まーさ
初めての赤ちゃんのお世話は大変です。心も体もボロボロになってがんばってるママは多いです。
そんなママに残念なお知らせですが、子育て悩みはこれからしばらく続きます。とくに乳幼児期の子供は成長が早いので、子育ての悩みも次々変わっていきます。
- えーじゃあこの先どんな悩みを持つことになるの?
- 子供の年齢別で他のママがどんなことで悩んでるか教えて。
こんな不安を感じる人に、厚生労働省の「21世紀出生児縦断調査」を紹介します。21世紀出生児縦断調査とは、乳幼児の成長の変化を継続的に調査したものです。
この調査の中に「子供を育てていて負担に思うことや悩み」の調査があります。今回はこの調査結果を参照して、0歳-6歳の子を持つ親の子育ての悩みを分解してお話します。
全て2017年2月時点での情報です。
目次
21世紀出生児縦断調査の概要
まーさ
21世紀出生時縦断調査は平成13年出生の子供を対象にスタートし、14回行なわれています。つまり0歳で調査開始した子が14歳に成長しているということです。
また並行して平成22年出生の子供を対象にした調査も始めていて、これまでに全5回が行なわれています。
今回は0-6歳の育児の悩みなので、平成13年-18年の6回分の調査結果を見てみましょう。
「育児の悩みはなんですか?」という質問内容に対して、選択肢は「悩みがある」「悩みはない」「わからない」の単一回答で、悩みがある場合は以下の選択肢から複数回答を選ぶというものです。
- 子育てで出費がかさむ
- 自分の自由な時間が持てない
- 子育てによる身体の疲れが大きい
- 気持ちに余裕をもって子供に接することができない
- 子供が言うことを聞かない
- 仕事や家事が十分にできない
- しつけのしかたが家庭内で一致していない
- 子供を一時的にあずけたいときにあずけ先がない
- 子供についてまわりの目や評価が気になる
- 子供の成長の度合いが気になる
- 目が離せないので気が休まらない
- 配偶者が育児に参加してくれない
- しつけのしかたがわからない
- 子供が急病のとき診てくれる医者が近くにいない
- 子供が病気がちである
- 子供をもつ親同士の関係がうまくいかない
- 子供が保育所・幼稚園に行きたがらない
- 子供を好きになれない
- その他
結果は以下のようになっています。
ママが抱える子育ての悩みの詳細
まーさ
0-1歳児の子育ての悩み
0歳児に対する「育児の悩みはとくにない」と答えた人は、全体の20%弱でした。それ以外の子育ての悩みは以下の順番になっています。
- 1位.自分の自由な時間が持てない|56.5%
- 2位.子育てによる身体の疲れが大きい|40.2%
- 3位.子育てで出費がかさむ|33.7%
- 4位.仕事や家事が十分にできない|11.8%
- 5位.その他|6.0%
- 6位.子供が病気がちである|3.3%
- 負担に思うことや悩みはとくにない|19.7%
0-1歳児は、とにかくずっとつきっきりのお世話が必要です。そのため主な悩みは自由な時間が欲しいうんぬんよりも、単純にまったく時間がないという悩みです。
夜中の授乳や夜泣きで眠れない日も多いので体の疲れが溜まり、体の疲れが病気やストレスに変わります。どちらにしても時間がないためなんとか乗り切るしかありません。
1-2歳児の子育ての悩み
1歳児に対する「育児の悩みはとくにない」と答えた人は全体の12%なので、0歳児の育児よりも悩みが増えてますね。それ以外の子育ての悩みは以下の順番になっています。
- 1位.自分の自由な時間が持てない|64.6%
- 2位.子育てによる身体の疲れが大きい|39.7%
- 3位.目が離せないので気が休まらない|34.1%
- 4位.子育てで出費がかさむ|26.4%
- 5位.仕事や家事が十分にできない|15.8%
- 6位.子供が病気がちである|6.3%
- 7位.その他|3.9%
- 負担に思うことや悩みはとくにない|12.2%
1-2歳児はママの後をずっと追いかけてきたり、周囲のさまざまなものに興味を持ったりなど自分の主張をし始める年齢です。
まーさ
と思ったら、今度は子供からママの方にやって来ます。目を話した隙に水たまりに座ったり、どこでもよじ登ったり、引き出しを開けまくったり……といたずらし放題です。
そのため子供からまったく目が離せず、体の疲れも大きくなってしまいます。
2-3歳児の子育ての悩み
2歳児に対する「育児の悩みはとくにない」と答えた人は全体の13%です。それ以外の子育ての悩みは以下の順番になっています。
- 1位.自分の自由な時間が持てない|59.4%
- 2位.子育てによる身体の疲れが大きい|32.1%
- 3位.子育てで出費がかさむ|25.4%
- 4位.目が離せないので気が休まらない|22.7%
- 5位.子供が言うことを聞かない|21.9%
- 6位.仕事や家事が十分にできない|19.8%
- 7位.子供を一時的にあずけたいときにあずけ先がない|12.0%
- 8位.しつけのしかたが家庭内で一致していない|9.2%
- 9位.しつけのしかたがわからない|8.6%
- 10位.子供の成長の度合いが気になる|7.0%
- 負担に思うことや悩みはとくにない|13.0%
