現在の育児では無理に断乳するよりも、赤ちゃんが自発的に母乳を飲まなくなる卒乳が推奨されています。
まーさ
家庭環境やママの状態、子供の健康状態によっては、卒乳じゃなく断乳が必要な場合もあります。ただそう思ってもなかなか、断乳には踏み切れません。
では断乳をしなければいけないママは、どうやって断乳すればいいんでしょうか。
- やっぱり断乳しちゃダメかな?
- 断乳したいけどどうすればいいの?
- 断乳するとデメリットってある?
このような疑問を感じる人はこの記事を読んでください。断乳のやり方と断乳の注意点を押さえておきましょう。
目次
断乳を行うために必要な条件
まーさ
突然断乳するのはNGです。なるべくスムーズに断乳するには、子供の成長と断乳できる環境など条件が整ってなければいけません。
- しっかり3回食を行っている
- マグやコップを使うことができる
- 多少の言葉を理解している
- 子供が健康である
- 真夏や真冬は避ける
まず子供がしっかり3回食で、授乳をやめても離乳食で栄養が足りている必要があります。またマグやコップを使った母乳やミルク以外の水分補給もできてないといけません。
断乳は子供にストレスがある行為なので、何度も説得が必要です。そのため、ママの言葉を理解できる子の方がよりスムーズに断乳できます。
もちろん子供は心身ともに健康でなければいけませんし、感染症が多い冬、水分補給に敏感な真夏は避けた方が良いでしょう。
これらの条件が揃っていれば、断乳を決行することができます。では、気合を入れて断乳に臨みましょう。
断乳の方法は?流れとコツ
まーさ
断乳の流れ
断乳の理由を明確にする
断乳は迷いがあるとできないので、断乳の理由を明確にしましょう。”何となく断乳したい”くらいの人は、まだ断乳しない方がいいと思います。
断乳の日を決める
断乳の日を決めましょう。ただし、完全に断乳するには準備期間が必要です。本来は1ヶ月ほど猶予があると良いですね。
授乳回数を減らしていく
回数に決まりはないですが、昼の授乳がない方が断乳しやすいです。毎食後授乳しているなら、2週間で1回ずつ減らせば1ヶ月で昼の授乳はなくなります。
夜の授乳をミルクに変える
断乳の準備期間中に夜の授乳をミルクに変えます。うまくいけば、子供を母乳から離せます。何度か授乳なしの寝かしつけに挑戦しても良いですね。
おっぱいから少し離す
子供はママのおっぱいが大好きなので、意識すると執着が強くなります。執着が弱くなるように、パパの育児や昼間の遊ぶ時間を増やしておっぱいから遠ざけましょう。
- お風呂はなるべくパパが入れる
- 寝かしつけや夜泣き対応はパパが行う
- 昼間に身体を動かして積極的に遊ぶ
子供に言い聞かせ始める
「もう少ししたら、おっぱいバイバイしようねー。」など毎日明るく言い聞かせます。断乳の前日には、「明日はもう、おっぱいはバイバイだよー。」と伝えましょう。
コンビタウンのアンケートだと言い聞かせない人が多いですが、1ヶ月前から言い聞かせると気持ちを作れますよ。
3日間の断乳を決行する
断乳できる条件が揃っていれば、予定通り断乳を決行します。断乳は2-3日は子供が泣いてもあやしながら取り組みます。
断乳後のケアをする
断乳後は今まで以上にスキンシップし、パパや家族の積極的な関わりも増やして子供の気を紛らわせます。
すんなり断乳できる場合もあります。わたしは息子も娘も2日目に断乳が完了して、すんなりおっぱいから離れてくれました。
もし3日経っても子供が泣き叫ぶなら一旦断乳を中断して、断乳できないときの対策を取りましょう。
なかなか断乳できないときの対策
まーさ
なかなか断乳できない子は、ママがおっぱいを吸わせてくれない理由がわかりません。そこで、理由付けの対策が必要です。
ニップレスを貼る
断乳中は、ニップレスを貼って「ママおっぱいなくなっちゃったー。」と対応しましょう。子供によっては、すんなり受け入れてくれます。
乳首に苦味成分を塗る
乳首に子供が苦手なと味付けをしましょう。以下の商品でも良いですし、苦い野菜のペーストでも良いと思います。
子供には「おっぱい苦くて吸えなくなっちゃうんだよ。」と前置きをしましょう。
以下は茶葉エキスの苦味で指しゃぶりを防止するものですが、断乳にも使えます。オーガニック成分ですし、製薬会社が作っているものなので安心です。
おっぱいに絵を描く
こちらもよく聞く断乳方法の1つです。おっぱいに絵を描いて、子供におっぱいが違うものになったと思わせます。
おっぱいに絵を描く場合も「ママのおっぱいが○○になっちゃうから、もう吸えなくなっちゃうんだよ。」という前置きが必要です。
諦めて授乳を再開する
どうしても子供が泣きやまない、おっぱいの執着が強い場合は断乳を中止して、授乳を再開しましょう。時期をみて、また断乳に挑戦してください。
