まーさ
妊婦は7-10kgの重いおなかを抱えて、生活しています。そのため出産でおなかが軽くなると、すぐに動けると勘違いするかもしれません。
たしかにおなかが小さくなって体重が減り、内臓の圧迫感もなくなりますが、体力や精神力を限界まで削って出産した女性の体のダメージが、数日で元に戻るわけがないです。
そのため昔から出産後には養生して安静にする期間があり、養生の期間が明けることを意味する「
- 産後の床上げっていつまでのこと?
- 産後ってどうやって過ごせばいいの?
- 産後にやっていいこととダメなこと教えて。
産後の体調は人それぞれですが、一定期間は等しく休養するべきです。
休養って言われても……という人はこの記事を読んで、産後の床上げまでの過ごし方をイメージしましょう。してはいけないことを知っておくと、体の回復も早くなりますよ。
目次
産後の床上げの正しい意味
まーさ
産後の床上げは期間のことじゃありません。出産で疲れきった女性の心身が回復して、それまで敷きっぱなしだった布団を片付ける行為のことです。
産後の床上げは3週間-1ヶ月
産後の女性の心身がある程度回復する期間の目安は3週間-1ヶ月と言われます。
最近では少しずつ体を慣らすために軽めの運動しながら生活スタイルを戻す方が良いとされますが、どちらにしても床上げ期間は年齢や体力で個人差があります。
とくに難産や初産の女性は出産後は安静にしてください。帝王切開で出産した場合も床上げ前に動くと傷口が開きやすいので、おなかに力を入れずに安静にすることが大切です。
また出産後は抵抗力が落ちるので以下を心がけ、病気にかからない注意も必要です。
- 室内温度の調整をする
- 身の回りを清潔にする
- 外出で人混みの中は避ける
基本的には1ヶ月と考えれば良いですが、期間はあまり問題じゃなく自分の体調を考えながら床上げの期間を見極めてください。
産後の床上げが必要な理由
床上げまでは無理をしないと言っても核家族だとママが何もしないことは難しいので、無理せず体を動かす必要があります。
ただし骨盤が閉じる前の早い段階で頻繁に立ち作業をすると、内臓が下がって骨盤が歪んだり、
また膣や子宮など妊娠器官の回復前に無理に体を動かすと、体調を崩す原因になります。この時期は
そのためママは産後の床上げまでを疎かにせず、十分に休息を取ることが赤ちゃんにも大切なことだと自覚してください。
産後の床上げまでの過ごし方
まーさ
床上げまで体を休めることを
ただ床上げまで1ヶ月とはいえ、「ゴロゴロできるー。」と考えるママはいませんよね。
産後の床上げまでの基本の心構え
とくに初参のママは赤ちゃんのお世話に慣れてないので、育児を優先に考えてください。基本的にはリラックスした状態で赤ちゃんと過ごし、授乳やおむつ替えに努めます。
また決まった時間に
ダラダラした生活を防ぐためスマホのながら見は避け、テレビを見るなら決まった時間に決まった番組を見ると良いでしょう。
実家のサポートが得られない場合は家事代行サービスや産後ヘルパーを1日2-3時間程活用したり、食事の宅配サービスを使うことも考えておきましょう。
この時期は友達や先輩ママ友も赤ちゃんを見たがるので、積極的に頼るのもありです。ただしいくらお客さんが来ても、産後のママが気を使って動いてはいけません。
産後2週間目(8-14日ごろ)の過ごし方例
退院後1週間はなるべく体を動かさずに過ごします。赤ちゃんとお昼寝して、夜の授乳に備えましょう。この時期に無理すると悪露の量が増えたり、長引くことがあります。
里帰り中のママは家族に家事をお願いして、赤ちゃんの授乳やおむつ替えに専念し、これから3週間-1ヶ月の生活プランを立ててください。
悪露の量が減らなかったり、出血が濃くなったり(鮮血など)、後陣痛が続くときは躊躇せず受診しましょう。
産後3週間目(15-21日ごろ)の過ごし方例
産後3週間目は昼間の活動時間を長くします。可能なら体を慣らす家事をしましょう。体を慣らす家事は1か所に留まる家事じゃなく、掃除機がけ程度が良いですね。
