まーさ
親の心配事の1つに、子供の言葉の成長があります。子供の言葉が少し遅れてると心配になりますよね。わたしも当時は息子に比べて娘の言葉が遅れているのが心配でした。
ただしばらくしたら毎日のように新しい言葉を覚え、2語文で話したり、1週間で単語の発音が流暢になったりなど語彙力や話し方の力がぐんと向上する時期がやってきます。
これを「
- 言葉の爆発期って何が爆発するの?
- 言葉の爆発期っていつごろくるものなの?
- 子供とどう接したら言葉の爆発期がくるのかな?
子供の言葉が遅れていて心配な人はこの記事を読んで、子供の言葉の発達の過程を理解してください。子供の言葉の発達を促すための接し方などについてお話しますね。
目次
言葉の爆発期とは
言葉の爆発期とは子供が対象物と言葉を結びつけて覚え、言葉をどんどん話し始める時期のことで「
言葉の爆発期が訪れると、それまで50語程度だった語彙が一気に300-500語に拡大します。
色の名前や1つ、2つなど簡単な数字、走る・歩く・飛ぶなどの動作、あっち・こっちなど場所の概念も覚えるので、ようやくコミュニケーションが取れ始めます。
行動と言葉を合わせて覚える
子供は単純に単語を覚えるんじゃなく、大人の行動を真似する過程で言葉を覚えます。そのためこの時期は子供の言葉だけじゃなく、いろんな行動も見られる時期です。
玄関でバイバイができるようになった。DVDの “Clap your hands” の曲に合わせて手をたたく。「ちょうだい」すると渡してくれる。[0;11]
このように、1歳頃に日常の決まりきった手順に関して、動作と一体になった表現、つまり「スクリプト」を獲得していく。
- 指差しをするようになった。[1;0]
- 「あっち」「こっち」と指差ししてどこに行きたいのか意思表示する。[1;5]
- 動作とことばが一体となり、ものを渡すとき「はい」、おもちゃの携帯をもって「なにぃ?」(親の口癖の真似か、イントネーションまで)[1;4]
- 手を振りながら「おーい!」、相づちをうって「ねー」、感嘆詞:ものを落として「あーあ」、こぼして「うわー」[1;5]
- 「どうぞ」(>ちょうだい):このような対人間のやり取りでの社会的役割はまだ未発達である。もらう場合にも、大人の「どうぞ」というインプットを繰り返す。[1;6](この相互作用表現に関する問題は3.1.2.2でさらにくわしく議論する。)
- かくれんぼ遊びの延長で、探すとき「〜どーこだ?」、三輪車に乗って「しゅっぱーつ!」[1;7]
言葉の爆発期はいつ起こる?
言葉の爆発期が起こるのは2-3歳です。ただし起こる時期は個人差があります。
通常は一語文から二語文への移行期である1歳6ヶ月-2歳前後に始まりますが、二語文から三語文への移行期である2歳-3歳に起こる場合もあります。
またその時期に覚えられる語彙量も子供によって差があります。ただどちらにしても子供が一語文を使いこなせないと、言葉の爆発期は訪れません。
子供の言葉が単語から文章に移行する流れ
まーさ
言葉の爆発期は、子供の言葉が単語から文章に移行する過程で起こります。
言葉と対象物が結びつく
子供はママなど身近な人の口真似をすることで、言葉の発音を覚えます。
たとえば「まんま」を真似て「まーまー」と発音するようになり、「まんま」という言葉と「離乳食」、食べさせてくれる対象の「ママ」を結びつけるようになります。
指差し確認ができるようになる
言葉と対象物が結びついた子供は「まま」「まんま」が理解できるようになるので、「ママ来たよー。」「まんまだよー。」と言うと言葉を分けて反応するようになります。
また「ぶーぶーどれかなー。」と言ったら指差したり、「ばいばいしようねー。」と言ったら手を振るなど言葉に行動を結びつけられるようにもなります。
一語文が出現する
言葉と対象物、言葉と行動が結びついた子供は、自身の発語と合わせて「まんま(ご飯食べたい)。」「わんわん(犬がいる)。」などの一語文を使えるようになります。
そして1歳半までに90%の子供が、状況に合わせて「まんま」「ばー」「まま」など3つ以上の言葉を使えるようになります。
言葉の爆発期が訪れる
子供に言葉の爆発期が訪れるのは一語文を使いこなせるようになり、少しずつ語彙が増えてきたこの時期がもっとも多いです。
