まーさ
長い妊娠生活が終わり可愛い赤ちゃんがお家にやってきたのに、旦那さんにイライラしたり、うざいと思うことが増える人は多いです。
このままじゃまずいことはわかってるのに、前のように旦那さんに愛情を感じないなら「産後クライシス(産後危機)」かもしれません。
産後クライシスとは、夫婦の一方やお互いの愛情が冷めて夫婦関係が危機になることです。いろんな原因がありますが、出産がきっかけなのは間違いありません。
- わたしだけ?みんな産後クライシスになるの?
- なんで産後クライシスが起きるの?
- どうしたら産後クライシスが解決するんだろう……。
産後の育児は大変ですが、本来は幸せな時期のはずです。これからいっしょに赤ちゃんを育てていく夫婦なのに、もうすでに離婚の影がちらついています……。
そんな産後の夫婦仲に悩んでる人はこの記事を読んでください。産後クライシスが起きる原因と産後クライシスの解決方法についてお話します。
目次
産後の夫婦の愛情の変化
まーさ
と思ってる人でも気持ちは変わります。ベネッセ総合教育研究所によると、妊娠期から子供が2歳までの夫婦の愛情関係は以下のように変化します。
妊娠期は夫婦が結婚生活と愛情関係のどちらもある程度満足していて、夫婦両者に愛情の差がないことがわかります。
ところが出産から子供が2歳までの間で結婚生活と愛情関係の満足度は徐々に低下し、とくに夫に対する妻の愛情は34%まで減少します。
産後クライシスで注目されるのは妻から夫の愛情の低下で、原因は産後の夫に父親の自覚がないことだとよく言われます。
出産を境に夫婦の愛が急に冷めるのは、本当に父親の自覚がないせいなんでしょうか。
産後クライシスの原因
まーさ
産後に妻の負担が増えたから
夫を支えてきた妻が子育てするようになると、夫の世話が負担に感じるようになります。
「自分のことくらい自分でやってよ!」妻の変化に夫は驚くかもしれませんが、妻は「育児も家事もしないのに、なんであなたの面倒見なきゃいけないの?」と考えます。
妻は子供が産まれる変化を妊娠期間にある程度受け入れ、子供が産まれた後の生活も考えますが、夫は妻が妊娠中でも子供の存在を実感できません。
夫は子供がある程度成長しないと、子供の存在を実感できません。その認識のズレが、妻から夫への愛情の低下につながります。
里帰り出産で離れる期間ができたから
里帰り出産をしたり、出産後に妻が実家に帰って産後の養生をする家庭は少なくないです。育児に慣れて、赤ちゃんも落ち着く3-4ヶ月ほど実家で過ごす人も多いでしょう。
結婚していっしょに過ごしてきた夫婦が初めて長期間離れて過ごすので、今後の夫婦の関係性を客観的に冷静に考える妻もいます。
子育てに慣れるまでの期間に夫が何もしなかったり、夫が妻を気にかける素振りが見えないと、夫婦は物理的な距離だけではなく心の距離も離れてしまうかもしれません。
夫に父親の自覚を感じられないから
妊娠の期間中、妻はおなかの中の赤ちゃんに愛情を注いで気遣って過ごしますが、夫は実感がわかないため父親の自覚は生まれにくい状況です。
妻は夫に父親の自覚がないことをイライラしますが、夫は妻の心情が理解できません。また夫が育児や家事を手伝いたい気持ちはあってもうまく表現できなかったり、空回りする場合もあります。
その状況を妻が見ると「父親の自覚がない……。」と余計に感じてしまい、産後クライシスにつながってしまいます。
妻が愛情を注ぐ対象が変わったから
これまで妻は夫に愛情を注いでいれば良かったんですが、出産後におなかを痛めて産んだ赤ちゃんに愛情を注ぐようになるのは当たり前のことです。
愛情を注ぐ対象の変化は、赤ちゃんが成長するまでの一時的な変化だと思います。
ところが、その一時的な変化を「愛情がなくなってしまった。」と夫婦両方が誤解してしまい、産後クライシスが起きてしまいます。
妻にマタニティブルーが起こったから
妻は出産後にホルモンバランスが乱れて情緒不安定になります。その際に夫が妻のケアをしなければ、妻のマタニティブルーが悪化します。
うつ状態になると悲しい気持ちになったり、好きだったことや趣味が変化したり、物事に情熱がなくなったり、家族と話すことが面倒になったりなどの症状が起こります。
そのため夫への愛情が低下したり、そんな妻を見る夫の感情が変わって産後クライシスが起こります。
妻にプロラクチンの影響が強く出たから
出産後の女性に大量に分泌される女性ホルモンの1つ「プロラクチン」は、母性本能に基づいた作用があります。
プロラクチンには母乳の出を良くしたり、子宮復古、排卵抑制の機能がありますが、その他にも赤ちゃん以外を排除しようとする敵対行動を起こす作用があります。
プロラクチンによる敵対行動が夫を遠ざけ、産後クライシスにつながることもあります。
妻が子供の母親になったから
産後クライシスは妻だけじゃなく、夫の心の変化がきっかけで起こる場合もあります。
夫は妊娠・出産した妻の体や心の変化で、1人の女性から子供の母親になったと感じます。
その変化で妻への愛情が冷めたり、妻の妊娠~里帰りの期間で寂しさを感じて羽を伸ばし過ぎたり……(論外)などがきっかけで、産後クライシスにつながる場合があります。
産後クライシスチェック
まーさ
夫婦問題のカウンセラー岡野あつこさんによると、以下のチェックに1つでも当てはまると「産後クライシス」の可能性があるそうです。
□出産後、セックスレスだ
□もっと夫に育児や家事を手伝ってほしいと思っている
□友人や知人の夫を見ると、自分の夫との違いを感じて焦る
□出産後も父親の自覚のない夫にイライラする
□出産前後で夫が浮気をした
……これ1つもあてはまらない夫婦って、どれだけいるんですかね……(^_^;)
とにかくこの産後クライシスチェックが1つでも付いたなら、夫婦で認識して解決の努力をすることは産後クライシスを起こさない方法の1つと言えそうです。
よくネット上で産後クライシス診断を見かけますが、信憑性はわかりません。チェックするまでもなく、夫婦の意思疎通に違和感を感じたら解決に向けて話し合いましょう。
産後クライシスの解決方法は?
