まーさ
「つわりは単なる妊娠症状だし耐えるしかない……。」と思ってる人もいますがそれは間違いで、吐き気を抑えられる食べ物もあるんです。
これは迷信や民間療法のたぐいじゃなく、日本産科婦人科学会や米産科婦人科学会がつわりの治療に対するガイドラインとして定めているものです。
- つわりを軽減する栄養素って何?どんな効果があるの?
- つわりを軽減する栄養素が含まれる食べ物って何?
- たくさん食べた方がつわりの症状が軽減するのかな?
つわりがつらすぎて夜の寝付きが悪い、朝起きるのが怖いという人もいます。もう妊娠どころじゃないという人もいます。
そんな人はこの記事を読んで自分に必要な栄養素と食べ物を押さえましょう。この記事を参考にして、つらいつわりをなんとか乗り切ってください。
目次
つわりの症状を和らげる栄養素は?
まーさ
つわりの吐き気を軽減するためには、何を食べれば良いのでしょうか。まずは、つわり症状を軽減する栄養素について知っておきましょう。
水溶性ビタミンB,C が減少し,糖質を中心とした輸液はビタミンB1の消費を増大するのでビタミンB1の投与(10~100mg日)を行う(Wernicke 脳症*の発症防止).ビタミンB6は悪心,嘔吐を緩和するといわれ,これの補給(5~60mg)も有効である.頻回の嘔吐の場合,ビタミンB1,ビタミンKの補充も必要である.
つわりが悪化することで必要になる栄養素はたくさんありますが、吐き気を抑えるために有効な栄養素はビタミンB6です。ビタミンB6は、エストロゲンの代謝をサポートします。
ピリドキシン(ビタミンB6)は吐き気を軽くする治療に使われていて、日本産科婦人科学会では推奨レベルC、米国産科婦人科学会では推奨レベルAの治療法です。
ビタミンB1とビタミンKは嘔吐で不足する栄養素です。とくにビタミンB1はウェルニッケ脳症(神経系疾患)を防ぐために必要です。
またタンパク質が不足すると吐き気が増すので、こちらも補充が必要な栄養素です。
ビタミン類は人間に必要な栄養素ですが、脂溶性ビタミンを過剰摂取すると吐き気が増すことがあるので注意してください。
ビタミンB1・B2・B6・B12、ビタミンCなどが水に溶ける水溶性ビタミン、ビタミンA・D・E・Kは油に溶ける脂溶性ビタミン
- ビタミンB6|吐き気を抑える
- ビタミンB1|ウェルニッケ脳症を防ぐ
- タンパク質|吐き気を抑える
つわりを軽減する食べ物は?
まーさ
つわりを和らげる栄養素はビタミンB6とタンパク質、ウェルニッケ脳症を防ぐためにビタミンB1が必要だとわかりました。ビタミンKは直接吐き気とは関係ないので省きます。
以下は文部科学省の食品成分データベースを元にした100gあたりのビタミンB6、B1、タンパク質を多く含む食べ物です。
ビタミンB6を多く含む食べ物
食品名 | mg/100g |
---|---|
野菜類/とうがらし/果実、乾 | 3.81 |
穀類/こめ/[その他]/米ぬか | 3.27 |
調味料及び香辛料類/にんにく/ガーリックパウダー/食塩無添加 | 2.32 |
調味料及び香辛料類/にんにく/ガーリックパウダー/食塩添加 | 2.32 |
野菜類/(にんにく類)/にんにく/りん茎、油いため | 1.80 |
調味料及び香辛料類/バジル/粉 | 1.75 |
野菜類/(にんにく類)/にんにく/りん茎、生 | 1.53 |
調味料及び香辛料類/パセリ/乾 | 1.47 |
調味料及び香辛料類/酵母/パン酵母、乾燥 | 1.28 |
穀類/こむぎ/[その他]/小麦はいが | 1.24 |
この中で摂取しやすいのは、米ぬかが付いた玄米、にんにく類です。それ以外ではピスタチオ(1.22mg)、こんにゃく(1.20mg)、かぶの漬物(1.10mg)、バナナ(1.04mg)、ミナミマグロ(1.00mg)もビタミンB6を摂りやすいですね。
ビタミンB1を多く含む食べ物
食品名 | g/100g |
---|---|
調味料及び香辛料類/酵母/パン酵母、乾燥 | 8.81 |
穀類/こめ/[その他]/米ぬか | 3.12 |
調味料及び香辛料類/<その他>/酵母/パン酵母、圧搾 | 2.21 |
肉類/ぶた/[大型種肉]/ヒレ、赤肉、焼き | 2.09 |
穀類/こむぎ/[その他]/小麦はいが | 1.82 |
種実類/ひまわり/フライ、味付け | 1.72 |
