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赤ちゃんが手を握り返す理由は?把握反射が弱い・消えない場合は

赤ちゃんが手を握り返す理由

まだ新生児期の赤ちゃんが起きているところに遭遇したパパは、軽く握られた赤ちゃんの手の平を指で触ってみました。すると赤ちゃんがギュッと握り返してきました。

パパ

おぉーー、◯◯が握り返した!可愛いなぁ。パパの指ってわかるのかな!
ハイハイ、興奮しすぎ。あと、赤ちゃんが指を握り返すのは反射だから。

まーさ

というわけで、パパが興奮する気持ちはわかりますが、赤ちゃんは意識して握り返してるわけじゃありませんし、パパの指だとわかってるわけでもありません。

この赤ちゃんの反応は、赤ちゃんが生きるために備わっている「原始反射げんしはんしゃ」という反射行動の中の1つで、「把握反射はあくはんしゃ」と言います。

今回は、赤ちゃんの手のひらに触れるとぎゅっと握る把握反射についてお話します。

把握反射とは

まーさ

なんで赤ちゃんには把握反射があるの?

赤ちゃんの把握反射には、「手掌把握反射しゅしょうはあくはんしゃ」と「足底把握反射そくていはあくはんしゃ」があります。

手掌把握反射と足底把握反射が起こる理由

手掌把握反射とは、赤ちゃんが手に触れたものをつかもうとして指を握り込む反射です。足底把握反射も同じで、足の裏に何かが触れるとギュッと握り込みます。

冒頭で赤ちゃんがパパの指を握り返したのは、赤ちゃんの手に触れたことで手掌把握反射が起こったからです。

もちろん反射なので、赤ちゃんが眠ってるときに手のひらに触れても手掌把握反射は起こります。

把握反射の出現時期・消失時期

まーさ

赤ちゃんの把握反射ってずっと続くものなの?

把握反射はいつからいつまで?

手掌把握反射は妊娠28週ごろに出現し、生後4-6ヶ月ごろに消失します。足底把握反射は妊娠28週ごろに出現し、生後10ヶ月ごろに消失します。

ただし原始反射には個人差があり、全ての赤ちゃんが同じ時期に出現・消失するわけじゃありません。また反射の強さも赤ちゃんによります。

把握反射が弱い・見られない・消えない場合

原始反射は、「脳幹のうかん」でコントロールされています。

脳幹とは延髄えんずいきょう中脳ちゅうのうが中心となって構成された「中枢神経系」のことで、活きるために必要な脳幹、感情表現をする大脳辺縁系、論理的思考の大脳の発達につながります。

【下巻】1.脳と発達|資生堂社会福祉事業財団

そのため生後4-6ヶ月までの赤ちゃんに手掌把握反射が見られない、著しく弱い場合は、脳幹の発達に障害が起きている可能性も考えられます。

また生後6ヶ月ごろに消失する手掌把握反射が1歳になっても見られるなど、一定期間を大幅に超えて残っている場合も自閉症など発達障害の可能性を疑います。

もちろん個人差があることを理解したうえで、小児科を受診してください。

赤ちゃんの原始反射が見られたら喜んで!

成長時期に合わせて原始反射が見られること、または消失時期に原始反射が見られなくなることは、赤ちゃんが順調に育っている証拠です。

パパは赤ちゃんの手掌把握反射を理解して、

パパ

なんだ……パパってわかって握り返したんじゃなかったんだ……。

とがっかりするかもしれませんが、原始反射の出現は大切なことなので喜んでください。

赤ちゃんの意思で握り返すのは生後6ヶ月ごろ

まーさ

赤ちゃんの意思で手を握り返してくるのっていつ頃なのかな。

赤ちゃんが自分の意思で手を握り返してくるのは生後6ヶ月すぎです。

生後6ヶ月を過ぎてパパの手を握り返したら、それは赤ちゃんの意志なので、そちらも大いに喜んでください。もちろん指を握ってる認識はないと思いますが……。

原始反射にはいろんな種類があり、生後4-6ヶ月以降に消えるものばかりです。

育児に慣れないママはバタバタして忙しいと思いますが、原始反射を見てまずは喜び、それがなくなる様子を見て赤ちゃんの成長を感じましょう。原始反射の詳細は以下を参考にしてください。

赤ちゃんの成長の過程で何気ない小さな発見すると、より「この子をがんばって育てていこう!」という気力が湧いてくると思います。