まーさ
たしかに赤ちゃんの平熱は高めで、一般的には37℃前後と言われますね。ただ実際に新生児の体温を計ってみると、平均は36.7℃-36.8℃程度に落ち着きます。
新生児の体温目安 | 男の子の平熱 | 女の子の平熱 |
---|---|---|
起床前の体温 | 36.68℃ | 36.66℃ |
昼食前の体温 | 36.62℃ | 36.64℃ |
午後の体温 | 36.72℃ | 36.79℃ |
就寝前の体温 | 36.72℃ | 36.78℃ |
なぜ赤ちゃんの平熱が37℃前後など高めに言われるかというと、赤ちゃんの体温調節機能が未熟で体温が上がりやすい傾向があるからです。
実際は平熱が低めの子もいますが、赤ちゃんは体温が上がりやすいうえに体温が上がる場面が1日に何度もあります。そのため健康でも、平熱の見極めが難しいんです。
じゃあ赤ちゃんの体温を計る意味が無いかというとそんなことはないです。むしろ毎日の体温管理が大切なんです。
- そもそも体温調節機能ってどういう機能なの?
- なんで赤ちゃんは体温管理が必要なの?
- 赤ちゃんの体温はどうやって管理すればいいの?
赤ちゃんの体温管理は健康管理に直結します。赤ちゃんの体温管理方法と体温調節機能を知ることは、病気の予防や病気の早期発見につながる必須知識です。
これから長く子供の体調管理をしていくママは必ず知っておきましょう。
目次
体温調節機能の働き
まーさ
まずわたしたち人間に備わっている、一般的な体温調節機能を理解しましょう。
人間の体温は意思で制御できるわけじゃなく、体温が上がりすぎず下がりすぎないように自律神経でコントロールされています。
体温調節機能で体温を下げる方法
人間は体温が上がりすぎた場合、体温を下げるように調節します。気温が高い場合や発熱した場合は以下のように体温を調節します。
- 血管を拡張させることで血流を促し、熱を外に逃がす
- 汗腺を活発化させることで汗を流し、熱を外に逃がす
- 筋肉を弛緩させることで、熱の発生を抑える
体温が高くなると血の流れが早くなるのは、血流で体温を下げるためです。汗をかくのは、汗を蒸発させて体内の熱を下げるためです(気化熱)。
体温調節機能で体温を上げる方法
人間は体温が下がりすぎた場合、体温を上げるように調節します。気温が低い場合や周囲が寒い場合、おしっこなどで体温が逃げる場合は以下のように体温を調節します。
- 血管を収縮させることで血流を減少させ、熱を外に逃がさない
- 代謝を促進することで、熱を発生させる
- 筋肉を収縮させて身体に震えを起こし、熱を発生させる
わたしたちが寒さを感じて体が震えるのは、筋肉の収縮で体に熱を発生させるためです。
赤ちゃんの体温管理が必要な理由
まーさ
病気の症状を見逃さないため
まーさ
赤ちゃんの平熱は大人に比べると少しだけ高めですが、38℃の熱が出て問題ないわけじゃありません。
高熱が出たときに比較的元気な子と元気がない子がいるのは病気の種類や体質(熱の耐性)などのせいですが、どちらも発熱してることに変わりありません。
そのため見た目の元気さで安心すると、重大な病気の症状を見逃す可能性があります。
体温調節をしてあげるため
赤ちゃんの体温は体調だけじゃなく環境でも変化しやすいので、ある程度の平熱を知っておかないと体温調節をしてあげられません。
赤ちゃんは体重あたりの食事量が多いので体内で多くの熱が作られます。そこで外部から体温調節しないと、熱を溜め込んで熱中症や脱水症状につながることもあります。
また赤ちゃんは体表面積が大きく、皮下脂肪が少ないので、外気温が低いと熱が逃げやすい特徴もあります。そのため直接的な寒さで体温が下がるだけじゃなく、汗をかくと気化熱で体温を奪われます。
このように外気温と環境に影響を受けやすいので、検温で赤ちゃんの状況を把握して、そのときに応じた体温管理をする必要があるんです。
