まーさ
以前に比べて、親をパパ・ママと呼ぶ子は増えました。わたしは昔からお父さん・お母さんと呼びますし、周りもお父さん・お母さんが多かったと思います。
では親をパパ・ママと呼ぶ子はどれくらいいるんでしょうか。2009年にベネッセが調査しています。
- お袋(おやじ)|0.2%
- ママ(パパ)|39.8%
- お母さん・お母ちゃん(お父さん・お父ちゃん)|52.2%
- 名前+さん・ちゃん|1.5%
- あだ名|1.9%
- その他|4.4%
まーさ
それもそのはず、調査対象は「高校生以下の子供の保護者」です。小学生以下ならパパ・ママの割合は増えるはず。じゃあなぜ子供はパパ・ママと呼ぶかわかりますか。
- 子供がパパ・ママって呼ぶ由来ってあるのかな?
- パパ・ママってどこの国の言葉なの?
- パパ・ママって呼ぶのは恥ずかしいものなの?
今回はこんな疑問に答えるためにいろいろ調べてみました。
目次
子供が親をパパ・ママと呼ぶ由来
ママと呼ぶ由来
まーさ
子供が母親を「ママ」と呼ぶのは、赤ちゃんの最初の言語と哺乳が基になっています。
人がもっとも簡単に発声できる音は口を開いて出す母音です。産まれたばかりの赤ちゃんでも、「あー」「うー」とクーイングしますね。
そして生後4ヶ月過ぎには、「まー」「ばー」「ぱー」「ぶー」「だー」など子音を交えた喃語を自分の意思で発声するようになります。
ロシアの言語学者ロマーン・ヤーコブソン(Roman Osipovich Jakobson)氏の研究によると、生後6ヶ月からの「まーまー」の発声は世界中どの言語にもほぼ存在するそうです。
つまり母親のことを「まーまー(ma-ma-)」と呼ぶのは、世界の多くの地域で共通してるんです。ただし赤ちゃんの「まーまー」は、ママを認識した発声じゃありません。
赤ちゃんが「まーまー」と発声するのは、おっぱいを飲むときと同じ口の形だからです。
つまり赤ちゃんが母乳を飲みたくて「まーまー」と発声すると授乳してくれるので、おっぱいをくれる人を「まーまー」で認識するようになるんです。
パパと呼ぶ由来
まーさ
子供が父親のことを「パパ」と呼ぶのは、ママの由来ほど明確じゃないようです。
幼児語で父親のことを「パパ」と言うが、「パパ」は「ママ」ほど意味のひろがりはない。日本では首都圏で「ママ」と同様によく使用される。関西では「おとうちゃん」が普通である。なおパパの語源はローマ教皇を表すPope(英)と同じでありギリシャ語 παππας(pappas)→ラテン語 papa→Popeとなる。
キリスト教においては神は「父」と呼ばれる。ヘブライ語の「アッバ」(「父ちゃん」「パパ」の意)という幼児語が当てられており、畏怖の対象というより親しい存在とされている。
パパの由来はローマ教皇や神様にたとえられるように、尊敬する対象の愛称から来ている説が有力です。
「あ」「う」を持つ子音は、赤ちゃんには発音しやすい言葉です。赤ちゃんが「まーまー」を言いやすいように、「ぱーぱー」も比較的言いやすいのは間違いありません。
子音は「まー」「ばー」「ぱー」「ぶー」「だー」の順に言いやすく、組み合わせて「まーま」「ばーば」「ぱーぱ」「ぶーぶ」など馴染みの言葉を話せるようになります。
世界の子供たちの親の呼び方
まーさ
子供が発音しやすい「ママ」、比較的発音しやすい「パパ」が、母親・父親の呼び方につながることはわかりましたが、実際に世界の子供は両親をどう呼んでるんでしょう。
アメリカなど英語圏の子供の親の呼び方
英語圏では父親はダッド(Dad)・ダディ(Daddy)、母親はマム(Mom)・マミー(Mommy/Mummy)が一般的です。または地域によってパパ(Papa)、パピー(Pappy)、ママ(Mama)と呼びます。
また大人になるとダッド、マムのままかファーストネームで呼んだりします。ファーザー(Father)、マザー(Mother)は日本で言うと、第三者に対する「父」「母」と同じように使います。
スペインの子供の親の呼び方
スペインでは父親はパパー(Papá)・パピ(Papi)、母親はママ(Mamá)・マミ(Mami)と呼ぶのが一般的です。大人でもパパー、ママは普通に使うそうです。
第三者に対する「父」「母」の呼び方は、パドレ(Padre)、マドレ(Madre)です。
