルの年齢が40歳以上になると流産のリスクが5.6倍高くなるとしている。しかし、母親の年齢が34歳以下で男性の年齢が39歳以下のカップルが一番流産のリスクが低くなるという興味深いデータも散見される9)。
ただし35歳を過ぎたからアウト、34歳だからセーフという単純な話じゃなく、臨床データ的に35歳前後から妊娠・出産リスクが上がるという話です。
高齢出産が35歳なのはあくまで初産で、経産婦は40歳以上が高齢出産です。そのため、変に焦って35歳手前で駆け込み妊娠・出産を考える必要はありません。
とは言え高齢なほど流産や早産・死産リスク、ダウン症など障害リスク、母子合併症リスクが高まることは間違いないです。
そのためまずは若いうちから妊娠・出産を見据えること、そして高齢妊娠・出産でも希望を持ちつつ、妊娠・出産リスクに真正面から向き合うことが大切です。
高齢出産を望む人は、以下の40代の妊娠・出産リスクも参考にしてください。
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