ここ何年かは、キラキラネームの揺り戻しで古風な名前が流行っていますね。
時代によって流行り廃りはありますが、今は比較的どんな名前を付けても良いと考える人が増えてます。新しい・古いは関係なく名前を付ける時代がきてますね。
ところで最近、古風な名前の1つに「○○ろう」という名前をよく聞きます。うちの息子も「○○ろう」なんですが、「ろう」の漢字は「郎」と「朗」が使われることが多いです。
では、郎と朗に意味の違いはあるんでしょうか。また、郎や朗が付く名前の種類にはどんなものがあるでしょうか。
目次
名前に付ける郎と朗の意味の違い
まーさ
と思う人もいるかもしれません。ところが、郎や朗が付く名前は今でもよく使われていて一般的です。
有名人だと、「安住紳一郎」「小泉孝太郎」「小泉進次郎」「鈴木一朗(イチロー)」「谷川俊太郎」「伊東四朗」「森山直太朗」などたくさんいます(敬称略)。
郎の意味
「郎」とは男性のことです。そのため「郎」には男らしく育って欲しい、たくましく元気に育って欲しいという願いが込められています。女性で言うと「子」にあたります。
朗の意味
「朗」は「明るい。清らかにすんでいる。すがすがしい。ほがらか。」という意味があります。そのため、明るく朗らかに育って欲しいという願いが込められています。
太郎と太朗の意味の違い
まーさ
国立国会図書館の情報によると、「○太郎」と「○太朗」には以下の意味があります。
太郎の意味
①長男の意味、最も優れたものに対しての敬称、ものごとの始めや最初にあるものを指していう語。
②「太」は大人の意、「郎」は「良」+「阝(邑)」中国では地名を示すが、日本では転じて「良い人」の意に転用。「郎子」と記して、「郎女(いつらめ)」に対して男性を表す。
③カタリの世界では、タロウという音に意味があるとしている。タロウ=タレルで、「タレル」は神のこの世での御姿のこと。太郎は神の子とみなされる。
①「日本国語大辞典 精選版 小学館 2006」
②「語源海 杉本つとむ∥著 東京書籍 2005」
③「カタリの世界 別冊太陽129号 平凡社 2004」
「太」は太いという字なので、丈夫な男の子に育って欲しいという意味があります。昔の日本の名付けの風習では、長男を「太郎」、次男を「次郎」、三男を「三郎」と名付け、「太」という文字を使う「太郎」を後継ぎとしていました。
もちろん「太郎」「次郎」「三郎」に優劣はありませんが、「○太郎」という名付けの意味はとても前向きな名前に感じます。
太朗の意味
一方「○太朗」は、郎が郎に変わっただけで大きな意味の違いはありません。「明るい。清らかにすんでいる。すがすがしい。ほがらか。」という意味を含んだ、爽やかで男らしい名前ですね。
また現在は長男、次男、三男の区別を数字でする必要が無いため、兄弟全て「○太郎」「○太朗」でも問題ありません。
さまざまな太郎・太朗が付く名前
では「○太郎」「○太朗」にはどんな漢字で、どんな意味の名前になるんでしょうか。
郎・朗のどちらを使うかは、意味の思い入れや好みで良いと思います。以下に記載された1-20位の「○太郎」の名前に従って例を挙げてみます。
次男に〇太郎とつけてよいか? [赤ちゃんの命名・名づけ] All About
こうたろう
幸太郎、浩太郎、康太郎、孝太郎、弘太郎、昂太郎、広太郎など
幸せな子に育つように「幸太郎」、健康な子に育つように「康太郎」、大きな子に育つように「浩太朗」などの名前が名付けに考えられます。
りんたろう
倫太郎、凛太郎、麟太郎、綸太郎、輪太郎、林太郎など
誠実に育つように「倫太郎」、りりしく男らしく育つように「凛太郎」、勝海舟にちなんで「麟太郎」などの名前が名付けに考えられます。りんたろうはちょっと難しい字が多いですね。
けんたろう
賢太郎、健太郎、謙太郎、健太朗、剣太郎、顕太郎、堅太郎など
賢い子に育つように「賢太郎」、健康な子に育つように「健太郎」、謙虚な子に育つように「謙太郎」などの名前が名付けにが考えられます。
こたろう
虎太郎、琥太郎、瑚太郎、寅太郎、寿太郎、小太郎など
寅年に産まれたので「虎太郎」、流行りの琥珀の琥を使って「琥太郎」、ゆとりを持って大きく育つように「瑚太郎」などの名前が名付けに考えられます。「こたろう」という読み方も今の流行りですね。
しょうたろう
承太郎、正太郎、翔太郎、章太郎、将太郎、昇太郎、祥太郎など