突然の断乳によるデメリット
まーさ
断乳はある程度の期間と一定の手順を踏むことが大切です。ただ乳腺炎など健康上の理由があると、突然今日からストップ!も考えられます。
突然の断乳で子供の環境が変わると以下の影響があるかもしれません。とくに、子供の栄養面には注意が必要です。
- 言葉で意思表現ができない早期の断乳は、癇癪を起こす可能性がある
- 断乳に慣れるまで、夜泣きやぐずりがひどくなる可能性がある
- 断乳をした罪悪感で、ママがストレスを感じる可能性がある
- 断乳との因果関係は分からないが、甘えが強くなる可能性がある
- 断乳後しばらくの間、おっぱいが張って苦しくなる可能性がある
- 子供の情緒が不安定になり、離乳食を嫌がる可能性がある
断乳や卒乳は、ママと子供にとって大きな環境の変化です。初めは順調に思えても、後から子供に影響が出る場合もあります。
もちろん子供だけじゃなく、ママの体調に影響が出る場合もあります。子供が泣いておっぱいを欲しがる姿を見ると、ママは胸がキューッと締め付けられますよね。
そのため「子供のケア」「ママの体のケア」はセットで考えてください。では断乳後や卒乳後に、どんなケアをすればいいんででしょうか。
断乳・卒乳後の子供とママののケア
断乳・卒乳後の子供のケア
まーさ
卒乳がスムーズに完了したならケアはとくに必要ないんですが、断乳の場合はいくつか注意点があります。
脱水症状に気をつける
子供が母乳メインで水分摂取していたなら、水分補給に気をつけましょう。基本的な断乳の条件の1つは、子供がマグやコップを使えることです。
おっぱいの存在に気をつける
断乳してもしばらくはおっぱいを求めるので、ごまかして触らせないようにしましょう。ニップレスを貼って断乳したなら、しばらく貼り続けた方が良いですね。
一緒のお風呂を避ける
断乳準備で行った寝かしつけや夜泣きケアなど、家族の協力も続けてもらいましょう。とくにおっぱいに執着がある子ほど、お風呂は家族に任せると良いですね。
体調が変化したら病院に連れて行く
子供が体調を崩したら病院に連れていき、断乳したことを伝えてください。体調を崩した理由が断乳のストレスなら、授乳を再開して断乳時期をずらすことも考えます。
断乳・卒乳後のママの体のケア方法
まーさ
断乳・卒乳後はママの体のケアもします。日中の授乳を減らすと母乳分泌は減りますが、断乳・卒乳後におっぱいが張り、搾乳が必要になるママもいます。
2006年 春号より バックナンバー こうのとりくらぶ コラム&広報誌|順天堂大学医学部附属静岡病院
基本的には母乳外来に行く
搾乳に慣れてないママは、搾乳の刺激で母乳分泌が良くなる可能性があります。そのためまずは母乳外来に行き、断乳後のケアの仕方を聞いてください。
搾乳は1日1回少量から始める
搾乳は1日1回から始めます。おっぱいの張りが強い場合は1日1回たくさん搾乳するんじゃなく、おっぱいの張りをなくす程度に数回軽く搾乳してください。
3日-1週間に1度母乳を出し切る
おっぱいの張り具合によりますが、母乳は3日-1週間に1度しっかり出し切って、乳粕による乳腺詰まりを起こさないようにしてください。
搾乳は1-2ヶ月続ける覚悟を持つ
断乳後も、しばらくはおっぱいの張りがあります。母乳分泌量は少しずつ減っていきますが、毎日作られる母乳を出し切るには、1-2ヶ月ほどかかる場合があります。
おっぱいが張って痛い場合は冷やす
おっぱいの張りが強く痛みがある場合は、おっぱいを冷やして血流を弱めましょう。母乳は血液から作られているため、血行が良いほど多く生成されます。
油ものや高カロリー食を控える
乳腺炎予防のために、ある程度母乳が出なくなるまでは油ものや高カロリー食を控えましょう。
自身の水分補給を怠らない
同じく乳腺炎予防のために水分補給をしてください。水でもいいんですが、リラックス効果が高く乳粕などの乳腺詰まり解消が期待できるハーブティーがおすすめです。
以下で母乳育児用ハーブティを比較してるので参考にしてください。
しこりに痛みがある場合は病院へ
おっぱいのしこりに痛みがあり、柔らかくならない場合、発熱がある場合は乳腺炎の可能性があるのですぐに受診してください。
断乳によるデメリットの対策は
断乳にしろ卒乳にしろ、1番困るのは寝かしつけや夜泣き対策です。とくに断乳後の子供が、寝るときにママのおっぱいを触りたがる気持ちはよくわかります。
断乳後の寝かしつけに苦労したくないなら、おっぱい以外の入眠儀式を作りましょう。
もう1つ大切なことは、ママが断乳を後悔しないことです。ママが申し訳ない気持ちになると、おっぱいを我慢する子供がかわいそうです。
これで子供はまた少し成長をしました。卒乳はもちろん、たとえ断乳でも子供が成長する嬉しい出来事なので、家族みんなで喜び合いましょう。