ただし、葉の爆発は勝手に起こるものじゃないです。子供が興味を持って触れるものに対して、「それは○○って言うんだよ。」と繰り返し教える必要があります。
二語文が出現する
二語文とは、意味のある2つの単語を組み合わせて成り立つ文章(成り立つと類推される文章)のことです。上図より、2歳3ヶ月までに90%の子供が話せるようになります。
- わんわん いた → 犬(が)いる。
- はーみー いや → 歯磨き(は)いや。
- ぶーぶ きた → 車(が)来た。
- まんま たい → ご飯(を)ちょうだい。
- だっこ ちて → だっこ(を)して欲しい。
- ちー でた → おしっこ(が)出た。
三語文が出現する
三語文とは、意味のある3つの単語を組み合わせて成り立つ文章のことです。出現の目安は、生後24ヶ月-36ヶ月の間です。
- わんわん あっち いた → 犬(が)あっち(に)いる。
- あっくん はーみー いや → あっくん(は)歯磨き(が)いや。
- あか ぶーぶ きた → 赤(い)車(が)来た。
- まんま もっと たい → ご飯(を)もっとちょうだい。
- まま だっこ ちて → ママ(に)だっこ(を)して欲しい。
- ちー いっぱい でた → おしっこ(が)いっぱい出た。
助詞・接続詞を使えるようになる
3歳以降になると、単語の組み合わせだけじゃなく単語をつなぐ助詞、文章をつなぐ接続詞を使えるようになります。
- 洗濯物を干すときに、いちいち「パパの」とか「靴下」とコメントし、所有の概念が生まれる。[1;6]
- 「みんなのスイカ」[1;7]
- 所有格の「の」が登場する。「ママのくつ、オマのバッグ、ハナのスプーン」[1;7]
その他の助詞も出現し、文が複雑化していく過程が、次のような事例からわかる。- ママのズボンをみて「かわいいね」(形容詞+終助詞「ね」)[1;8]
- 「にゅうにゅう(牛乳)とパン」(並列を表す接続助詞「と」)[1;8]
- いろんなことば(擬音語とか)の最後に「〜って」をつける。例:「パタパタって」(引用を表す接続助詞)[1;9]
言葉の爆発期の子供と話すときの注意点
まーさ
言葉の爆発期はいつ訪れるかわかりませんが、子供が一語文を使い始めたらいくつか注意しながら話をしましょう。
口を大きく開けて話す
1歳前後の子供は言葉が聞き取れないことがあり、モゴモゴ話すと伝わりません。言葉を間違えて覚えると訂正に時間がかかるので、口を大きく開けて話しましょう。
ゆっくりした口調で話す
言葉の爆発期に入った子供は自分に向けた言葉じゃなくても、言葉が聞き取れると覚えます。なるべく聞き取れる言葉を増やすために、ゆっくり話してください。
一度目を見てから話す
言葉は意識した方が聞き取りやすくなります。そのため子供に話しかけるときは、まず目を見て意識をこちらに向けてから話しかけましょう。
行動といっしょに言葉を話す
行動と言葉を連動させると、子供が言葉を覚えやすくなります。わかりやすいのは手を上げて「はーい」、手を振って「ばいばーい」などです。
「これ なあに」を覚えさせる
この時期にママが「これはなあに?」「あれはなあに?」を使うと、子供も興味対象を触って「これ なあに」「あれ なあに」が言えるようになります。
子供の「これ なあに」が増えると言葉を教える機会が多くなり、子供の語彙はどんどん増えていきます。
子供の興味対象をなるべく広げてあげよう
まーさ
と悩んでるママもいるかもしれません。子供は必ず言葉に興味を抱く時期が来ます。それを言葉の爆発期にするには、子供に発語の機会を多く作ってあげなければいけません。
子供は話した言葉に、ママやパパが応えてくれることが楽しくてたまりません。ひとり歩きができるようになり、興味対象も広がった子供を調子に乗せるのは今しかないです。
子供をいろんな場所に連れて行ったり、同世代の子供同士で遊ばせたりなど毎日新しい刺激を与えて、発語の機会を増やしてください。
また子供にはイエスかノーで答えられるものじゃなく、言葉で答えられる質問をたくさんしましょう。少し難しい言葉でも、子供に発語の機会を作ることが大切です。
子供とコミュニケーションを取るほど、子供の自発的な発語は増えていきます。少々言葉が遅い子もいつか爆発のタイミングが来るので、気長に待ってあげましょう。
二語文、三語文がうまく話せない子には引き出し方のコツがあります。そちらを知りたい人は以下を参考にしてください。