また赤ちゃんといっしょに「外気浴」を楽しんでも良い時期です。赤ちゃんを外気に慣れさせるために窓を開けて空気を入れ替えつつ、外の様子を見るようにします。
外気浴は毎日必ず行うものじゃないですが、できれば決まった時間で習慣にすると規則正しい生活を取り戻しやすくなります。
産後4週間目(22-28日ごろ)の過ごし方例
まだ全快ではないですが体はある程度動くので、産褥体操やヨガで体を動かす習慣をつけてください。また骨盤底筋の矯正を意識した動きもした方がいいですね。
骨盤底筋の矯正器具はいろいろありますが、産学医連携プロジェクトで開発された「キュットブルオリジナル」はおすすめです。
キュットブルオリジナルは1秒で40回振動して骨盤底筋を刺激します。そのため1回5分座るだけで、骨盤周りの固まった筋肉や筋を伸ばして元の位置に戻す効果があります。
骨盤矯正器具は高いものは10万円以上しますし運動強度もあって続きません……。これは2万円ほどですし、なるべく楽して骨盤矯正したい人におすすめです。
4週間が経過したら1ヶ月診察を受けて、これからどのような生活ができるのかを医師に確認してください。
床上げまでにできること・できないこと
まーさ
日常生活
産後の日常生活は初めはなるべく横になったり、ソファに座って過ごすことが大切です。
ただし生活習慣は崩さないようにしましょう。朝起きたら顔を洗って、歯を磨いて、部屋着に着替えて、朝ごはんを食べます。……まぁ、普通です。
シャワーの許可は医師によってバラバラです。出産翌日にOKが出る場合もあれば、5-6日ほど許可が出ない場合もありす。
動きがある家事
産後3週目から徐々に家事を始めましょう。とは言え力仕事や立ちっぱなしの家事、窮屈な姿勢や同じ姿勢をとり続ける家事は避けてください。
がんばって家事をするというより、体を慣らして気分転換のために家事をします。もし赤ちゃんから離れて家事をする場合は、赤ちゃんを任せられる環境が必要です。
軽めの運動
女性が気になることは、何と言っても「早く妊娠前の体型を取り戻したい!」ということですよね。
産後6ヶ月間は骨盤が柔らかく脂肪が燃えやすい時期ですが、床上げまで無理はできないので、生活の中でダイエットになる運動を心掛けなければいけません。
産後4週目から徐々に筋肉の引き締めや姿勢矯正、血行改善が期待できる産褥体操やヨガを行いましょう。あくまでも軽くなので1日5分程度で良いと思います。
必要最低限の外出
赤ちゃんとの外出は、1ヶ月健診を終えてからです。そのためママがちょっとした外出する場合は、家族に赤ちゃん任せます。車の運転はできないので歩きの外出です。
ただし人混みに行くと感染症の原因になります。ママの病気は赤ちゃんの病気につながるので、安易な行動は避けましょう。
2人目以降の産後は気持ちが楽になるけど…
まーさ
アクティブなママは床上げまでに無理しがちですが、体に負担はかけないでください。たとえ床上げを過ぎても、体の機能が戻るにはもう少しかかります(産後6週-8週間)。
それでも一刻も早く妊娠前のスタイルを取り戻したい人は、骨盤ベルトなどを使いましょう。骨盤ベルトは産後すぐ付けられます。
骨盤ベルトはいくつか試しましたが、わたしはトコちゃんベルト一択です。有名な商品だけあって使いやすく、しっかり支えられてる感じがします。
まぁまずは何よりも生まれたばかりの赤ちゃんに目を向けましょう。初めのうちは、何時間顔を見ていても飽きませんよ。
産後の養生に関する言葉は他にもあります。ざっと覚えておくと良いでしょう。
- 産後の肥立ち|産褥期における身体の回復具合を表す言葉
- 産褥期|出産後に身体機能がある程度回復する6-8週の期間を表す言葉
- 床上げ|出産後3週間-1ヶ月である程度体力が回復し、動けるようになる区切りを表す言葉
- 床払い|床上げと同じ意味の言葉、ただし病気療養明けの区切りの意味合いが強い
- 産明け|産後21日(30日)が明けることで、床上げとほぼ同じ意味
- 帯明け|産明けが変化した言葉で、床上げとほぼ同じ意味
- 日が明ける|床上げと同じ意味で使われる