まーさ
生まれたばかりの赤ちゃんでも、その五感はバカにできません。
新生児は目が見えるまでは少し時間がかかりますが、それ以外の聴覚・味覚・嗅覚・触覚は使い方を知らないだけで、大人よりも優れた機能も備えています。
- へーじゃあ赤ちゃんの五感ってどんな感じなの?
- 大人よりも優れた機能ってどういうこと?
赤ちゃんの反応がないから育児に関心を持てないパパもいると思います。ただ赤ちゃんの優れた五感を知れば、きっと赤ちゃんに関心を持ってお世話をしたくなるはずです。
今回は新生児の五感がどのくらい発達しているをお話しますね。
新生児の五感はどう発達する?
まーさ
新生児の視覚の発達
新生児の視力は0.02-0.03ほどで、16-17cmまで近づくと見えるくらいです。赤ちゃんの視力は少しずつ発達し、1歳には視力が0.1、4-5歳には1.0ほどになります。
また新生児は風景よりも動く人を認識して、よく見ることがわかっています。このとき新生児が人を認識する部分は「顔」です。
ただし目・鼻・口のパーツじゃなく、輪郭や髪型の特徴で人を見分けます。そのため髪型を変えたり、顔の周りを覆うと見分けがつかなくなります。
赤ちゃんから離れると人の判別がつかないので近づいて声をかけたり、抱っこしてスキンシップを図ることで早く赤ちゃんに認識してもらえるようにしましょう。
新生児は視力だけじゃなく色の識別も未発達で、赤や黄色など原色しか判別できません。そのため乳児期のおもちゃは、原色の方が興味を惹きやすくなります。
また大人が1分間に20回前後のまばたきに対して、新生児は1分間に3-10回です。赤ちゃんのまばたきが少ないのは、まばたきで目の焦点を合わせる機能が未発達だからです。
赤ちゃんは目を開いたままピント調整するので、たまにぼーっとどこかを見てることがありますが、焦点が合わないだけで変なものが見えているわけじゃないです(^_^;)
新生児の聴覚の発達
新生児の聴覚はもっとも発達している五感の1つで、大人よりもいろんな音を聞き分ける優れた聴力を持っています。
ママやパパが赤ちゃんに話しかけても反応しないのは声が聞こえないわけじゃなく、音を認識しても反応できなかったり、反応の仕方がわからないためです。
ただ誰かが部屋に入ってくるとビクッとしたり、ドアの音でも起きることがありますね。赤ちゃんは鈴の音、犬の鳴き声、携帯電話の音など高音域な音に敏感に反応します。
この反応をモロー反射と言い、急激な温度変化、体に響く衝撃や音で危機感を感じることで、ビクッと手を大きく広げる反射行動をします。
また新生児は、ママと他人の声の違いが明確にわかるそうです。これはママの声が胎児のころから聞く声の中で、唯一胎内に響いてクリアに聞こえる声だからです。
新生児の味覚の発達
新生児の味覚は大人よりも敏感です。というのも味を感じる味蕾が大人よりも多いからです。味蕾は生後3ヶ月がピークで1.2万個、大人になると7000個ほどになります。
味蕾が多いほど味に敏感になりますが、とくに「甘味」「苦味」「酸味」の区別はとても敏感です。これは「苦味」や「酸味」が毒や腐った食べ物だと体が認識するからです。
つまりゴーヤが苦くて食べられない感覚の大人と同じように、子供は大人以上にピーマンが苦くて食べられない可能性があります。
苦味や酸味の感度は生後4-5ヶ月から徐々に減って、離乳食に備えるようになります。
また新生児は母乳の味にも敏感で、違うママの母乳を飲んでも区別できるそうです。
もちろん赤ちゃんにも味の好みがあります。そのため母乳からミルクに変えたり、ミルクの種類を変えると赤ちゃんが急に飲まなくなるのは味覚が敏感なためです。
新生児の嗅覚の発達
新生児の嗅覚は味覚と同じく危険を察知する大切な感覚です。母乳の匂いでママを判別することもできます。そのため、ある時期までは大人よりも優れています。
赤ちゃんが好きなのはミルクやおっぱいのようなほのかな甘いにおい。でも、いちばん好きなのはママのにおいです。産まれたばかりの赤ちゃんのそばに、ママの母乳をしみこませたガーゼと、他人の母乳をしみこませたガーゼを置くと、赤ちゃんは例外なくママのガーゼのほうに顔をむけるという実験結果 もあります。そしてママのにおいを好む傾向は、生後日数を増すほどはっきりしてきます。
生まれたての赤ちゃんももうこんなことができる(1) – gooベビー
ママが普段から匂いの強い香水や化粧品を使っていると、成長してもそれがママの匂いだと錯覚する子もいます。
嗅覚は記憶に残るので、離乳食が始まると妊娠中にママがよく食べていたものを好むようになります。
反対に妊娠中にママがあまり食べていなかったものの匂いは刺激と認識して、好き嫌いの原因になる場合があります。
新生児の触覚の発達
新生児の触覚は、ほぼ大人と同じような機能を持っています。
と言っても感じた触覚に反応ができないので、赤ちゃんが不快感を感じるとモロー反射で対応したり、泣いて訴えます。
暑い、寒いなど周囲の温度変化も感じていますが、赤ちゃん体温調節機能が未熟(成熟は2歳ごろ)なので生後6ヶ月過ぎまでは、体温変化に注意してください。
また赤ちゃんは皮膚感覚も優れています。ママと触れ合うことで「オキシトシン」が分泌され、血圧を下げたり、ストレスを軽減して安心感を感じることができます。
赤ちゃん特有の優れた五感「共感覚」
まーさ
大人は知ってる人の顔と知らない人の顔を見分けられますが、猿の顔を見分けることができる人は少ないでしょう。
英シェフィールド大学の実験によると、生後6ヶ月の乳児は見たことがない人や猿の顔を長く見つめる傾向があるとわかっています。つまり乳児は猿の顔も見分けられるんです。
また赤ちゃんは何でも口に入れますが、これは視覚が発達していない分、物を口に咥えて「硬い・柔らかい」「大きい・小さい」「温かい・冷たい」などを判断するからです。
わたしたちが目で見て物を触ることで物の形状や触感かわかるように、赤ちゃんは口に咥えることで大人と同じように物の判断ができます。
さらに赤ちゃんは日本語、英語など母国語と外国語の違いがわかるそうです。
まーさ
ではなく、たとえば日本人には難しい英語のLとRの発音の違いが聞き分けられます。
この感覚を「
共感覚は赤ちゃんの脳のシステムが完全に分離していないため起こるものと考えられていて、成長とともに消えていきます。
ちなみに成長しても共感覚が消えない人もいます。以前は10万人に1人と言われていた共感覚も、現在は1000人に1人や200-300人に1人いるという説もあります。
赤ちゃんは大人より感覚が鋭い
わたしたちは新生児は何もできない、何も感じないと思いがちですが大きな間違いです。
新生児でも大人と変わらない五感や優れた感覚を持っていて、その感覚をフルに使って刺激を受けて成長しています。
産まれてすぐにママのおっぱいを咥えて吸うことができるのも、五感と母乳を飲むために適した原始反射がしっかり備わっているからです。
授乳、おむつ交換、寝かしつけなどの育児で、赤ちゃんの反応が薄いからといって手を抜くんじゃなく、一生懸命スキンシップを図ることはとても大切なんです。
赤ちゃんは育児をする人の行為や感情の変化などを優れた五感で感じ取って、学習をしながら成長しているんでしょうね。
このような話を聞くと、より愛情を込めた育児の必要性を感じるはずです。
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