まーさ
赤ちゃんのおむつかぶれを初めて見ると、とても真っ赤でびっくりしますよね。しかもおむつかぶれは、見た目以上に厄介なんです。
- おむつかぶれは、夏場だけにできるわけじゃない
- おむつかぶれは、肛門周辺だけにできるものじゃない
- おむつかぶれは、うんちの放置だけが原因じゃない
- おむつかぶれは、気付くとおまた(ちんちん)まで真っ赤
赤ちゃんのおしりが赤かったらすでにおむつかぶれなので、さらに悪化する可能性があります。そのため赤ちゃんのおしりは赤くなる前の予防が大切なんです。
まーさ
おむつかぶれを防ぎたいなら、おむつかぶれの原因を理解して対策しないとダメですよ。この記事を読んで、赤ちゃんをおむつかぶれから守ってあげてください。
目次
おむつかぶれとは皮膚の炎症
まーさ
おむつかぶれは、おむつに覆われたおしり周辺の皮膚にできる赤い炎症で正式には「おむつ皮膚炎」と言います。
炎症だけじゃなく、かぶれ部分にポツポツ湿疹ができたり、デコボコ腫れたり、皮がむけて血がにじんだり、ただれて化膿したり、ひび割れなどの裂傷ができたり……。
さらにおむつは湿気が多いので、よくあせもができます。ぐじゅぐじゅのおむつかぶれの中にあせもができると、より治りにくいかぶれになります。
またおむつギャザーが当たるウエストや太もも周辺がかぶれることもあります。
おむつかぶれの症状
赤ちゃんのおむつかぶれの症状をまとめます。
- 肛門周辺の真っ赤なかぶれ
- おしり全体に真っ赤なかぶれ
- ちんちんやおまた部分のかぶれ
- 内もものかぶれ
- 肛門周辺の湿疹
- 湿疹部分の白っぽいカビ
- 肌が乾いてカサカサになる
- 肌が腫れて突っ張る
- かぶれ部分を中心とした裂傷
- かぶれ部分の皮膚潰瘍
- 血の滲み
- かぶれによる赤黒い色素沈着
おむつかぶれによる反応
こんなに痛そうな状態だと、赤ちゃんは相当つらいはず。
まーさ
おむつかぶれになった赤ちゃんには以下の反応があります。
- 痛みや痒みがあるため、常にグズっている
- おしっこやうんちをする度にしみて泣く
- お風呂に入ると違和感や痛みを感じて泣く
- おしりを触られることを嫌がる
- 夜中におしりが痛痒くて起きてしまう
- おむつをすることを嫌がる
- 仰向け寝を嫌がる
- お座りを嫌がってしない
おむつかぶれの原因は肌の傷と不衛生
まーさ
勘違いしがちですが、おむつかぶれができる1番の原因は不衛生じゃありません。肌にできる傷が1番の原因、そして不衛生によってかぶれが悪化するんです。
肌の乾燥
赤ちゃんの皮膚の厚さは大人の半分ほどしかなく、肌が乾くと外部刺激に弱くなります。
また肌表面は弱酸性ではなく中性です。酸性から中性に近づくと細菌が繁殖しやすくなるので、赤ちゃんの肌が乾燥するとおむつかぶれの原因になります。
おしりの拭きすぎ
赤ちゃんの肌はおしりの拭きすぎで傷つきます。おしりをゴシゴシこすると肛門周辺が傷つき、傷口に菌が繁殖しておしりがかぶれます。
ギャザーなどのこすれ
おむつのギャザーのこすれや締め付けでも、赤ちゃんの肌はかんたんに傷つきます。そのためギャザーがある腰回りや太もも周辺も赤くかぶれます。
汗などの蒸れ
おむつの中はおしっこやうんち、汗などでムレムレです。蒸れると皮膚が柔らかくなり、肌が傷つきやすくなります。そして不衛生な環境で菌が繁殖してかぶれになります。
あせもは汗腺にホコリと汗が溜まった状態なので、あせもがあるとかぶれが広がります。
うんちに含まれる菌
うんちには活性酵素や大腸菌が含まれるので、放置すると菌が繁殖します。とくに下痢は大腸菌を大量に含む腸液が出るので、肌に過剰な刺激を与えます。
そのため肛門周りや傷ついた箇所にうんちが付くと、菌が繁殖してかぶれになります。
おしっこのアンモニア
おしっこの成分は98%が水で、腎臓が正常に機能していれば無菌です。ただし排泄して時間が経つと、尿素が空気中の細菌で分解されてアンモニアが発生します。
アンモニアは肌を刺激して炎症が起きます。またおしっことうんちが混ざるとアルカリ性になり、弱酸性の赤ちゃんの肌を刺激します。
カビ(カンジダ菌)
カンジダ菌は大人も感染するカビ(真菌)の一種で、口周辺、頭、首のシワなど湿った場所で繁殖します。おむつの中はとくに肛門・ちんちん・膣周辺が蒸れやすいですね。
カンジダ菌のおむつかぶれは通常のおむつかぶれとは違い、抗真菌薬の治療が必要です。
おむつかぶれを予防する方法は?
