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ランドウ反射が必要な理由は?出現・消失時期と確認方法

ランドウ反射

赤ちゃんには生きるためにいろんな反射行動が備わっています。赤ちゃんに大切な反射は、大きく「原始反射」と「姿勢反射」があります。

  • 原始反射とは
    脊髄、脳幹に反射中枢をもち、ある刺激に対して中枢神経系を経由して起こる反射行動のこと。原始反射の多くは、胎児のときから備わっているが、神経機構の発達に伴って徐々に消失する。
  • 姿勢反射とは
    姿勢や平衡を維持するために、乳児の成長に伴って発現する反射行動のこと。神経中枢による筋緊張反射(原始反射)と姿勢や平衡を維持する反射に分けられる。

今回ご紹介するのは、姿勢反射の「ランドウ反射」です。

赤ちゃんに必要なランドウ反射とは、どのような反射なのでしょうか。また、出現時期や消失時期はいつなのでしょうか。

ランドウ反射の確認方法、出現しない場合の原因と合わせてお話したいと思います。

ランドウ反射とは

ランドウ反射(Landau reaction)とは、うつ伏せ姿勢の赤ちゃんの胸部を支えて水平に持ち上げ、その状態で顔を上げると脊柱と足が伸び、頭を下に下げると脊柱と足が屈曲し、上に上げると脊柱と足が進展する反射行動のことです。「ランドウ反応」とも呼ばれます。

ランドウ反応は、ランドウ反射は、頭を下に下げることによる協調運動(第1相)、頭を水平に保つことによる協調運動(第2相)、頭を上に上げることによる協調運動(第3相)という頭部の3つの立ち直り反応をすべて併せ持った反応です。

第 1 相:頸部,体幹軽度屈曲,四肢軽度屈曲
第 2 相:頸部水平,体幹軽度屈曲,四肢軽度屈曲
第 3 相:頸部伸展挙上,体幹伸展,四肢伸展傾向

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ランドウ反射の出現理由

ランドウ反射は、赤ちゃんの頭の動きに協調して、背骨や足の進展・屈曲を繰り返すため、ハイハイ時の運動機能や筋力を獲得するために行っていると考えられています。

ランドウ反射の出現時期・消失時期

ランドウ反射はいつから?

ランドウ反射の第1相の出現時期は生後0-6週ごろ、第2相の出現時期は生後7週から生後3-4ヶ月ごろ、第3相の出現時期は生後6ヶ月ごろです。

ランドウ反射は、第1相から徐々に出現しますが、反射が見られるのは生後6ヶ月以降と認識されているため、すべての確認は生後6ヶ月以降にまとめて行われます。

ランドウ反射はいつまで?

ランドウ反射は、2歳-2歳半までに消失します。

ランドウ反射が正しく出現・消失しない場合の異常

9-10ヶ月健診で、赤ちゃんにランドウ反射が正しく出現しない場合は、姿勢反射の基礎になる中脳(中枢である延髄や脊髄など)、運動調節機能を持つ小脳の異常を疑います。

2歳以降も反射行動が残る場合も、同様に中脳や小脳の異常を疑います。

高等な脊椎動物で、姿勢や運動中の平衡を適正に維持するのに関連する反射。これらの中枢は延髄や脊髄にあり、さらに小脳によって統合されている。

小学館|デジタル大辞泉

ただし、ランドウ反射の出現時期・消失時期には個人差があります。また、反射行動自体は正しく出現していても弱い場合があったり、子供の状態に左右されて関節の可動域や反射の判定が難しい場合もあります。

多くの場合、1ヶ月程度の経過観察をするように言われますが、心配な場合は小児科で精密検査を受けることを相談してください。