赤ちゃんの体温調節方法
まーさ
赤ちゃんの体温管理をするには、まずいろんな状況の赤ちゃんの平熱を知る必要があります。我が子の平熱を把握してから、体温と体調を管理・コントロールしてください。
検温で赤ちゃんの平熱を理解する
赤ちゃんは体温調節機能が未熟で、とくに気温が高いときに体温が上がりやすく、上がった体温をうまく下げられません。
ご飯を食べたときは血糖値とともに体温も上がりますし、全身運動や泣いたときも体温が上がります。洋服の着せすぎや布団のをかけすぎも熱がこもって体温が上がります。
ところが体温調節機能が正しく動く大人は、赤ちゃんの高体温(低体温)の感覚がわかりません。そのため大人の感覚じゃなく、赤ちゃんに合わせた検温と体温管理が必要です。
「起床前」「昼食前」「午後」「就寝前」は基本的な検温時間ですが、最初はご飯を食べた後や泣いた後なども検温して平熱の目安を細かく掴んでおきましょう。
- 起床前の体温○○℃
- 昼食前の体温○○℃
- 昼食後の体温○○℃
- 午後の体温○○℃
- 就寝前の体温○○℃
- 泣いた後の体温○○℃
このように1日の生活の条件に合わせて赤ちゃんの体温を記録して管理すると、体調の変化があったときにわかりやすくなります。
具体的な体温調節方法
いろんな状況の赤ちゃんの平熱を把握したら、環境に合わせて赤ちゃんの体温を調節してください。
エアコンなどの空調機器
エアコンの使い過ぎは大人も体温調節機能が弱まるので、赤ちゃんはより注意が必要です。ただ暑い中、寒い中ガマンして空調機器を使わないことは間違ってます。
快適な温度や湿度を調節しながら、赤ちゃんに直風を当てない工夫もしましょう。また自然の風を取り入れたり、扇風機で風を巡回させて均等な温度管理をしてください。
肌着・靴下・手袋
少々の暑さ・寒さは、肌着・靴下・手袋などで体温調節をしてください。
ただし、赤ちゃんの手足は体温に比べて冷たくなりがちです。そのため手足を直接触って体温が上がり気味、下がり気味を見極め、着るものを調節しましょう。
とくに綿の肌着は冬の寒いときの保温効果、夏の汗を吸収して快適にする効果があります。そのため肌着は必ず着せて、肌着以外の衣類を使い分けて体温調節しましょう。
睡眠時のタオルケットや毛布
夏の昼間は脱水症状や熱中症に気をつけますが、夜は意外と疎かにしがちです。
赤ちゃんは夜間の脱水症状や熱中症の方が怖いため、エアコンなどの空調機器は低すぎない温度でつけっぱなしで良いと思います。ただおなかを冷やさないようにタオルケットなどをかけてください。
また冬の睡眠時に空調機器を使うと、温かい空気がこもって赤ちゃんの体温が上がりすぎる可能性があるので、毛布と布団で調整するようにしましょう。
体温調節はいつから機能するの?
このように赤ちゃんの体温管理はとても大切なんですが、ママがより気を付けるのは赤ちゃんの身体の冷えより体温を上げすぎないことですね。
冬は大人の感覚で「赤ちゃんが寒くないように~」と考えがちですが、それは逆で赤ちゃんは体温を下げる方が苦手です。
洋服を重ね着させたり、布団をたくさんかけたり、暖かすぎる室温で寒さ対策をすると、乳幼児突然死症候群(SIDS)の原因になる可能性もあります。
欧米では温め過ぎが自律神経を不安定にし、呼吸機能障害による乳突然死が起こると言われている
体温調節機能は2歳過ぎには自律神経が正常に働くことで整っていくので、最低限その頃までは体温管理に気をつけてください。
自律神経の正常な発達のためには、睡眠などの正しい生活リズム、十分な食事(授乳)と適度な運動が大切です。
子供がひとり歩きできるようになったら昼間は公園などで元気に遊び、夜は適度な温度調節で子供の睡眠を助けることで体温調節機能の発達を促しましょう。
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