まーさ
赤ちゃんのおむつかぶれは進行すると治りにくいので、日々の予防が大切です。おむつかぶれ予防は、以下を徹底的に守るしかありません。
定期的におむつを交換する
おしっこやうんちに気付いたらおむつ交換するのは当たり前。生後5-6ヶ月までは、赤ちゃんが泣かなくても2-3時間に1回はおむつをチェックしましょう。
おむつを替えた途端にうんちやおしっこすることもありますが、「もったいない……。」と思わずすぐに新しいおむつを替えてください。
おしりはゆっくり優しく拭く
生後2-3ヶ月ごろからうんちがペースト状になって、おしりに張り付きますね。そのためおしり拭きで擦ってしまいがちですが、強く擦ると赤ちゃんの肌は傷つきます。
おしりは厚手のおしりふきで優しく拭きます。おすすめは水99.9%の厚手タイプです。
うちはもう関係ないですが、一番使いやすくコスパも高いウェットティッシュとして今でも大容量で買い続けてますね。かなり良いです。
ちなみに厚手タイプはトイレに流せないので、流したいなら以下がおすすめです。
シャワーなどでおしりを洗う
時間があればうんちの度にシャワーで赤ちゃんの肛門周辺を流しましょう。シャワーだと擦らなくて良いですし、蒸れ解消にも効果的ですよ。
毎回お風呂は手間がかかるので、簡易シャワーでもOKです。簡易シャワーは洗剤の容器などをきれいに洗って、ぬるま湯を入れて使います。霧吹きでも良いです。
肛門周りのうんちを落として簡易シャワーでぬるま湯をかけ、おしりふきで優しく拭きます。おむつが吸い取れる水分量で十分おしりがきれいになります。
水分をしっかり拭き取る
シャワーで洗ったら、吸水性の高いティッシュペーパーや柔らか目のキッチンペーパーで水分をきっちり吸収してください。
おむつの種類を変える
赤ちゃんによって紙おむつ・布おむつ、また紙おむつでも合う・合わないがあります。ただし、赤ちゃんの肌に合うおむつは試さないとわかりません。
布おむつはゴワゴワの紙おむつより肌を傷つけないので、かぶれ予防になります。ただし吸水性・吸湿性が高い紙おむつの方が蒸れが少なく、肌質に適している場合もあります。
肌内部の乾燥を防ぐ
肌内部の水分や油分がなくなると肌が傷つきやすくなります。湿疹やかぶれは汗が蒸発して肌内部の水分を奪い、肌の潤いやバリア機能が低下することが大きな原因です。
そのためおしりふきできれいにおしりを拭いた後に、ベビーローションなどで保湿して肌内部のバリア機能で外部刺激からガードしましょう。
おむつかぶれの治療法や肌ケア
まーさ
まず赤ちゃんがおむつかぶれになったら、早めに小児科を受診しましょう。
薬を処方してもらう
通常のおむつ皮膚炎の場合
おむつかぶれが悪化したら、かぶれの重度によって非ステロイド、ステロイドの軟膏剤を処方してもらいます。市販薬は肌に合うかわからないので、おすすめしません。
軟膏剤はおむつ替えの度に、おしりをきれいにしてから全体的に薄く塗ります。軽度~中度のおむつかぶれは2-3日で赤味と炎症が引きますが、引かない場合は再診してください。
乳児寄生菌性紅斑の場合
何度もおむつかぶれを繰り返す赤ちゃんは、カンジダ菌による「乳児寄生菌性紅斑」というおむつかぶれかもしれません。
乳児寄生菌性紅斑に一般的なおむつかぶれの軟膏剤を使うと、かぶれが悪化するので再診して抗真菌薬を処方してもらいましょう。
保湿剤を使ってケアする
おむつかぶれになった肌は乾燥しているので、ベビーローションなどで肌の保湿と保護をしましょう。以下の順番でおしりをケアします。
- STEP.1おしりをきれいにするうんちをした後は、簡易シャワーなどでおしりをきれいにしてください。
- STEP.2水分をしっかり拭き取る肌に優しいティッシュペーパーなどでおしりの水分をしっかり拭き取ります。
- STEP.3おしりの保湿・保護をするベビーローションやベビーオイルで保湿、必要なら油分で保護します。
- STEP.4おむつを履かせるおしりのベタつきが多少収まったら早めにおむつを履かせてください。
肌ケア製品は合う・合わないがあるので、効果によって肌に合うものを探してください。
ベビーローション
ベビーローションは、水が主成分なので肌の保湿に向いてます。肌の保護よりも水分補給のために使います。
ベビーオイル
ベビーオイルは、オイルで保湿するので油分のベタつきがあります。肌の油分を補って保護しするので、ベビーローションと併用しても良いですね。
ベビーワセリン
ベビーワセリンは肌表面をコーティングし、水分の蒸発や摩擦刺激を防ぎます。ベビーローションやベビーオイルより刺激が強いので、アトピー持ちの子には使えません。
馬油(バーユ)
馬油は馬の脂から抽出された人の皮脂に近い油分で、殺菌、抗炎症、血行促進などの効果があります。こちらも赤ちゃんの肌に合う合わないがあるので見極めが大切です。
まず基本はベビーローションでOKです。乾燥がひどい場合はその他も検討します。そのため、以下のベビーローションの選び方を参考にしてください。
わたしのおすすめはアロベビーのミルクローションですが、他にもいくつか紹介してるので以下を参考にしてください。
おむつかぶれ予防のまとめ
赤ちゃんのおむつかぶれ予防をまとめると以下の通り。大人と同じで、赤ちゃんにも強い肌・弱い肌があります。そのため、赤ちゃんの肌質に合わせた対策をしましょう。
- おしっこ・うんち関係なく定期的におむつを交換する
- おむつの中は清潔な状態を保つ
- うんちをしても肛門をこすらずに簡易シャワーを使う
- ベビーローションなどで肌を十分に保湿する
赤ちゃんの白くて、ぷりっとして、もちっとして、ふわふわで、すべすべで、毎日頬ずりしながら「あぁーきもちえー。」ってなるおしりを傷つけるものは絶対に許さん!
断固たる決意で、赤ちゃんのおむつかぶれを防いでください。おしりをスリスリできる期間は限られてますよ(^_^;)