まーさ
赤ちゃんのキラキラネームに揺り戻しが来てるようです。傾向としては、昔ながらの古風なテイストを取り入れた名前をつけるパパ・ママが増えてきました。
うちは息子と娘が和風で古風な名前なので「キラキラネームが増えたら浮いちゃうかな……。」と心配してましたが、この流れは大歓迎です。
古風と言っても使う漢字次第で今っぽくて可愛い名前になりますし、漢字を上手に使えば由来も加味した名前になります。
そこで注目したいのは誕生月を旧暦にした漢字や読み方です。さすがに日本は歴史が長い国だけあって、意味が深い漢字や読み方が揃ってます。
今回は赤ちゃんの名付けの参考になる旧暦月の漢字や読み方とその意味・由来についてお話しますね。
目次
旧暦の1月の名前|睦月(むつき)
旧暦の1月は、正月が明けて一家が和やかに親しみ合う(むつみあう)ため、「睦月」と呼ばれるようになったという説があります。また、1月は最初の月であるため「生む月」という説もあります。
性別の判断は難しいですが、「睦月ちゃん」はそのまま使えて可愛い名前ですね。
「睦」は名前でも「あつし」「ちかし」「とも」「のぶ」「まこと」「むつみ」「よし」「よしみ」などに当てられて使われます。
睦月は現在の時期で言うと、1月20日-2月20日ごろになります。
旧暦の2月の名前|如月(きさらぎ)
旧暦の2月は、春手前でまだ寒い季節です。寒いため着物をさらに重ねて「着更着(きさらぎ)」することから、如月と呼ばれるようになったという説があります。
また、2月は植物が芽吹き始める季節でもあります。そのため陽気がやってくるという意味の「気更来」や「息更来」から来ているという説もあります。「綺更木」という言い方もありますね。
名前にそのまま使うかどうかは人によると思います。「如」は、差別なく平等であること、真実の姿という意味の仏教用語で、「の」「き」「ゆき」などの音が当てられて名前に使われることもあります。
如月は現在の時期で言うと、2月20日-3月20日ごろになります。
旧暦の3月の名前|弥生(やよい)
旧暦の3月は、春の暖かい陽気によって草木がますます生い茂る月であることから、「いやおい茂る」が転じて弥生になったという説があります。
「弥生ちゃん」もよくある名前ですね。響きも人気があるので、別の漢字を当てることもあります。「弥」には、ますますの発展を祈るなど成長を期待する意味があります。
弥生は現在の時期で言うと、3月20日-4月20日ごろになります。
旧暦の4月の名前|卯月(うづき)
旧暦の4月は、卯の花が咲く月で「卯月」です。卯月も可愛い名前ですが、卯の花はうつぎのことで「おから」の別称でもあるので、その意味を良しとするかどうかですね。
また「卯」はうさぎのことなので、可愛いうさぎのイメージが好きな人はこの漢字に抵抗はないですよね。個人的に、そのまま「卯月ちゃん」は可愛いと思います。
卯月は現在の時期で言うと、4月20日-5月20日ごろになります。
旧暦の5月の名前|皐月(さつき)
旧暦の5月は、田植えをする季節のため「
そのまま「皐月ちゃん」でも良いですし、漢字を変えて「早月」もよく使われます。他にも「皐」「咲月」「沙月」「颯希」「紗月」は同じ読み方をする場合があります。
「皐」は他にも「こう」「すすむ」「たか」「たかし」などの名前に充てられて使われます。「皐」には、ゆるやか、白く輝くなどの意味があります。
皐月は現在の時期で言うと、5月20日-6月20日ごろになります。
旧暦の6月の名前|水無月(みなづき)
旧暦の6月は、水無月と言い、現在でいうと6月下旬から7月下旬のことなので今の梅雨とは違います。水が無い月と書く名前の理由には諸説あります。
- 梅雨明けのためあまり水が無い説
- 田んぼに水を入れるため水を張る月「みずはりづき」が「みなづき」に変化した説
- みなづきという呼び方の「な」は連体助詞なので無いという意味ではない説
