赤ちゃんには歯がありませんが、
個人差はありますが、乳歯が生えるタイミングは生後6ヶ月ぐらい(生後3-9ヶ月が目安)が目安です。全ての乳歯が一気に生えるわけじゃなく、すべて生え揃うのは2歳から2歳半頃です。
そしてようやく乳歯が生え揃ったら、さらに2-3年後には乳歯から永久歯への生え変わりが始まります。
そのため一番早く生え始めた乳歯でもたった4-5年ほどしか使いません。ただし乳歯は永久歯のつなぎとして大切な役割があるので、適当に扱ってはいけません。
もちろん赤ちゃんは乳歯のお手入れができないので、乳歯が生える順番に従ってママが毎日お手入れをしてあげます。
そこで今回は乳歯が生える時期、乳歯の役割についてお話します。
乳歯の特徴と生える時期
まーさ
乳歯とは
乳歯とは、生後6ヶ月(生後3-9ヶ月が目安)から2歳半までの間に、赤ちゃんの上顎・下顎にそれぞれ10本づつ、合わせて20本生えてくる初めての歯のことです。
乳歯が生え始める時期や順番には個人差があるため、ママは乳歯の生え始めで一喜一憂する必要はありません。
ただし赤ちゃんによっては先天的に歯が生えていたり、1歳過ぎでも歯が生えてこないことがあり、その場合は小児歯科で治療が必要な場合があります。
乳歯に対して、6歳-13歳ごろに乳歯からの生え変わりも含めて上下28本(18歳以降でさらに4本)生え揃う大人の歯を永久歯と言います。
乳歯は永久歯と比べて小さく、歯の材質のエナメル質や象牙質が薄いので、傷ついたり虫歯になりやすい特徴があります。
乳歯が生える時期と順番の目安
乳歯が生える時期の目安と順番は以下の通りです。
乳中切歯
上図のAにあたる上下4本の前歯を「
初めての乳歯は下顎の乳中切歯で、次に上顎の乳中切歯が生える順番が一般的です。
乳中切歯が生える目安は下顎が生後6-7ヶ月、上顎が生後8-10ヶ月前後です。ただ個人差があるので、早い子で生後3ヶ月前後、遅い子で生後9ヶ月前後と幅があります。
乳側切歯
乳中切歯が生え揃ったら、次は上図Bにあたる上下4本の「
乳側切歯が生える目安は下顎が生後10-11ヶ月、上顎が生後11-12ヶ月です。まれに上顎の乳中切歯が生える前に下顎の乳側切歯が生える子もいますが、順番はあまり気にする必要はないです。
第1乳臼歯
次に乳側切歯の横の歯を1つ奥に飛ばして、上図のDにあたる上下4本の「
第1乳臼歯は上顎も下顎も生える時期はそれほど変わらず、目安は1歳6ヶ月-2歳です。
これが赤ちゃんにとって初めての奥歯です。奥歯は他の歯に比べて虫歯になりやすいので、生え始めの時期を見逃さずにケアを開始してください。
乳犬歯
乳側切歯と第1乳臼歯の間に生えるのが、上下4本の「
乳犬歯も上顎と下顎に生えてくる順番の決まりはなく、目安は1歳8ヶ月-2歳6ヶ月です。
第2乳臼歯
最後に生えてくる乳歯は、一番奥の上下4本の歯になる「
乳歯が持つ大切な役割
まーさ
乳歯は赤ちゃんから10歳前後まで使う専用の歯ですが、乳歯が生え揃ってしばらくすると永久歯に生え変わります。そのため乳歯には通常の歯の役割の他に、永久歯に繋ぐ役割があります。
顎の発達
赤ちゃんは乳歯が生えることで、歯を使って食べ物を割いたり、すり潰したりなど「噛むこと」を覚えます。
歯を使って食べ物を噛むことは、食べ物を細かくするだけでなく、唾液の分泌を促して消化を助けます。また、顎が鍛えられて口周りの筋肉が発達することで、身体の機能や脳の発達を促進します。
言葉の発達
子供は2-5歳にかけて言葉の発達があり、赤ちゃん言葉の修正や発音の修正をすることで徐々に正しい言葉を覚えていきます。
顎の力が弱かったり、歯並びが悪いと上手に発音ができません。上手な発音ができないと言葉を正しく覚えられなかったり、コミュニケーション不足になる可能性があります。
永久歯の誘導
噛むことで顎を強くしたり、虫歯がない整った歯並びの乳歯があることで、永久歯へのスムーズな生え変わりを促進します。
たとえば子供の顎が未発達の場合、永久歯が生えるスペースを確保できず、歯がガタガタに生えます。また乳歯が虫歯になると、永久歯も虫歯になる可能性があります。
乳歯が生える時期の個人差
まーさ
乳中切歯が生える目安は生後6ヶ月前後ですが、個人差があるのでわたしは「乳歯が生えるのは生後3-9ヶ月ごろ」と認識しています。
乳歯が生える時期にはそれくらい差があると考えておかないと、初めて生えてきた乳歯に気付かない可能性があり、気付くのが遅れると虫歯の原因になります。
ただし生後3-9ヶ月を大きく外れる場合は乳歯の異常の可能性もあるので、一度小児歯科で検査を受けた方が良いです。
乳歯が生え揃う時期は2-3歳ごろですが、3歳半を過ぎても20本揃わないと「先天性欠如歯」、反対に産まれたときから乳歯が生えていたら「先天性歯」という状態になります。
先天性歯
赤ちゃんはうまく口や舌のコントロールができないので、先天性歯が舌にこすれて潰瘍(リガフェーデ病)ができたり、授乳の際に乳首が傷ついて授乳に影響を与えます。
また先天性歯は通常よりも早く乳歯が生えるため、乳歯が未熟で歯が弱くグラグラしています。もし自然に抜けてしまうと、赤ちゃんが誤飲をする恐れもあります。
そのため先天性歯を確認したら舌に歯が当たらないように乳歯を削ったり、抜歯が必要になる場合もあります。
静岡市葵区の歯医者 みまつ渡辺歯科 » 産まれたばかりの赤ちゃんに、歯(先天性歯)が生えています。
先天性欠如歯
日本小児歯科学会の調査では、先天性欠如歯は10人に1人いることがわかっています。
先天性欠如歯の原因は明らかになってませんが、歯茎が厚かったり、顎の骨が固いなどの遺伝や全身疾患などで乳歯が生えることを阻害すると考えられています。
乳歯は永久歯に比べると心配いらないんですが、歯並びや噛み合わせに影響がある場合は治療を検討します。歯がまったく生えない場合は1歳児健診、乳歯が20本揃わない場合は3歳児健診で相談してください。
生まれつき歯が足りない「先天性欠如歯」|協会けんぽ 健康サポート
乳歯は少し遅めの方がママは楽…
子供に初めて乳歯が生えると嬉しいんですが、わたしは「乳歯が生えるのはもう少し後でも良かった……。」と思いました。
理由の1つは、歯磨きの時期が長くなること。赤ちゃんは歯磨きを嫌がります。赤ちゃんのころから上手に歯を磨かないと、成長しても歯磨きが嫌いになります。
もう1つの理由は、乳首を噛まれる期間が長くなること。赤ちゃんが乳首を噛むと痛いだけじゃなく、乳首の傷で感染症を起こして授乳できなくなるかもしれません。
あんなに痛い思いをするなら生後7-8ヶ月以降に「あー、ようやく生えてきたー(*´ω`*)」ぐらいが良かったなと……(^_^;)
乳歯が生えそろったら次は永久歯です。乳歯から永久歯に生え変わる時期は以下を参考にしてください。