まーさ
親が子供を正しく叱ることは育児の一環です。とはいえ子供を叱る言葉を選ぶのは、簡単じゃありません。
子供の性格やシチュエーションで叱り方や諭し方は変わりますし、家庭の教育方針もあるので、一概に「この言い方が正しい。」とは言えません。
しかもヒートアップしてうっかり言ってしまい、「しまった……。」と感じた言葉もありますよね。子供が衝撃を受けると思わずに、普段から使う言葉もあるかもしれません。
そこで今回は子供を叱るときに言ってはいけない言葉、子供を傷つけてしまう言葉を紹介しますね。
目次
子供を叱るときに言ってはいけない言葉
まーさ
1.人格否定「本当にできない子ね!」
- バカじゃないの
- 本当にダメな子ね
- 可愛くないわね
2-3歳のイヤイヤ期、5-8歳の中間反抗期など子供の言動にカチン!ときても、親は子供の人格を否定する言葉を使ってはいけません。
子供にとって親の存在は絶対です。子供は物事の基準すべてを親から学びます。
その親が子供に「できない子」「ダメな子」「バカな子」「可愛くない子」などと言ってしまうと、子供は本当に自分がそのような子供だと認識してしまいます。
2.他人と比較「○○くんを見習いなさい!」
- ○○に比べてダメね
- ○○ちゃんの方がよっぽどできるわよ
- お兄ちゃんを見習いなさい
臆病な子、やんちゃな子、調子に乗る子などマイナスな特徴が出始めると直したくなりますね。他の子を見て「あの子みたいになってくれればなぁ。」と思うこともあります。
そのため子供を叱るとき、つい心の声が出ます。でも子供を他人と比較するのはNG。子供は自分だけ見て、自分だけ褒めて欲しいんです。叱られるときも愛情を感じたいんです。
ところがママが他の子の名前を出して比較すると、叱られたことよりも他の子と比較されたことに傷ついてしまいます。
3.無理な理由の追求「なんでできないの?」
- 一体何回目だと思っているの?
- 何でそんなことするの?
こんな叱り方をすることがありますが、ママは子供がなぜ叱られる行動をしたのか理由を予想できるはずです。
子供は何か考えて行動するわけじゃないです。誰かに迷惑がかかることを事前に予測して行動するのは難しいことです。そのため、この叱り方はただ責められているようにしか感じません。
ママが子供を叱った時点で、子供は悪いことをしたと理解しています。できないことを責めるより、どうすれば良かったかを教えたり、いっしょに考えましょう。
4.親の正しさの主張「だから言ったでしょ!」
- ほら、言ったとおりじゃない!
この叱り方は親が正しいことを主張するための言葉です。この言葉の後に「言うこと聞かないからこうなるんだよ。」が続きます。
端的に言うと「言うことを聞け!」ですね。たしかにこの時期は親の言うことが正しいんですが、毎回こんな叱り方をすると子供は自分で考えて行動できなくなります。
ママはグッとこらえて、どう行動をすれば良かったかを子供に考えさせましょう。
5.強制「ママの言う通りにしなさい!」
- いいから、言うことを聞きなさい!
子供を叱ること、諭すことは時間がかかります。しかも時間がないときに限って、子供は何かやらかします。そのため、「言う通りにしなさい!」とつい言ってしまいます。
「ママの言う通りにしなさい!」を使い続けると、「だから言ったでしょ!」と同じように子供が自分で考えて行動する自主性や想像力が育ちません。
ときには強制的に正しいことを覚えさせる場合もありますが、なるべく時間を作っていっしょに考えて答えを導き出せる叱り方をしましょう。
6.抽象的な強制「ちゃんとしなさい!」
- ほら、しっかりして!
「ちゃんと」や「しっかり」はニュアンス言葉です。もし大人が「ちゃんと食べなさい!」と言われたら(言われませんが)、
- 背筋を伸ばして食べる
- 食卓に肘をつかない
- しゃべりながら食べない
- 食事(食卓)に集中する
などが経験から思い浮かびますが、子供は何を言われてるか想像できません。叱られたから間違ってることは理解できても、何を直せば良いかわからないんです。
子供を叱るときは原因があるはずです。ママが叱る原因を明確にして、どのように正せば良いかを教えたり、いっしょに考えましょう。
7.理不尽の強要「ガマンしなさい!」
子供同士で遊んでいて、頑なにおもちゃを貸さない子がいます。すると、親は自分の子からおもちゃを取り上げて「お友達に貸してあげなさい。」と言います。
これは親の感覚を子供に強制しているだけ。おもちゃを無理やり取り上げられて、「ガマンしなさい!」と叱られることが理不尽なのは、自分に当てはめるとわかりますよね。
貸す貸さないは当事者同士が決めることですが、もしお友達とケンカになったら「なぜケンカになったのかわかる?」などの問いかけをしましょう。
8.他人の評価「あのおじさんに叱られるよ!」
- お店の人に怒られるよ!