どの意味も枯れ果てて水が無いという意味じゃないので、「水無月ちゃん」もいける気がします。響きは可愛いので、美菜月、水月、水奈月など当て字を使っても良いでしょう。
水無月は現在の時期で言うと、6月20日-7月20日ごろになります。
旧暦の7月の名前|文月(ふみづき)
旧暦の7月は、七夕に織女に対して文を供える月から「文月」になったという説や、稲穂のふくらむ月のため「ふくらみ月」が短くなったという説があります。
文月をそのまま名前にするかどうかは好みの問題ですが、「文」はとても使いやすい漢字ですね。文には、文字、文学、学問などの意味の他に模様という意味もあります。
文月は現在の時期で言うと、7月20日-8月20日ごろになります。
旧暦の8月の名前|葉月(はづき)
旧暦の8月は、葉っぱが散る月なので「葉落ち月」が転じて「葉月」になったと言われます。「葉月ちゃん」も響きが良いですし、植物を名前に入れるのは可愛いですよね。
葉月は旧暦では8月下旬から9月下旬ごろのことなので葉っぱが散る意味だとちょっと可哀想ですが、現在の葉月は葉っぱが青々と生い茂る8月です。
旧暦の意味にとらわれずに現在の意味を込めると、名付けに幅と奥行が出ます。
葉月は現在の時期で言うと、8月20日-9月20日ごろになります。
旧暦の9月の名前|長月(ながつき)
旧暦の9月は、秋になり夜が長くなる月のため「
また、稲穂を刈る季節のため
「長月ちゃん」は名前に使いづらいですが「稲」「穂」の漢字は使いやすいですし、稲穂の元気な様子や収穫による実りを表すために漢字を入れて名前に使うのは良いですね。
長月は現在の時期で言うと、9月20日-10月20日ごろになります。
旧暦の10月の名前|神無月(かんなづき)
旧暦の10月は、全国各地の神々が出雲大社に集まり神様がその地からいなくなるため、「神無月」と呼ばれています。また、水無月と同じように無は連体助詞なので無いではなく「神の月」という説もあります。
「かんな」という響きは可愛いですが、「神」を名前に使うのは気が引けます。読み方は少し難しいですが、寛奈、叶菜などの当て字を使うとかわいい名前になると思います。
神無月は現在の時期で言うと、10月20日-11月20日ごろになります。
旧暦の11月の名前|霜月(しもつき)
旧暦の11月は、霜がつく月なので「霜月」と言われます。季節的にもそのままですね。
意味としても霜以外にはないため、霜を使った名前は季節的な思い入れがある人だけが使ったり、霜が降りてくる様子を可愛いと思う人が使うと良いでしょう。
霜月は現在の時期で言うと、11月20日-12月20日ごろになります。
旧暦の12月の名前|師走(しわす・しはす)
旧暦の12月は、「師(僧侶)」が走り回るほど忙しい月なので「師走」といいます。
「しわす」という響きで名前にするのは少し難しいですが、「師」という漢字は先生や指導者の意味があるので、男の子の名前には入れやすいと思います。
また「しはす」という読み方で考えるならば、師が馳せるで「馳」を漢字に使えますね。音読みでは「ち」「じ」と読めますが、こちらも名前に使うにはなかなか難しい字です。
意味はとてもスマートでかっこ良いと思うんですが……。
師走は現在の時期で言うと、12月20日-1月20日ごろになります。
干支や春夏秋冬も名付けの参考になる
旧暦月は読み方が可愛らしく、音の響きがそのまま名前になるだけじゃなく、ちょっとした工夫で今時の名前にアレンジできます。
旧暦月以外にも干支や春夏秋冬の季語を名前にしたり、使われている漢字を一文字名前に取り入れることは多いですよね。
冒頭で話した通り、最近の名付けの傾向が古風なテイストへ揺り戻すのは個人的に大歓迎です。子供たちの名前を思うと、何となく安心します(^_^;)
記事内で紹介した参考リンク先の名前はわたしのおすすめじゃなく参考です。使われていた漢字には、本来無い読み方の当て字や違う意味になる組み合わせもあるので注意してください。