ギリギリギリ……ギリギリギリ……
まーさ
うちは夫を筆頭に息子と娘も歯ぎしりが激しい家庭です。わたしはないらしいε-(´∀`*)ホッ
大人の歯ぎしりはストレスが原因と言います。そのため「うちの子もストレス……?」と心配になり調べてみると、子供の歯ぎしりはストレスより成長過程で起こる歯ぎしりが多いそうです。
ただ成人男性の歯ぎしりにかかる力は150-300kg(起きているときの噛む力が平均70kg前後)、子供でも体重の数倍の力で歯ぎしりをします。
- 子供の歯ぎしりってほんとに成長に必要なの?
- 毎日歯ぎしりしてるから何か影響がないか心配……。
- ストレスが原因の歯ぎしりだったらどうすればいい?
子供の毎日の歯ぎしりで不安なママはこの記事を最後まで読んでください。歯ぎしりの原因と子供に起きる影響、過度な歯ぎしりの対策についてお話しますね。
目次
そもそも歯ぎしりって何?
まーさ
歯ぎしりとは、とくに眠りが浅いレム睡眠時に強く歯をこすり合わせてギリギリ……と音を立てる行為のことです。
ただ、起きてるときにそんな音出ませんよね。眠ってると脳の大脳皮質が抑制されて噛む力を制御できないので、普段より強い力で歯をこすり合わせるんです。
歯ぎしりにも種類がある
歯ぎしりには、一般的な「ギリギリ……」以外にも種類があります。
グライディング
グライディング(gliding)とは上下の歯をギリギリギリこすり合わせる一般的な歯ぎしりです。ほとんどの人が眠っている際に、無意識でグライディングをします。
クレンチング
クレンチング(clenching)とは起きているときに歯をギュッとくいしばる行為です。無意識に10-20分くいしばることもあるので、歯や顎に大きな負担がかかります。
タッピング
タッピング(tapping)とは歯をカチカチと鳴らす行為で、寝ているとき・起きているどちらにも起こる可能性があります。
子供が歯ぎしりをする割合
子供の歯ぎしりは早いと1歳から、成人までに50%以上が歯ぎしりを経験するそうです。
大阪大学歯学研究科の加藤隆史教授によると歯ぎしりの発生率は3-10歳が14-35%、10代で13%、成人以降は5-10%、60代以上で3%の割合です(Ohyon 2001; Glaros 1981, Lavigne 1994&2001)。
歯科から見た睡眠医学と睡眠医療|大阪大学
また加藤教授が行った中学生までの子供を9735人対象にした歯ぎしりの調査によると、6歳の子供が30.8%でもっとも歯ぎしりの割合が高かったそうです。
そのため供は6歳までの間に3人に1人は歯ぎしりをすることになりますね。
子供の歯ぎしりの原因は?
まーさ
歯が生える成長過程の歯ぎしり
子供の歯ぎしり原因の大部分は、ストレスじゃなく歯の成長が関係します。
1歳前後の赤ちゃんの歯ぎしり
乳歯が生え始めの赤ちゃんは歯茎にむず痒さを感じるため、起きているときはママの指や歯がためなどを噛み、寝てるときは歯を噛み合わせて歯ぎしりします。
また離乳食が徐々に固形になる赤ちゃんの食事は、食べ物を噛んで嚥下するので歯の噛み合わせが良くないといけません。それが寝てる間の歯ぎしりで調整されています。
2歳・3歳の子供の歯ぎしり
2歳-3歳前までに一番奥の
乳歯が生え揃うと永久歯に生え変わる準備が始まります。乳歯の間には永久歯のスペースが必要になるので、噛み合わせのバランス調整のために頻繁に歯ぎしりをします。
4歳・5歳・6歳の子供の歯ぎしり
乳歯が抜けて永久歯に生え変わり始める5-6歳は、上下数本の歯が抜けた状態が多く噛み合わせが悪くなります。そのため歯ぎしりで噛み合わせの調整をします。
第1大臼歯(6歳臼歯)を含めて永久歯が何本か生え始めると、顎も発達して噛む力も強くなるので歯ぎしりのピークになります。
つまり5-6歳児に歯ぎしりが多いのは、乳歯から永久歯への生え変わりに必要な準備をするためだと考えられます。
ストレスが原因の歯ぎしり
子供の歯ぎしりは歯や顎の成長に必要な行為ですが、歯の成長とは関係がない歯ぎしりをする子もいます。そんな子はストレスで歯ぎしりをしている可能性があります。
たとえば引っ越しで環境が変わった、弟や妹が産まれた、両親が離婚や再婚した、理不尽に怒られたり虐待で心境が変わった……などのストレスが考えられます。