「周りの人に迷惑をかける」と子供に諭すことはまったく違うお話です。
子供を叱ることは親の役目なのに他人の評価を引き合いに出すと、子供は周りにいる人すべての目が気になってしまいます。
公共の場で子供に諭すことは、「ここは騒いじゃダメなところだから、大きな声を出すとみんな嫌な気持ちになるよ。静かにしようね。」と行動と理由を明確にすることです。
それでも子供が言うことを聞かないなら、「静かにできないなら帰ろうね。」と話してその場を離れましょう。ルールを守れなければ、「利用できない」ということを教えます。
9.感情の否定「いつまで泣いてるの!」
- いつまでも泣くな!
- 泣いても許さない!
子供が叱られて泣くのは、「ママに叱られて悲しくなったから」「自分がママを怒らせてしまったから」です。
ママが叱ったことと子供が泣いたことは別の問題なのに、「泣くな!」というのは「感情を出すな!」と言っているようなものです。
子供は自分が何か悪いことをしたのは認識できているので、ママは子供が泣いている感情に共感してください。
10.謝罪の強制「ごめんなさいは?」
- まず謝りなさい!
- ごめんなさいしないと許さない!
自分がしたことが悪いことだと理解したときに、子供が「ごめんなさい」を言えるのは大切なことです。
ところが理解できないうちに「ごめんなさい」を強要すると、とりあえず「ごめんなさい」を言えば良いと学習してしまいます。
「ママが叱る理由」「子供がしたことの意味」「相手の気持ち」などを説明して、「悪いことをしたと思ったら、相手に「ごめんなさい」を言うんだよ。」と教えてください。
11.突き放す言葉「一体、誰に似たの!」
- パパみたいになっちゃうわよ!
子供の行動に半ば呆れたときに、つい出てしまう人もいると思います。
「誰に似たの!」は、子供にとって信頼している人から突き放された感覚になり、愛情を感じられなくなる言葉です。
また「パパみたいになっちゃうわよ!」は、悪い対象を作って正面から叱ることを避ける行為です。夫婦仲が悪くても、かんたんに言って良い言葉じゃないですよね。
12.拒否反応「ママも嫌い!」
- あっち行け!
- もう知らない!
イヤイヤ期の「ママなんて嫌い!」という子供の言葉にカチン!ときて、「ママも○○なんて嫌い!」と言ってしまうことがあります。
子供が言う「ママ嫌い!」は、本当に嫌いなわけじゃないです。ママもわかってるはずなのに、余裕がないため子供の感情に振り回されて、つい拒否反応してしまいます。
「ママ嫌い!」と言われたら、まず自分が落ち着き、子供にも少し落ち着く時間を与えてから話を始めましょう。
13.存在の否定「生まなきゃ良かった……」
- うちの子じゃない!
これを本気で言ってしまう親は最悪ですね……。口に出した時点で、子供との関係が一生崩れる可能性がある恐ろしい言葉です。
もし頭の中で思っても、絶対に言わないでください。そして、なぜその子を生んだのかをもう一度考えてください。
「生まなきゃ良かった……。」が出そうになったら子供を叱る行為は一旦ストップして、自分自身のために冷静になりましょう。
子供の正しい叱り方とは
まーさ
叱るときのNGワードが多いと、こう思うかもしれません。
ただ冒頭で話した通り、子供の性格やシチュエーションで叱り方や諭し方は変わるので、正しい叱り方の定義は難しいと思います。
大切なことは、感情に任せて「てめぇ、このやro#e%~”#~%U!」とならないことです。子供を叱るのは、屈服が目的ではありません。叱った後は愛情表現をしてあげましょう。
ママが冷静に感情を抑えれば、子供の人格を否定する言葉や親の愛情を覆すような言葉を使うことはないはずです。
わたしもこれを書きながら、反省する日々です。感情コントロールは難しいですね……。
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