2-3歳児の子育ての悩みの特徴は、時間がない、体の疲れが大きい以外の悩みが増えることです。
子供はイヤイヤ期など言葉や行動で主張をするようになり、言うことを聞かなくなるのでしつけの悩みも増えますね。行動だけでなく、言葉も乱暴になってきた気がします。
まーさ
と不安になるママは、子供には大なり小なり第一次反抗期が訪れることを認識しておきましょう。
3-4歳児の子育ての悩み
3歳児に対する「育児の悩みはとくにない」と答えた人は全体の12%です。それ以外の育児の悩みは以下の順番になっています。
- 1位.自分の自由な時間が持てない|53.4%
- 2位.子育てで出費がかさむ|31.2%
- 3位.子育てによる身体の疲れが大きい|30.5%
- 4位.子供が言うことを聞かない|27.5%
- 5位.気持ちに余裕をもって子供に接することができない|23.0%
- 6位.仕事や家事が十分にできない|19.9%
- 7位.目が離せないので気が休まらない|15.1%
- 8位.しつけのしかたが家庭内で一致していない|11.7%
- 9位.子供を一時的にあずけたいときにあずけ先がない|11.1%
- 10位.子供についてまわりの目や評価が気になる|8.2%
- 負担に思うことや悩みはとくにない|12.1%
3-4歳児の子育ての悩みは2-3歳児と大きく変わりません。
保育園・幼稚園などの集団生活が本格的に始まるので、周囲の子と比較して我が子の行動が気になり始めるころでもあります。また、本格的なしつけも始まりますね。
4-5歳児の子育ての悩み
4歳児に対する「育児の悩みはとくにない」と答えた人は全体の15%です。それ以外の子育ての悩みは以下の順番になっています。
- 1位.自分の自由な時間が持てない|41.8%
- 2位.子育てで出費がかさむ|33.8%
- 3位.気持ちに余裕をもって子供に接することができない|26.2%
- 4位.子育てによる身体の疲れが大きい|24.0%
- 5位.子供が言うことを聞かない|23.0%
- 6位.仕事や家事が十分にできない|17.0%
- 7位.しつけのしかたが家庭内で一致していない|11.2%
- 8位.子供を一時的にあずけたいときにあずけ先がない|10.5%
- 9位.目が離せないので気が休まらない|8.7%
- 10位.しつけのしかたがわからない|7.8%
- 負担に思うことや悩みはとくにない|15.5%
4-5歳児の子育ての悩みの特徴は育児による体と時間の負担が減ってくる代わりに、心の負担が増してくることです。
子供がお友達と元気に遊ぶのは嬉しいんですが、反抗的な言葉や生意気な言葉を覚えて使い始めるので心配になることが増えます。
生意気なときと甘えん坊のときが極端なことも悩みの原因ですね。
5-6歳児の子育ての悩み
5歳児に対する「育児の悩みはとくにない」と答えた人は全体の15%です。それ以外の子育ての悩みは以下の順番になっています。
- 1位.子育てで出費がかさむ|42.3%
- 2位.自分の自由な時間が持てない|37.8%
- 3位.子育てによる身体の疲れが大きい|24.2%
- 4位.気持ちに余裕をもって子供に接することができない|23.9%
- 5位.子供が言うことを聞かない|19.3%
- 6位.仕事や家事が十分にできない|16.4%
- 7位.しつけのしかたが家庭内で一致していない|11.5%
- 8位.子供を一時的にあずけたいときにあずけ先がない|10.6%
- 9位.子供についてまわりの目や評価が気になる|8.5%
- 10位.子供の成長の度合いが気になる|7.8%
- 負担に思うことや悩みはとくにない|15.6%
5-6歳児の子育ての悩みは、子育てに出費がかさむことです。習い事をする子も増えますし、自転車の買い替えや小学校入学の準備などで大きな出費が重なります。
お金の悩みは心も体もどっと疲れますよね。そんなときに子供が言うことを聞かなかったり反抗的な態度を取ると、子供だということを忘れて怒鳴りそうになります。
子育ての悩みや不安にどう向き合うか
こうして0歳から6歳までの子育ての悩みを見てみると、「お金の悩み」「時間の悩み」「体力面の悩み」「精神面の悩み」に大別されることがわかります。
ただ冒頭でお話した通り、子育ての悩みは家庭環境によって異なります。また、子育てをするパパやママが何を負担に思ったり、何に悩みを抱えるかによっても回答の傾向は違うはずです。
上記通り、パパやママは一貫して子育てに時間を使い続けますし、子供に振り回されることで心と身体が常に疲弊している状態が続きます。そのため、いくら子供が可愛くてもある程度イライラすることは仕方がありません。悩みを抱えて考えこむことも誰にでもあります。
子育てには悩みがつきものですが、それ以上に家族を明るくしてくれますし、子供を心から慈しむ気持ちやさまざまな驚き・気付きを与えてくれます。これらの子育ての悩みは、まだ子供がいない夫婦に対する恐怖の対象ではなく、事前に知っておくべき心構えとして受け取ってもらえれば。
詳しくは、厚生労働省の21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児)を参照してください。
悩みの解決を電話相談などで外部に求める方法もあるので、抱え込まないで積極的に活用してみてください。