生活習慣が原因の歯ぎしり
歯ぎしりは噛み合わせ調整のために起こるので、指しゃぶり、頬杖、口呼吸、猫背、うつ伏せ寝など歯や顎に影響を与える生活習慣があると激しくなる場合があります。
つまり子供に良くない生活習慣があることで歯並びが悪くなり、それを矯正する歯ぎしりにも余計な強い力がかかるという流れです。
子供の過度な歯ぎしりによる悪影響
まーさ
大きな音の歯ぎしりをする子供が顎や歯の痛みを訴えた場合、歯ぎしりで歯茎が炎症を起こしたり、顎に負担がかかっている可能性があります。
過度な歯ぎしりは歯の病気や睡眠障害として扱われ、以下の悪影響が考えられます。
歯並びが悪くなる
永久歯が生え揃う11-13歳ごろまでは歯茎が固定されてないので、強い力がかかると歯並びが悪くなります。せっかく噛み合わせを調整するための歯ぎしりが悪影響になります。
虫歯や歯周病になる
過度な歯ぎしりでせっかく生えた永久歯に隙間ができたり、歯がすり減ったり、ヒビが入るなどの影響があります。ヒビが入ると細菌が入って歯周病や虫歯の原因になります。
顎関節症になる
歯ぎしりで顎に負担がかかると、顎関節症になる可能性があります。顎関節症は顎の痛みだけじゃなく、頭痛、首・肩の痛み、めまい、呼吸困難、手足のしびれなどもあります。
疲労感や睡眠障害など
歯ぎしりは寝ながら無意識に顎や頬、首、肩などにも力が入るので、疲労感、頭痛や肩こり、睡眠障害の原因になることもあります。
過度な歯ぎしりの治療法・予防法
まーさ
子供が成長過程ならまずは様子を見ればいいと思います。ただ永久歯に生え変わっても歯ぎしりが治らない、顎や歯を痛がる場合は以下の対応があります。
マウスピースをつける
マウスピースは歯ぎしり予防の1つです。ただし市販のマウスピースじゃなく、小児歯科で専用マウスピースを作ってもらわないと高い効果が期待できません。
小児歯科のマウスピースは診断内容で保険適用・適用外の場合がありますが、「歯ぎしり(ブラキシズム)」などの診断結果が付けば保険適用できる場合があります。
保険適用で5000円-1万円前後、保険適用外で4-5万円と大きく変わります。もちろん乳幼児医療費の対象にもなります。
歯列矯正をする
歯の矯正をすると歯ぎしりが改善されます。ただし歯の矯正には、長い時間と高い費用がかかります。費用は70万円-150万円程度、期間も3ヶ月~3年程度だそうです。
歯列矯正は見た目の矯正なので、顎変形症、口唇裂・口蓋裂などでないと保険適用できません。
不安解消や心のケア
歯ぎしりがストレスなどの心理的な原因だと、マウスピースや歯の矯正で歯ぎしりが治まっても昼間のくいしばりなどが残って解決しないこともあります。
子供は歯ぎしりでストレス解消してるので、ストレス軽減できるよう不安解消や心のケアをしましょう。
自己暗示・生活習慣改善
子供に指しゃぶり、頬杖、口呼吸、猫背、うつ伏せ寝などの習慣があるなら、その習慣を改善してください。子供に歯ぎしりを意識させて、少しずつ歯ぎしりを治しましょう。
ただ過剰な声掛けは子供のプレッシャーや新たなストレスになります。「歯ぎしりをしないでおこう!」などの張り紙を貼って、家族全員が気をつける目標にすると良いですね。
定期歯科健診で歯ぎしりもケア
1-6歳の子供の歯ぎしりは噛み合わせを調整する自然な行為なので、ストレスや生活習慣が原因だと見抜きにくいものです。
それでも過度な歯ぎしりを放っておくと、歯ぎしりが歯・顎の成長や噛み合わせに悪い影響を与えて、睡眠障害や疲労につながります。
そこで小児歯科に歯の健康チェックをしに行く定期歯科健診をおすすめします。
生え始めの乳歯・永久歯は虫歯になりやすいので、小児歯科で定期健診を受ける習慣を付けると今後の歯の健康も維持できて一石二鳥です。
ストレスが原因の子供の歯ぎしりの割合は高くないですが、親としてはやっぱり心配ですよね。とくに小学生・中学生の歯ぎしりには注意してください。
最近はたくさんの歯科があるので、評判を聞いて良い歯科医を選んでくださいね。
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