漫画大好きな親がこだわって「承太郎」、正しくまっすぐに育つように「正太郎」、流行りの翔の字を使って「翔太郎」などの名前が名付けに考えられます。
りょうたろう
遼太郎、良太郎、龍太郎、亮太朗、竜太郎、亮太郎など
司馬遼太郎作品が好きなので「遼太郎」、良い子に育つように「良太郎」、強い龍を表す言葉をりょうと呼んで「龍太郎」などの名前が名付けに考えられます。
ゆうたろう
悠太郎、祐太郎、裕太郎、湧太郎、雄太郎、由太郎など
穏やかに長生きをするように「悠太郎」、人を助ける子に育つように「祐太郎」、裕福に育つように「裕太郎」などの名前が名付けに考えられます。
しんたろう
晋太郎、慎太郎、信太郎、進太郎、親太郎、真太郎など
安倍晋太郎にあやかって「晋太郎」、慎み深く人を思いやる子に育つように「慎太郎」、人を信じて信頼される子に育つように「信太郎」などの名前が名付けに考えられます。
そうたろう
宗太郎、惣太郎、蒼太郎、崇太郎、聡太郎など
先祖を大切にし将来につなげる子に育つように「宗太郎」、物事をまとめる中心になれるように「惣太郎」、流行りの蒼の字を使って「蒼太郎」などの名前が名付けに考えられます。
たろう
たろうは前述しているので割愛。
けいたろう
啓太郎、慶太郎、恵太郎、京太郎、圭太郎、敬太郎など
明るく人を導く子に育つように「啓太郎」、喜びが多い子に育つように「慶太郎」、さまざまなことに恵まれて育つように「恵太郎」などの名前が名付けに考えられます。
しゅんたろう
俊太郎、駿太郎、春太郎、舜太郎、竣太郎など
谷川俊太郎にあやかって「俊太郎」、優れた子に育つように「駿太郎」、春に生まれた男の子なので「春太郎」などの名前が名付けに考えられます。
りゅうたろう
隆太郎、柳太郎、龍太郎、竜太郎など
力強い男の子に育つように「隆太郎」、しなやかで柔軟な子に育つように「柳太郎」、龍のように強い子に育つように「龍太郎」などの名前が名付けに考えられます。
かんたろう
勘太郎、寛太郎、幹太郎、柑太郎、莞太郎など
発想が豊かな子に育つように「勘太郎」、広い心を持つ子に育つように「寛太郎」、幹のように強くたくましい子に育つように「幹太郎」などの名前が名付けに考えられます。
しゅうたろう
周太郎、秀太郎、修太郎、宗太郎、崇太郎など
落ち着いて頭の良い子に育つように「周太郎」、何事にも秀でた子に育つように「秀太郎」、学問を正しく修める子に育つように「修太郎」などの名前が名付けに考えられます。
れんたろう
廉太郎、練太郎、蓮太郎、錬太郎など
正しい心を持った子に育つように「廉太郎」、常に工夫し精進する子に育つように「練太郎」、落ち着いた大きな心を持つ子に育つように「蓮太郎」などの名前が名付けに考えられます。
きょうたろう
京太郎、恭太郎、響太郎、郷太郎、喬太郎、興太郎、香太郎など
栄え続ける京の様子になぞらえて「京太郎」、丁寧で慎み深い子に育つように「恭太郎」、音楽が好きな子に育つように「響太郎」などの名前が名付けに考えられます。
げんたろう
弦太朗、源太郎、玄太郎、巖太郎、原太郎など
音楽・楽器が好きな子に育つように「弦太郎」、物事の源になる影響力を持つ子に育つように「源太郎」、内に秘めた奥深さを持つ子に育つように「玄太郎」などの名前が名付けに考えられます。
せいたろう
清太郎、誠太郎、晴太郎、勢太郎、征太郎、政太郎など
清らかな心を持つ子に育つように「清太郎」、誠実で正しい心を持つ子に育つように「誠太郎」、爽やかに晴れた日に産まれたことにちなんで「晴太郎」などの名前が名付けに考えられます。
えいたろう
栄太郎、英太郎、瑛太郎、詠太郎、永太郎、榮太郎など
困ることなく栄え続けるように「栄太郎」、優れた子に育つように「英太郎」、透明で美しい子に育つように「瑛太郎」などの名前が名付けに考えられます。瑛は瑛太さんの影響もあり、漢字も人気があります。
郎・朗と流行り漢字を合わせると今風な名前に
まーさ
郎・朗が付く名前は組み合わせる漢字を変えるだけで、雰囲気が大きく変わります。
悠、涼、琥、翔、陽、柊、瑛など流行りの漢字と組み合わせると、新しく爽やかな中にも男らしく筋が一本通った強い男子のイメージになります。
きっといろんな年代の方にも受け入れられやすい名前になると思います。
みなさんも、郎・朗や太郎・太朗を使った赤ちゃんの名付けを検討してみてはいかがでしょう。おすすめですよ。