子供が風邪を引いたので小児科に行くと、医師から2種類の薬を処方されました。
1つはシロップタイプの飲み薬で朝と夕方の食後に飲むもの、もう1つは粉薬で高熱が出たときに飲むもの。風邪の薬としては、よくある組み合わせですね。
よく見ると粉薬が入った袋にはどかーんと大きな文字で「頓服薬」というスタンプが押してあります。
まーさ
これまでなんとなく薬を使っていた人は、子供のために頓服薬や処方薬などの意味を知っておきましょう。間違えると大変ですよ。
頓服薬と内服薬の違い
まーさ
頓服薬と内服薬の違いを知る前に処方薬の意味を知っておきましょう。
処方薬とは
処方箋は病気の治療に必要な薬の種類、量、服用方法を記載した書類のことです。処方箋を受け取った薬剤師が調剤をして、医師の指示のもとで患者に合った薬が処方されます。
一方、薬局などで販売されていて、医師の処方箋がいらない薬を「市販薬」と言います。
頓服薬とは
「頓」には、たちどころに、すぐに、急になどの意味があり、「服」は、服する、飲むという意味があります。
頓服薬は、高熱、頭痛、下痢、痙攣、吐き気などの症状に応じて病院で処方されますが、子供の場合は主に解熱や吐き気止めの頓服薬が多いですね。
頓用薬とは
頓服薬に似た名前で「
解熱用の頓用薬は、その子の平熱や病気の種類・病状などから「1回目は38℃以上のとき、2回目は6時間以上あけてから使ってください。」など細かく指示があるはずです。
ただし、体温は目安です。高熱でぐったりして辛そうな子には使えば良いですし、高熱でも食欲があって元気なときは様子を見るなど安易に頓服薬を使わないことも大切です。
内服薬とは
症状の有無関係なく定期的に飲む薬を「内服薬」と言うなら、症状の有無関係なく定期的に使用する薬は「外用薬」と言って区別します。
つまり、処方薬の種類は用法によって「内服薬」と「外用薬」に分かれていて、内服薬の中に頓服薬があり、外用薬の中に頓用薬があるということです。
ただし頓服の対義語に、症状の有無関係なく定期的に飲む薬として「内服」を使う場合があります。つまり、内服薬は定期薬という意味でも使われることがあります。
また、頓服が1つの薬を1回で服用する意味があることに対して、1つの薬を複数回に分けて一定量ずつ服用する「
まーさ
頓服薬と内服薬の注意点
まーさ
頓服薬と内服薬の目的を知る
頓服薬(頓用薬)は高熱などの症状があるときに、症状を和らげるために使う薬なので回復が目的ではありません。
ただし高熱が出て食欲がない、水分摂取ができない、睡眠が取りづらいなどは回復ができないため、頓服薬(頓用薬)でまず症状を和らげることが大切です。
頓服薬(頓用薬)の注意点は、特定の症状がないときに使っても意味が無いどころか、副作用が出たり、症状が出たときに薬が効きづらくなる可能性があることです。
一般的に内服薬(定期薬)は定期的に飲むことで回復を助ける薬です。そのため1回の服用だと効果はわかりづらいですが、必要な用量と用法を守って服用を続けることで、徐々に回復を助けてくれます。
注意点は、内服薬(定期薬)は必要な用量用法を守らなかったり、症状が緩和したからといって服用をやめてしまうと効果が期待できなくなる可能性があることです。
そのため内服薬(定期薬)は症状が回復したと感じても、薬を飲み残さないように医師の指示に従って服用し続けなければいけません。
薬の飲み方の時間や間隔の種類
内服薬(定期薬)の飲み方は、薬の種類によって適切な時間や間隔があります。ちょっとややこしいので簡単にまとめます。
- 食直前|食事をする直前に使用する
- 食前|食事をする前の30分以内に使用する
- 食直後|食事をした直後に使用する
- 食後|食事をした後30分以内に使用する
- 食間|食事と食事の間で前の食事から2時間程あけて使用する
- 起床時|朝起きてすぐに使用する
- 就寝前|寝る30分程前に使用する
- 頓服|定期的ではなく症状が出たとき使用する
内服薬と頓服薬を使い分ける
まーさ
薬を使う基本的なルールや用語は意外と知らない人が多く、内服薬(定期薬)なのに余ったり、頓服薬・頓用薬なのに使いきってしまう人もいます。
このような間違った薬の使い方は、男性の方が圧倒的に多いそうです。というのも女性は子育てで病院に行く機会が多くなり、薬の使い方を何度も説明されるためです。
というわけで、この話しは旦那さんに知っておいてもらいたいですね。
今後、旦那さんも自分で薬を使ったり、子供に薬を飲ませる機会もあるでしょう。そのときに適切な使い方を知らないと怖いですよね。
うちの夫も最近まで頓用の意味がわからなかったようですし、後で薬のことについて夫婦で話をしてみても良いと思いますよ。