フランスの子供の親の呼び方
フランス語では父親はパパ(Papa)、母親はママン(Maman)です。大人でも普通に使うそうです。
第三者に対する「父」はペール(Père)、「母」はメール(Mère)です。
イタリアの子供の親の呼び方
イタリア語では父親はパーパ(Papá)、母親はマンマ(Mamma)です。大人でも普通に使うそうです。
第三者に対する「父」の呼び方はパドレ(Padre)、「母」の呼び方はマドレ(Madre)です。
デンマークの子供の親の呼び方
デンマークでは父親はファー(Far)、母親はMor(モア)です。大人でも普通に使うそうです。
ロシアの子供の親の呼び方
ロシア語では父親はパーパ(папа)、母親はマーマ(Mama)で大人でも普通に使います。他にもパパーシュカ、パパーシャ、ママーチカ、ママーシャなどロシア語っぽいです。
第三者に対する「父」の呼び方はアチェーツ(отец)、「母」の呼び方はマーチ(мать)です。
中国の子供の親の呼び方
中国語では父親はパパ(爸爸)、母親はママ(妈妈)です。以前は父親がディエー(爹)、母親はニャーン(娘)を使っていたそうなので、パパ、ママは今時の言い方ですね。
第三者に対する「父」の呼び方はフーチン(父亲)、「母」の呼び方はムーチン(母亲)になります。
韓国の子供の親の呼び方
韓国語では父親はアッパ(아빠)、母親はオンマ(엄마)です。
第三者に対する「父」の呼び方はアボジ(아버지)、「母」の呼び方はオモニ(어머니)です。親元を離れた場合は、こちらを使うようになるそうです。
他にもあるので、以下も参考にしてください。Google翻訳を使うと何となくわかります。
外国でも現地の子供達は母父親をパパ・ママと言うんですか? – 大人… – Yahoo!知恵袋
こうして世界中の親の呼び方をみると、パパ・ママはたくさんの国で親の呼び方のベースになってることがわかります。
さらに子供が使うパパ・ママなどの呼び方が成長過程で変わることも、多くの国で普通のようです。
パパ・ママと呼ばれるのは恥ずかしい?
まーさ
昔の日本では「おっとう」「おっかあ」と呼ぶ時代がありました。この言葉も「とー(父親)」と「かー(母親)」に「お」をつけて丁寧な言い方になったものだそうです。
また別に「おととさま」「おかかさま」という丁寧な言い方があり、それが「おとっさん」「おかっさん」になりました。
そして「お父さん」「お母さん」に変化したのは、明治36年に全国一律に発行・配布された国定教科書に記載されてからだそうです。
もう1つ、パパ・ママという呼び方は明治中期に日本の貴族の間で浸透したそうです。それまで貴族が親を呼ぶ場合は「おもうさま(御父様)」「おたあさま(御母様)」でした。
真偽は正式な文書を見ないとわかりませんが、日本ではお父さん・お母さんとパパ・ママの歴史は変わらないんです。そのため、以下のように考えるのはちょっと違いますね。
まーさ
子供には正しい日本語を教えた方が良いと主張する気持ちはわかりますが、パパ・ママ、お父さん・お母さんどちらの呼び方も正しい日本語です。
心配しなくても子供は呼び方を変える
子供がパパ・ママと呼ばれるのが嫌なら、自分の子供には初めから「お父さん」「お母さん」と呼ばせるように教えれば良いと思います。
ただ心配しなくても、子供はある程度の年齢になれば自分で親をどう呼ぶか判断して自分で親の呼び方を変えます。
世界の国の常識に照らすなら、パパ・ママは幼児語に近いので「パパ・ママと呼ぶのは恥ずかしい。」と思うようになるからです。
以下は、子供が”人前で”親をどう呼んでいるかの調査です。
ママ(パパ)|29.4%
お母さん・お母ちゃん(お父さん・お父ちゃん)|62.7%
名前+さん・ちゃん|0.9%
あだ名|0.5%
その他|5.0%
未回答|1.3%
冒頭の結果に比べて人前ではパパ・ママ呼びが10ポイントほど減り、お父さん・お母さん呼びが10ポイントほど増えています。
正直わたしは「ママ」「お母さん」どちらの呼ばれ方でも構いませんが、みなさんは子供にどう呼ばれたいですか?
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