種実類/けし/乾 | 1.61 |
穀類/こむぎ/[即席めん類]/即席中華めん/油揚げ味付け | 1.46 |
肉類/ぶた/[大型種肉]/ヒレ/赤肉、生 | 1.32 |
種実類/ごま/むき | 1.25 |
この中で摂取しやすいのは豚肉や穀物ですね。それ以外では舞茸などのきのこ類(1.24mg)、ごま(1.25mg)、大豆(0.88mg)・落花生(0.85mg)などの豆類もビタミンB1を摂りやすいです。
タンパク質を多く含む食べ物
食品名 | mg/100g |
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肉類/<畜肉類>/ぶた/[その他]/ゼラチン | 87.6 |
卵類/鶏卵/卵白/乾燥卵白 | 86.5 |
乳類/(その他)/カゼイン | 86.2 |
魚介類/(さめ類)/ふかひれ | 83.9 |
魚介類/<魚類>/とびうお/煮干し | 80 |
豆類/だいず/[その他]/大豆たんぱく/分離大豆たんぱく/塩分調整タイプ | 79.1 |
豆類/だいず/[その他]/大豆たんぱく/分離大豆たんぱく/塩分無調整タイプ | 79.1 |
魚介類/(かつお類)/加工品/かつお節 | 77.1 |
魚介類/(かつお類)/加工品/削り節 | 75.7 |
魚介類/(いわし類)/たたみいわし | 75.1 |
この中で摂取しやすいのは豚肉、卵白、牛乳、煮干し、大豆などです。それ以外では豆腐(50.5g)、ナチュラルチーズ(44.0g)、鶏肉皮なし(38.8g)などです。
まずはビタミンB6をて摂るためにバナナを毎日食べましょう。主食を玄米に変えるとタンパク質も補えます。添え物にかぶの漬物、こんにゃくが入った煮物が良いですね。
またビタミンB1を摂るために、豚肉やきのこは鍋にして食べると手間なく簡単です。
妊娠中はカロリーの摂り過ぎにも注意しますが、うまく調理してビタミンB1・B6、タンパク質を摂れるように工夫してください。
ビタミンB1・B6、タンパク質は過剰摂取でどうなる?
まーさ
つわりに効果的な栄養素のタミンB1・B6、ビタミンKを紹介しましたが、これらは過剰摂取しても身体に影響はないのでしょうか。
ビタミンB1過剰摂取の影響
ビタミンB1は水溶性ビタミンなので、過剰摂取の影響はありません。ただし非経口的摂取(点滴や直腸注入など)の場合、まれに過敏症を起こす報告があるようです。
ビタミンB6過剰摂取の影響
ビタミンB6も水溶性ビタミンなので心配いりません。ただしてんかん治療薬や喘息・肺疾患治療薬など、服用する薬との作用で働きを阻害する恐れはあります。
ビタミンB6 | 海外の情報 | 一般の方へ | 「統合医療」情報発信サイト 厚生労働省 「統合医療」に係る情報発信等推進事業
タンパク質剰摂取の影響
タンパク質には過剰摂取の影響はありません。ただしタンパク質といっしょに糖分を摂りすぎると余計な脂肪になり、高血圧の原因になるので注意が必要です。
ビタミンB1・B6、タンパク質は摂れば摂るほど体に良いということはありません。他の栄養素との兼ね合いもあるので、過剰摂取はしないようにしましょう。
つわりを軽減する栄養素・食べ物のまとめ
つわりの重さは人によるので、他人にはわかってもらえないつらさがあります。もしかしたら何も食べられない時期が続いて、体力的にも精神的にも参るかもしれません。
しかも何も食べられなければ、ビタミンB1・B6、タンパク質を摂ることもできません。
そんなときは、ビタミンB6を多く含むサプリメントを飲んでください。
また妊娠初期に葉酸が不足すると赤ちゃんが神経管閉鎖障害を発症する可能性があるので、1日0.4mgの摂取が推奨されています。
産婦人科医が行った実験では、ビタミンB6と葉酸を摂取することで、つわり症状が改善するという結果が見られました。
ただしビタミンB6単一、葉酸単一では栄養が偏るため、葉酸とビタミンB6を多く含んでいて、妊婦に必要な栄養素をバランスよく摂取できるサプリを選びましょう。
わたしがおすすめする「マカナ」は他のサプリと違い、栄養成分基準値を満たした栄養機能食品に認定されています。
ビタミンB6も1日4粒(1.6g)で2.5mg含まれていて効率良く摂取できます(調べた他の妊活サプリは0.3-1.8mgほど)。また、葉酸も推奨の400μg含まれています。