まーさ
一姫二太郎がどんな意味か知ってますか。正解を答えられる人は10人中6人だそうです。
少し古い調査ですが、平成12年に文化庁が行なった「国語に関する世論調査」によると、全年代での回答結果の割合は以下のようになっています。
- 1人目の子供は女、2人目は男が理想的だという意味|60.9%
- 子供は女1人、男2人が理想的だという意味|33.7%
- 意味は分からない|5.4%
一姫二太郎とは、初産は女の子で、次に男の子が産まれることが理想的という意味です。子供を授かるなら女の子1人、男の子2人が良いという意味じゃありません。
年配の方も一姫二太郎を知らずに使っていることが多いんですね。
- なんで1人目は女の子、2人目は男の子が理想的なの?
- 一姫二太郎ってデメリットはないのかな。
- 一姫二太郎になる確率ってどれくらいなの?
一姫二太郎について詳しく知りたい人はこの記事を最後まで読んでください。
今回は一姫二太郎の由来、なぜ1人目は女の子の方が理想だとされるのかについてお話したいと思います。
目次
一姫二太郎の由来・理由
まーさ
家長を産めなかった慰め
昔は男の子が家を継ぐ家父長制だったので、男の子の出産が望まれました。これは昔の中国やヨーロッパも同様で、紀元前の古代ローマからある考え方だそうです。
そのため母親に男の子を産まなければいけないプレッシャーをかけないため、「最初は女の子の方が良いの。」と慰める意味で一姫二太郎を使い始めた説があります。
たしかに男の子が望まれた時代なら、女性がプレッシャーを感じることも理解できます。
男児が家を継ぐというと皇室や旧家、伝統芸能の家庭は今でもその意識が強くいので、妊婦への慰めやプレッシャーを避ける風習があるかもしれないですね。
実際に女の子は育てやすい
女の子は男の子に比べて夜泣きが少なく、病気になりにくいので育てやすいと言われます。そのため1人目が女の子だと、慣れてから2人目を産むことができます。
さらに男の子は乳児死亡率が高く、女の子の方が安全に子育てができました。その傾向は「出生性比」と「死亡性比」を見ればわかります。
出生性比=年間の男子出生数÷年間の女子出生数×100
死亡性比=年間の男子死亡数÷年間の女子死亡数×100
男の子の出産割合は高いんですが、乳児死亡も多いことがわかります。乳児期に限らず、どの年代でも男性の死亡数がわずかに多いそうです。
母親が自分の経験と重ねられる
ママは男の子、パパは女の子の体の仕組みや気持ちがわかりません。
ただ昔から子育てはママ中心なので、自分の経験と重ねられる女の子の方が気持ちを理解した子育てができます。そのため1人目が女の子の方が、その後の子育ても楽になります。
たしかにうちの娘が男勝りで、まったく言うことを聞かないわがままな暴れん坊でも、わたしが娘のちょっとしたことに気がついてあげやすいことは理解できます。
またママは育児で母親を頼ることが多いですが、母親にとってはママ(女の子)を育てた経験があるので、「わたしのときはどうだった?」と聞くことができます。
よくお手伝いをしてくれる
女の子はママの言うことをよく聞いて、お手伝いをしてくれる傾向があります。ママ友に聞くと上がお姉ちゃんの方がよくお手伝いをしてくれるようです。
女の子は成長すると、よりママの真似をするようになります。そのためママが長女の子育てをしたように、ママの真似をして弟たちのお世話を積極的にする傾向があります。
下の子をあやしたり、授乳したり、おむつを替えたりなど……男の子より女の子の方が成長が早いのがわかります。旦那さんよりよっぽど頼りになりますね……(^_^;)
ママの話し相手になる
女の子はおしゃれなママやディズニープリンセスの影響で、3-4歳にはカワイイに目覚めます。好きな服を選んでアクセサリーを付けたり、ヘアゴムにこだわったり……。
そのため、小学生くらいになるとママと話が合い始めます。おしゃれ好きなママと趣味の話をしたり、お買い物に行ってスイーツの寄り道をしたりなど立派なお友達感覚です。
娘の恋の悩み相談や性の悩み相談に乗ったりなどママと娘以上の関係ができると、1人目は女の子の方がママの楽しみが早く訪れるかもしれません。
女の子の方が出産が楽
厚生労働省の「平成22年度乳幼児身体発育調査」によると、男女の出生時の身長と体重は男の子の方が少し大きいですね。
男児の出生時体重|2.98kg
女児の出生時体重|2.91kg
男児の出生時身長|48.7cm
女児の出生時身長|48.3cm
男の子の方が身長が大きく体重も重いので、出産が大変です。また出産は、初産婦よりも経産婦の方が楽になります。
そのため1人目は体が小さい女の子が楽ですし、産道が広がるので2人目をスムーズに出産できます。
一姫二太郎のデメリットは?
まーさ
一姫二太郎にはそれなりの理由やメリットがあって、何となく1人目は女の子、2人目は男の子の方が良いのかもと思えます。
とくに初めて子供を産むママは、子供が産まれたらどう楽しみたいかよりも無事に健康で産まれて欲しい気持ちの方が強いですよね。
実際、男の子の方が乳児死亡率が若干高く、病気にかかりやすいデータがあるので、わずかですが女の子方が安心できる気持ちはわかります。
一方、一姫二太郎には以下のようなデメリットもあります。
- おさがりが着られない
- 遊び道具の共有ができない
- 習い事が違うので大変
まぁこれは男男、女女でない限り、必ずしも1人目が女の子の必要はない話です。
1番大きいのはおさがりですね。女の子は男の子のおさがりを着ても全然かわいいですし、パンツスタイルだって普通です。男の子はスカート穿けないですよね……(^_^;)
うちは上が男で下が女ですが、性別が違うと似たデメリットはいくつかあるものです。
一姫二太郎で出産する確率は?
まーさ
では1人目が女の子、2人目が男の子になる確率はどれくらいでしょうか。
出生性比を計算すると、女の子が生まれる確率はおよそ47.4%、男の子が生まれる確率は52.6%です。
つまり1人目が女の子、2人目が男の子になる確率は「47.4%×52.6%=24.93%」です。
男の子・女の子の組み合わせは、「男男、女女、男女、女男」の4パターンなので、24.93%ならほぼほぼ4分の1ということですね。
ちなみに、一姫二太郎についていろいろ調べていたところ、「一姫二太郎三なすび」という言葉をあちこちで見かけました。
どうやら作家の筒井康隆氏が作った造語で、「狂気の沙汰も金次第 (新潮文庫)」という本に書いてある一文だそうです(読んでないので真偽は不明)。
これは単純に「一富士二鷹三なすび」と語感が良いので掛け合わせただけで、とくに意味はないとのことでした。