3歳の娘は、最近そろそろイヤイヤ期も終わりにさしかかっているのかな?という一面を見せるようになってきました。
ちょっと前に入園したばかりの娘の評判はなかなかのもので、幼稚園の先生からは、
「◯ちゃんすごいですね。毎日元気が余りまくってますよ。」
「今日はお友達のおもちゃを取らずに仲良く遊べましたよ。」
「1人だけ嫌がって、お散歩に行きませんでした……(^_^;)」
保育士のわたしからすれば、こういう話が出てくる子は相当手がかかる子です。娘はお家でも手が付けられないわがままっぷりで、
マ「歯みがこー。」
娘「いや!」
マ「手あらおー。」
娘「いや!」
マ「ご飯食べ……」
娘「いや!」
マ「あっ、パパ帰ってきた。」
娘「いや!」←これは可哀想
イヤイヤ期がピークのときはすべて「いや!」で返すか、ギャン泣きするので会話が成立しません。妊娠期、新生児期、夜泣き期、卒乳期、イヤイヤ期……こんなのが連発で来るんですから、育児ストレスも溜まるはずです。
でもイヤイヤ期の子供は、赤ちゃんとは違って言葉を理解できます。そのため面倒でも子供と向き合い、なぜ子供がイヤイヤを連発するかをわかろうとしてあげなければいけません。
わたしたちママは育児の忙しさのせいで、子供の気持ちが見えにくくなっているだけかもしれません。
そこで今回は子供がイヤイヤ期に何を考えているのか、そしてママはイヤイヤ期をどう考え、どう対処すれば良いかについてお話したいと思います。
イヤイヤ期とは自我の目覚め
イヤイヤ期とは、子供の「第一反抗期」のことで、別名「恐怖のイヤイヤ期」「魔の2歳児」などさまざまな異名があります。ちなみに、第一反抗期は2-4歳ごろ、中間反抗期は6-10歳ごろ、第二反抗期が13-15歳ごろに起こります。
第一反抗期は、ママの要求に対して子供が全ての答えを「いや!」で返すという、理不尽で恐ろしい時期のことです。
個人差はありますが、2歳(早い子で1歳6ヶ月ほど)を過ぎたころからイヤイヤが始まり、3-4歳まで続きます。ちなみに3歳は「悪魔の3歳児」、「天使の4歳児」という言葉もあったり(魔の2歳児じゃないじゃん……)。
ただ勘違いをしてはいけないのは、イヤイヤ期とは子供が単純ママやパパの言うことに反抗をしたり、困らせたくて「いや!」を連発する時期ではなく、「◯◯したい!!」という欲求が高まる時期です。
- 自分の意志でやることを決めたい
- 大人がやってることを真似したい
- ママに褒められたい
- もっと遊んでいたい
- ご飯よりもお菓子を食べたい
そしてその欲求を直接伝えるための言葉と行動が発達してきている時期です。
つまり、「今まで親に何でもしてもらっていた赤ちゃんから、自分で何でもしてみたい子供に変わる」という子供なりの自我が目覚める時期だということです。
自我の目覚めがイヤイヤになる理由
子供が2歳になったから急に何でもかんでも「いや!」という反抗や、自分で何でもしたいという欲求が高まったわけではありません。
赤ちゃんのころでもおっぱいが欲しい、寝たい、お散歩に行きたい、遊んで欲しいなどの欲求はありました。注射したくない、歯磨きしたくない、お風呂に入りたくない、抱っこされたくないなど嫌がる感情はありました。
人間は脳にある扁桃体で自分の身体に起こった状況を好き・嫌いや快・不快で評価して、感情を形成しています。赤ちゃんは、それらの感情をママに伝えるだけの言葉と行動の発達が伴っていなかったのです。
赤ちゃんのころは、注射も、歯磨きも、お風呂も「この子のため!」と思って、ママは強制的に行ってきましたが、自分の行動範囲が広がり、興味の対象が増え、触れ合う人が増えるなど自己表現ができるようになった子供は、1つ1つのことを自分の感情に従ってどうするかを決めたいんです。
そんな「◯◯したい!」「◯◯したくない!」という行為対象が爆発的に増えるのが、2歳前後なのでしょう。
イヤイヤ期の子供がママに対して「いや!」というのは、「自分で決めたい!」「ママに決められたくない!」という今の感情からくる言葉だと理解しましょう。
イヤイヤ期の対策、子供との接し方
ママは、子供の「いや!」を素直に聞き入れてあげる必要はありません。
なぜなら、注射は受けなければいけない理由があるからです。歯磨きはしなければいけない理由があるからです。ご飯は食べなければいけない理由があるからです。
子供は、イヤイヤ期を通して感情がぶつかることを学びます。「やらなければいけない。」「やってはいけない。」と言われることに意味があることを少しずつ学んでいきます。
子供の自己表現は突然芽生えるため、ママは急に変わった子供の態度にストレスが溜まるかもしれません(いや確実に溜まる)。でも、このイヤイヤ期でママとぶつかり、ママから教えられることは、子供にとって大きな心の成長につながります。
イヤイヤ期は、ママの気持ち、ガマンすること、相手を思いやる気持ち、うまくできること・できないことなどを子供が理解して学んでいく重要な時期なす。
そのため、ママは子供から色んな感情を引き出してあげてください。なぜ「いや!」なのか理由を聞いてください。「じゃあ◯◯と××と△△どれが良い?」と選択させてください。ときには、ムリヤリ言うことを聞かせるのもアリです。
人としての感情をたくさん教えてあげることで、子供は自分でいろいろ考えるようになるはずです。そして考えた分だけ感情が成長します。
基本は、「子供の言動の原因を聞く」「ママが思う理由を教える」「子供に選択をさせる」「ママが褒める」です。
イヤイヤ期の子供は素直で可愛い…多分
「恐怖のイヤイヤ期」「魔の2歳児」はママにとっては大きな負担です。でも子供は別に何歳でも嫌なものは嫌、好きなものは好きと欲求に素直です。
イヤイヤ期にこれだけ自分の意志を表現できるということは、成長しているということです。あの小さかった赤ちゃんが、感情を持った人間として育っているということです。
子供のイヤイヤ期が早く来たとしても、「うちの子はこんなに感情を表現できて、成長が早いなー。自分の思ったことを素直に表現できるのはすごいなー。」と割り切るようにしましょう。
それだけにイヤイヤ期の娘に「ママだいすきぃー。」と言われると嬉しいです。だって本音ですから。5分後に「マーマーきーらーいー。あっちいってー。」までがセットですが、これも本音……(^_^;)
子供はわたしたち大人の様に、「全体的には好き。でもこの部分は気に食わない。」とは考えられないため、そのとき好きだと思えば好き、嫌いだと思えば嫌いだという感情をストレートに表現します。
なので、「パパきらい!ママの方がすき!」「パパいや!あっち行って!」って言われても、パパはあんまり落ち込まないように。