まーさ
産後クライシスの解決方法は、「今まで以上に夫婦がお互いを知り、話し合うこと」です。……単純ですが、これを行っている産後クライシスの夫婦は少ないと思います。
産夫は出産が妻の人生を変えると認識する
夫婦が幸せな家庭を作るために必要な話しあいや意識合わせは、子供がいる家庭にするか夫婦2人の家庭にするかです。
「授かり婚(でき婚)」の場合は話し合いは関係ないですが、これも最初に「本当にそれで良いのか。」というお互いの意思確認が必要です。
昔は出産は命がけでしたが、医療の発達で命を落とす妊婦は減りました。現在の妊婦死亡率は0.003%程度です。
ただ命の危険は減っても、出産経験をして女性は大きく変わります。
- 出産で体型は確実に崩れます。モデルでも無い限り体型維持は無理です。
- 出産すると母親になります。育児しながら身の回りに気を使うのは難しいです。
- 出産で夫の相手は子供の次になります。赤ちゃんはお世話なしで生きていけません。
それでも良いと納得した夫婦は、積極的に子供を作ってください。どちらかが納得出来ないなら、どう補い合うのかを話し合ってください。
妻は夫の仕事の責任は会社の将来にかかわると認識する
とくに30代-40代男性の仕事は個人の仕事の責任だけでなく、会社の将来にかかわる責任を伴っていると妻は認識しなければいけません。
まーさ
世の中には会社が400万社あり、99.7%が中小企業、87%が小規模企業です。夫が仕事に穴を開けても将来が心配ないなら、ある程度無理を言っても良いと思います。
育児は経験しないと大変さを理解できませんが、会社を休んでも出世に響かなかったり、同僚やお客さんに迷惑がかからないなら喜んで育休をとってイクメンになると思います。
実際、家庭より仕事を優先する男性でも育休を取得したい人は70%もいますが、現実的にはそれができない環境なんです。
ライフネット生命が行なった「育児休業に関する意識調査」によると、家庭を優先する人が育休を取得したいと考える割合が85%に対し、仕事を優先する人が育休を取得したいと考える割合も70%とかなり高い結果が出ています。
でも、現実の育休取得率は2-3%しかありません。つまり、仕事優先の男性でも、育休を取得したいけど取得できない現状があるということがわかります。
夫婦はお互いの心や体の変化を知る
産後クライシスを乗り越えるには、出産で「妻の心や体に何が起こっているか」を夫が知り、出産で「夫の心にどのような疑問が湧いてるか」を妻が知る必要があります。
夫が知るべき妻の変化
まず妻の変化は、女性ホルモンによって自分の心に反してイライラしたり、心配したり、やる気を失ったりなど情緒不安定になることです。
女性ホルモンによる変化は個人差がありますが、夫は妻が単純にイライラしているわけじゃないと知る必要があります。
妻が知るべき夫の仕組み
妻は「父親の自覚の無さ」を不満に思いますが、男性は生物として簡単に父親の自覚が理解できない仕組みで、父親の自覚を持つには時間や頭の切り替えが必要です。
「わたしたちの子に決まってるじゃん!何バカなこと言ってるの?」と思うかもしれませんが、それは女性ホルモンのせいですぐにイライラする妻も同じです。
お互い「なぜ○○してくれないの?」「なぜ○○をわかってくれないの?」と思っていても、産後クライシスの溝は埋まりません。相手の変化を受け入れて歩み寄ってください。
産後クライシス関係なく夫婦は変わる
妊娠前はどれだけ変わらないと思っていても、子供が産まれると夫婦の関係性は変わります。お互いを愛していても、子供がいると2人のときとは違う愛情の形になります。
妻は夫として愛している以外に子供の父親として見ます。夫は妻として愛している以外に子供の母親として見ます。
もちろん愛情の質や形は、それぞれ違うものだと思います。良い機会なのでそれも話し合って見てはいかがでしょう。
どうせ人生1回しか無いんですから、より良い関係を作るためにお互いが不満に思うことの洗い出しは面倒でもやっておいた方が良いのかな、なんて思います(^_^;)
不安になることばかり書いたので、「子供いない方が良いのかな……。」と思わせたらごめんなさい。でももし迷ってるなら、子供を作る前提で解決策を考えましょう。
子供は新しい感性を与えてくれます。自然な笑顔をくれます。忘れていた子供のころを思い出させてくれます。家族を優しくしてくれます。これまで受けた親の愛を感じることができます。ということでぜひ。